映画『388』あらすじとネタバレ感想

388の概要:2011年に制作された、モキュメンタリー形式の不条理サスペンス映画。制作総指揮は「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ。隠しカメラで撮影された設定の映像をもとに構成された、珍しいスタイルの作品。

388 あらすじ

388
映画『388』のあらすじを紹介します。

アレッタ通り388番地に住む、ジェームズとエイミー夫妻の自宅を監視する何者かがいた。
その人物は鍵を盗んで家に忍び込み、家中に隠しカメラを仕掛け、ジェームズの車にも同様の事を行った。
そして様々な嫌がらせをし、ジェームズとエイミーに不安感を植え付け、2人はケンカになる。

ジェームズが仕事から帰ると、置手紙を残してエイミーが消えていた。
一連の出来事を友人アレックスに相談したジェームズは、昔いじめていたビル・ブローズの仕返しなのではないかと告げられる。

やがて、飼い猫が別の猫にすり替えられるという出来事が起こり、ジェームズは警察に相談するが相手にされなかった。
警察が帰った後、ポストの中からナイフと猫の首を発見し、動揺するジェームズ。
謎の人物による嫌がらせが続き、ジェームズは仕事も手につかなくなっていく。
だが、何も知らないエイミーの姉キャサリンは、ジェームズが妹に何かしたのだと犯人扱いをするようになる。

そんな時、ジェームズのパソコンに、監禁されている様子のエイミーの動画が送り付けられる。
追い詰められたジェームズは、不法に銃を入手。
ビルが犯人だと思い込んで殺してしまうが、エイミーは見つからない。

嫌がらせは続き、ジェームズは家中に監視カメラを設置するなど、異様な行動を始める。
家の中で侵入者と鉢合わせしたジェームズは、捕まえようとするが逃げられてしまう。

限界が近づいていたジェームズの元に、犯人から1本の電話が掛かってくる。

388 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:86分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス
  • 監督:ランドール・コール
  • キャスト:ニック・スタール、ミア・カーシュナー、デヴォン・サワ、アーロン・エイブラムス etc

388 ネタバレ批評

映画『388』について、感想批評です。※ネタバレあり

斬新で最高に後味の悪いモキュメンタリー

モキュメンタリー映画といえば、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」などのように、発見されたテープを映画化したという“ファウンド・フッテージ形式”や、ドキュメンタリー番組風に作られた“POV形式”などがある。
本作は他のモキュメンタリー映画と違い、隠しカメラの映像のように撮られた映像を使ったという、斬新な試みがなされている。
しかも、カメラを設置した犯人の正体は最後まで謎のまま終わるという、壮絶な後味の悪さを残す。

犯人はエイミーの遺体を自宅に戻し、警察を連れて2人の自宅を訪れたエイミーの姉に発見させ、拳銃を手に自分を追って来ようとしたジェームズを犯人に仕立て射殺されるという、最悪のシナリオ。
さらに気味が悪いのは、犯人がいくつもの住所が書かれたディスクの中に「388番地」ディスクを仕舞い、新たなターゲットを見つけて撮影を始めているところ。

理解できないジェームズの行動

設定は素晴らしいのに、登場人物たちの心理描写が全く無く、主人公ジェームズの行動に共感も感情移入も出来ないのがもったいない作品。

猫が入れ替わった事より、ナイフと猫の首がポストに入れられていた事のほうが大事だろうに、なぜ通報しないのか。
さらに言えば、エイミーの監禁動画が送られた時こそ、警察に通報すべきだろう。
そして、犯人が家の中をうろついているのに、気が付く気配もないジェームズの鈍さはツッコミどころ。

肝心な部分が見えないからこそ不気味

隠しカメラの映像を使っている設定なので、グロテスクなシーンがほとんど無い。

猫の首も遠くからの映像なのでよく見えないし、ジェームズがビルを殺害するところは隠しカメラがないので音声だけが流れる。
また、エイミーの遺体の状態やどこにあったのかも、隠しカメラの外の設定なので、エイミーの姉の悲鳴でしか想像する事ができない。

しかし、音声や物音だけのほうが想像力を駆り立てて、不気味さをあおるという部分もある。

388 感想まとめ

2011年にトロント国際映画祭で初上映された作品。
一般公開直前に、主演のニック・スタールが行方不明になって捜索願が出されるというハプニングも起こった。(その後、彼は無事に発見されている。)

犯人の正体や、エイミーの遺体の状況、犯人からの電話を受けた後にジェームズが隠しカメラを覗いた理由など、見る人それぞれにゆだねられているシーンが盛りだくさん。
また、全編隠しカメラ映像なので、見ているうちに罪悪感を覚えてしまい、後味の悪さを増長させるという効果もある作品。

今回は制作総指揮として参加しているヴィンチェンゾ・ナタリの監督作「CUBE」のように、続編があるような印象を与えた終わり方をしているが、続編の予定は無いようだ。

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