映画『アルバート氏の人生』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

映画『アルバート氏の人生』のネタバレあらすじ結末

アルバート氏の人生の概要:女優グレン・クローズの、製作・主演・脚色・主題歌作詞作品。アカデミー賞を始め、多数の映画賞にノミネート。ホテルのベテランウェイター・アルバート氏には、誰にも言えない秘密があった。ユーモラスな雰囲気の中にも女の生き方を考えさせられる、社会派ヒューマンドラマ。

アルバート氏の人生の作品概要

アルバート氏の人生

公開日:2011年
上映時間:113分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ロドリゴ・ガルシア
キャスト:グレン・クローズ、ミア・ワシコウスカ、アーロン・ジョンソン、ジャネット・マクティア etc

アルバート氏の人生の登場人物(キャスト)

アルバート・ノッブス(グレン・クローズ)
ホテルに勤めるベテランウェイター。小柄で初老の男だが、実は性別を偽り生きている女性。物静かで、気配りができ、正確な仕事ぶりが人々から評価されている。
ヘレン・ドーズ(ミア・ワシコウスカ)
アルバートと同じホテルに勤める若いメイド。色白で金髪の巻き毛が愛らしい。軽薄で、惚れやすい。賢くはないが、根は優しく、悪人にはなりきれない。
ヒューバート・ペイジ(ジャネット・マクティア)
ペンキ職人。大柄でガサツだが、どこか優雅で女にモテる。愛妻家で、妻は針子のキャサリン。辛い過去と、ある秘密を抱えている。
ジョー・マキンス(アーロン・ジョンソン)
ボイラー技士として、アルバートの勤めるホテルに雇われた男。実際はボイラーの知識はなく、ホテルのボーイだった。ずる賢く、粗野。暴力的な父を嫌い、自分は変わろうと努力する一面も。

アルバート氏の人生のネタバレあらすじ

映画『アルバート氏の人生』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

アルバート氏の人生のあらすじ【起】

19世紀のアイルランド・ダブリン。街には、多数の失業者が溢れていた。しかし、ホテルの住み込みウェイターとして働くアルバート・ノッブスは、真面目で細やかな気配りのできる仕事ぶりから、失業とは程遠い顧客からの評価を貰っていた。

アルバートは仕事の出来る人物だが、口数は少なく、私生活では人と関わる事を避けていた。終業後、部屋で一人チップを帳簿につけ、マットの下に小銭を貯め込むのが日課だ。その小銭も、長い職業人生を経て、まもなく600ポンドに届こうとしている。このご時世、600ポンドはちょっとした財産だった。

ある日、アルバートは、ペンキの塗り替えに来た職人ヒューバート・ペイジとの相部屋を命じられる。眠りが浅いとか言い訳を並べ、断ろうとするアルバートだが、女主人のベイカー夫人には逆らえない。やむなく、先に休んでいたヒューバートの横たわるベッドに入るアルバート。服も着替えず、起こさないよう慎重に体を並べるが、ヒューバートから飛んできたノミに体をかきむしり、飛び起きて服をまくる。その様子を、ヒューバートに見られてしまった。アルバートの体は、女性だった。

この秘密を守ってくれと、ヒューバートに頼み込むアルバート。翌日からも、彼が秘密を漏らすのではないかと気が気ではない。あまりに不安げに付きまとうアルバートに、ヒューバートも秘密を明かす。彼もまた、女性だった。ヒューバートの場合は、結婚した男に暴力を振るわれ、仕事道具を奪って家を出た。そして夫の作業着で男として生計を立て、同じ孤独な身の上の同居人を見つけ、周囲の目を考えて籍を入れた。新しい結婚相手の名は、キャサリン。夫ではなく、妻だ。

アルバート氏の人生のあらすじ【承】

ヒューバートの話は、アルバートにとって青天の霹靂だった。自分のような者でも、結婚が出来るのか。アルバートには、貯めた金でタバコ屋を始め、妻をめとるという夢が出来た。常連客の医師にその夢を語り、良い物件を見つけ、内装を想像する。しかし、妻に自分の秘密をどうやって打ち明けるのだろうか。

アルバートは、ヒューバートが部屋に忘れたボタンを口実に、彼の家を訪ねた。妻のキャサリンは、よく笑う、明るい女性だった。アルバートにも優しく接し、彼らの家は、温かく家庭的な雰囲気に溢れていた。ヒューバートに促され、過去を語るアルバート。

アルバートは、金持ちの女が産んだ私生児だった。会った事のない実母の援助で、養母と共に修道会で暮らしていた幼少期。しかし、実母が死ぬと、二人は貧困街での暮らしへと身を落とす。養母が急死し、天涯孤独となった時、アルバートは14歳だった。彼女は男達に襲われ、「彼」として生きる決意をした。折しもウェイターの大量募集があり、こうして、ウェイターのアルバートが誕生したのだ。

ヒューバートの家を訪ね、アルバートの夢はより具体的になっていた。カウンターに立ち、喫茶室でくつろぐ妻の姿に思い浮かべるのは、同じホテルのメイド・ヘレンだ。愛らしい顔立ちのヘレンの事は、ヒューバートも褒めていた。しかし、ヘレンには既に付き合っている男がいる。ヒューバートと同じ日にホテルに雇われた、下働きのジョーだ。彼は前の勤め先で失態を犯しクビになり、職業を偽ってこのホテルに潜り込んでいた。

アルバート氏の人生のあらすじ【転】

アルバートは、ヘレンをデートに誘う。ヘレンは年上で無口のアルバートを恋の相手として見たことはなく、ジョーを口実にその誘いを断った。しかし、そのジョーからデートへ行くよう勧められるヘレン。年寄りに、金目の物を買ってもらえという算段だ。ヘレンもその気になり、アルバートは、言われるがままに高級チョコレートや帽子、高級酒を買い与えた。

ジョーは、アメリカに行って成功したいと願っていた。その為に、こっそり読み書きの練習もする。渡航費は、ヘレンを使ってアルバートから巻き上げようと考えていた。アルバートは毎回のデート費用に頭を悩ませるが、店の買取りも急ぎたいし、今だけの辛抱だと思ってヘレンの言いなりになっている。ヘレンは、風変りだが善良なアルバートを騙す事に嫌気がさし始めていた。アルバートに購入予定の物件まで見せられ、うんざりだ。

突然、ダブリンの町をチフスの猛威が襲う。ホテルでも従業員が二人死に、アルバートも病に倒れた。奇跡的に回復するが、ホテルは営業停止処分。町には多くの死者が出た。アルバートがペイジ家を訪ねると、キャサリンも亡くなっていた。ヒューバートに、共に暮らさないかと持ち掛けるアルバート。しかし、ヒューバートにとって、キャサリンは何にも代えられない存在だった。彼はキャサリンが縫ったドレスを出し、自分とアルバートに着せる。まるで女装といった出で立ちで、海岸を散歩する二人。本来の姿を取り戻し、少女のように瞳を輝かせ駆け出すアルバートに、自分らしく生きろと助言するヒューバート。

アルバート氏の人生のあらすじ【結】

アルバートのヘレンへの恋心は、次第にホテル中の知るところとなっていた。誰もが、だらしないジョーに惚れ込むヘレンはアルバートにふさわしくないと考え、アルバートを止めた。しかし、アルバートはヘレンにプロポーズをする。店舗購入の手付金100ポンドも払い込んだ。それでも、ヘレンはジョーを選んだ。ヘレンは、ジョーの子を身ごもっていた。アメリカ行きを願うジョーに捨てられるという恐れが付きまとうが、アルバートの誠実すぎる態度はヘレンに愛を感じさせなかったのだ。

皆が恐れたとおり、ジョーは父親になる覚悟が出来なかった。ジョー自身、酒浸りの父親に殴られ、怯えながら育った男なのだ。彼は、忌み嫌ってきた自分が父と同じ道を歩む事を恐れていた。ヘレンの部屋で言い争う二人。使用人達が、心配そうに様子をうかがっている。そこへ、アルバートが乗り込んだ。再度ヘレンに結婚を申し込み、ジョーに食ってかかるアルバート。しかし、小柄で非力なアルバートは、簡単に壁に打ち付けられてしまった。

喧騒を遠くに聞きながら、耳から血を流し、アルバートはふらふらと自室に戻る。鍵をかける手もおぼつかないが、ベッドに横たわると不思議と気分が落ち着いてきた。脳裏に浮かぶのは、あの家庭的なペイジ家の居間だ。満足そうなほほ笑みを浮かべ、眠りにつくアルバート。

翌朝、変わり果てたアルバートを発見したのはヘレンだった。すぐに医者が人払いをし、遺体を調べて、その体に驚いた。長年性別を偽り勤めてきたこのウェイターの訃報は、町のちょっとしたニュースになった。ベイカー夫人はマットの下の財産を見つけ、手に入れた。ジョーはヘレンと生まれた子を捨て、アメリカへ行った。ヘレンは寝食を確保するため、ただ働きの身になった。

ベイカー夫人は、ヒューバートを再び雇う。「ちょっとした金」が手に入ったから、内装のペンキを全て塗り替えるのだ。費用はかさむが、問題ない。あてがわれた亡きアルバートの部屋で、友人の報われない人生を嘆くヒューバート。すると、窓から赤子の声が聞こえる。ヘレンの子で、名はアルバート=ジョーだという。ヘレンは、いずれこの子も取り上げられ、自分も追い出されるだろうと怯えていた。アルバートの遺した金をペンキの塗り替え代金として取り返す予定のヒューバートは、ヘレンに、一緒に何とかできないか考えよう、と持ち掛けた。

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