映画『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』あらすじネタバレ結末と感想

オール・イズ・ロスト 最後の手紙の概要:2013年のアメリカの映画で、J・C・チャンダー監督による作品。海中で次々と海や船のトラブルに見舞われていく中、心を見つめて自問自答していく冒険者のサバイバル映画である。

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 あらすじネタバレ

オール・イズ・ロスト 最後の手紙
映画『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 あらすじ【起・承】

「すべて失った、すまない」と言う男のつぶやきから話は始まる。
男は8日前にインド洋を単独で航海する事を始めた。

船内で寝ていた男は船に浸水してきた水音で目覚める。
どうやら漂流したコンテナが船に当たり、開いた横穴から水が大量に入って来ていたようだ。応急処置はしたが、進路を示す、装置やパソコン、無線など命綱とも言える機器は全て水に浸かってしまった。
どうにかコンテナは引き剥がして流したものの、船内への水の浸入はなかなかやまない。
救助を発信する事も出来ず、困るはずだが男は淡々と船の作業に打ち込む。
身体をはりながらも、慣れた手つきで船をチェック、直していく。
しかし、海の天気の変化が始まった様で、雨雲が出たと思ったら、雷から始まり、暴雨が起こってしまう。
どうにか土砂降りと暴風の中、吹き飛ばされそうになりながらも船上で雨具を着て凌ぐ。

雨が過ぎたと思ったものの、天気の影響で船はもう再起不能状態となっていた。

浸水は止まらない為、その船に乗り続ける事はもう難しいと判断した男。
男は船内に残っていた物資や、サバイバルの道具を持ち、そのまま屋根付きの丸型救命ゴムボートで海へと出た。
ボートで海を漂うも、自分のいる場所もわからない上に、助けが来る保障も無い状況にさらされてしまった。
海の上に絶望と、どこかサバイバルに慣れている度胸とが入り混じった不思議な感覚のまま男はボートの上で過ごして行く事となる。

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 あらすじ【転・結】

太陽は照りつけ、持ち出した水や食料もほぼ底をついてしまう。
途中で、大きな貨物船がゆったり通りかかるのを目撃。
発炎筒を降り、大声で呼びかけてみたが全く気が付いてもらえる事が無いままに船はそのまま通り過ぎてしまった。

絶望の中、男はおもむろに手紙を書く事に。
「大切な人」に宛てる手紙とし、ノートに遺書の如く手紙を書き始める。
いつ死ぬかわからない、助けが来るかもわからない状況で、男は自分の気持ちと向き合う為に綴るのだった。
やがて、脱水症状や照りつける太陽で憔悴して行き、体も打撃を受けてしまう。
皮膚も赤くなり、体力的にもかなり不安な状況にどんどんなっていく。

夜になり、終わりが無いように思われる海の上で、気が付くと、船らしき姿を見つける。

夜であり、合図を出せる道具も無い。
大声を出せる程の余力がない男は、持っていた発砲スチロールの箱にノートの紙を破って燃やす事にした。
発炎筒の代わりに使い、火の明かりで合図を送り始めたのだ。
その内、火を大きくする為に、自分の気持ちを綴ったノートをそのまま箱に投下してしまう。
火の勢いは増し、ボート内が火の海と化してしまい、男はどこか諦めた気持ちで海へと身を投げてしまう。

海中にどんどん沈んでいく男。
海中から見えるのは月明かりと、燃え盛りまるで火の輪の様に見えるボートの姿。
幻想的で美しい景色の中男はさらに海へと沈んで行く。
しかし、明らかにボートに近付くのが「船」と分かった途端、男は最後の力で奮起する。
沈み行く運命だった体を、力を振り絞り海上へ浮き上がる為再び泳ぎだしたのだ。
呼吸を止め、這い上がった男は、船から差し伸べられた手と、自分の手とをがっしり繋ぐのだった。

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:106分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:J・C・チャンダー
  • キャスト:ロバート・レッドフォード etc

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 批評・レビュー

映画『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ロバート・レッドフォードの熟練さ

セリフがほとんど無い映画なので、まるでホームビデオでサバイバル番組を1人で撮影している様に感じてしまう映画である。
浸水や、水を失ってしまう、途中で貨物船が通りかかり呼びかけるなど、色々地味に海上でのトラブルはやってくるのだが、そこで必要以上にうろたえないのが凄い。
どこかで達観しつつ、熟練したサバイバーでなければ出せない雰囲気である。
若い俳優や女優では決して出せない素の演技と言えるかもしれない。
実際、もし同じ様な場面に遭遇したらあそこまで取り乱さない男に、違和感すら感じるかもしれない。
それくらい、人は実際のパニックに対して抗えないと言うのに気が付かされる作品である。

イヤミがない自然さ

最後の最後は、正直少しよくわからないまま濁した終わり方と感じる人も少なくないかもしれない。
ボートで漂い、脱水症状に陥り朦朧とする中で、船が通りかかる。
そこで男は発炎筒の代わりに発砲スチロールの箱に火をくべて知らせようとするのだが、結局ノートごともやしたのがたたりボート内が火の海に。
ボート内にいられなくなった男は諦め海中へと身を沈めるのだが、海中から見た月やリング状に燃えるボート、そして助けに近寄る船の光の美しさが秀逸である。
この映画の1番の見せ場かもしれない。
このまま諦めてしまいジ・エンドかと思い視聴者側もかなり感情移入して絶望的な気持ちになるのだが、映像の美しさがその絶望をどこか中和して耽美的な気持ちにすらなってしまう。
その後は、近付いてきた船に、希望を見出しまさかの海中に沈みかけていた中からの泳いでの浮上。
あそこまで沈んで這い上がれる強さに驚く。
ラストは船からの助けの手と男の手ががっしりつながったところでラストになる。
その後の救助のゴタゴタは実際人間社会だからあるはずなのだが一切映さない。
男はこれに懲りずにまた海へ旅に出るのか、家族はどうなるのかなど、そこがまた想像力を書き立てられて記憶に残る映画である。
しかしその手も沈み行く男の幻想かもしれないと言う疑問を抱かせたまま終わる映画である。

オール・イズ・ロスト 最後の手紙 感想まとめ

これでもかと言う位次々と洒落ではすまない船のトラブルが起こってくる。
最初に浸水してきた事から始まるのだが、大騒ぎしそうな場面でもほぼ無言で淡々とこなしていく。
あまり船やアウトドアに詳しくない人には、なぜその部分を修理しているのかなどがわかりにくいのは残念だが、技術者の如く黙々と修理や処置をしていく姿は匠の様に感じられてつい見入ってしまう。
セリフはほぼ無い映画なのに、何となく目でついつい追ってしまう。
若い俳優には出せない落ち着きと人生経験の深さから来る味が今回のロバート・レッドフォードが演じた最大の強みだと感じる。

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