映画『雨鱒の川』のネタバレあらすじ結末

雨鱒の川の概要:『雨鱒の川』は、川上健一の同名小説を原作とする映画。北海道のある田舎町を舞台に、耳の不自由な少女と絵の得意な少年の幼少期からの純愛ストーリーを描く。主演は玉木宏、綾瀬はるか。

雨鱒の川の作品概要

雨鱒の川

公開日:2003年
上映時間:113分
ジャンル:ラブストーリー
監督:磯村一路
キャスト:玉木宏、綾瀬はるか、松岡俊介、阿部寛 etc

雨鱒の川の登場人物

加藤心平(大人:玉木宏 / 幼少期:須賀健太)
絵が得意で川で雨鱒を見るのが好き。小百合と仲が良く、言葉がなくても心が通じ合っている。小学生の頃母を亡くし、酒蔵の社長の士郎の世話になっていたが、絵の道も諦めきれない。
高倉小百合(大人:綾瀬はるか / 幼少期:志田未来)
耳が不自由で、話すこともほとんどできないが、幼馴染の心平とだけは心が通じ合っている。心平だけを想っているが、両親は酒蔵の跡取りとして英蔵と結婚させようとしている。
加藤沙月(中谷美紀)
心平の母。夫は山で士郎を助けようとして亡くなった。女手一つで心平を育て、夫の残した畑を守って誰にも頼らず生活している。
高倉士郎(阿部寛)
小百合の父。沙月の夫は友人だったが、自分を助けるために亡くなった。沙月と心平親子を気に掛ける。
田崎秀二郎(柄本明)
毎日川で釣りをしている男。幻の魚「イトウ」をずっと待っているのにはある理由がある。
高倉松子(星由里子)
小百合の祖母。心平を孫のようにかわいがる。昔、秀二郎と思い合っていた。
川嶋英蔵(松岡俊介)
幼いころから小百合が好きだった。酒蔵を継ぐために勉強し、小百合と婚約する。
井上美香(伊藤歩)
心平の小学校時代の同級生。東京の画廊で働いており、心平と再会する。
佐々木先生(マギー)
心平の小学生時代の担任。心平が描いた雨鱒の絵を見て才能を感じ、その絵をパリの児童絵画展に出した。

雨鱒の川のネタバレあらすじ

映画『雨鱒の川』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

雨鱒の川のあらすじ【起】

酒蔵で働く心平は、仕事中に絵を描いていて酒を駄目にしてしまう。こうしたミスは初めてではない。
社長の士郎は、心平を叱ろうとはしなかった。絵が好きなら、東京に行って本格的に絵の仕事をするように勧める。画廊からある依頼があるというのだ。
心平はその勧めを受け入れて東京に行くことにした。

士郎がそこまでおぜん立てするのには訳があった。娘の小百合のことだ。小百合と心平は愛し合っているが、2人を結婚させても心平が跡取りとしてやっていけるとは思えなかった。事実上の厄介払いだったのだ。

時は遡り、10数年ほど前。
北海道の豊かな自然の中で暮らす心平と小百合。
小百合は耳が聞こえず話すこともほとんどできないため、手話を介して人と会話しなければならないのだが、心平だけは言葉がなくてもコミュニケーションをとることができる。

二人はいつも一緒で、川で遊んだり、絵を描いたりして過ごしていた。

心平は母の沙月と二人暮らし。父親を事故で亡くし、母親の沙月が女手一つで家を守っていた。
士郎は自分だけが助かった負い目もあり、また密に沙月に対して恋心を持っており、加藤親子を気にかけて世話を焼こうとするが、沙月は誰の力も借りようとしなかった。

雨鱒の川のあらすじ【承】

心平は川で魚を獲るのが好きだった。毎日川にいる秀二郎とも仲が良かった。

ある日、大きな雨鱒を見つける。小さなモリで捕まえようとするが、それではどうにもならないほどだった。
心平は捕まえるのを諦めるが、雨鱒は逃げようとしなかった。その場にとどまっているのだ。心平は雨鱒とも会話できると気づく。
それから雨鱒と友達になり、毎日のように川で遊んだ。小百合も雨鱒と心で会話する。

寝ても覚めても雨鱒のことが頭から離れず、夢中になった心平。学校の授業で雨鱒の絵を描き、作文の時間になっても描き続けた。
仕上がった絵は、独特なタッチで力強いものだった。担任の佐々木先生はこの絵を見て心平の天才的な才能を感じ取り、絵を預からせてくれと言う。

小百合の幼馴染には、もう1人英蔵という少年がいた。英蔵は小百合に想いを寄せており、彼女に好かれるために絵の勉強をし、町の展覧会で賞をもらった。それを心平に見せびらかすが、心平は素直に褒めるだけだった。小百合が心平の描いた絵を見せると、その圧倒的な才能に英蔵は驚いた。そしてそのまま自分の平凡な絵を破り捨てて走って行った。

雨鱒は、伴侶を紹介した。つがいになった二匹はこの川を去ると言う。心平と小百合は雨鱒に別れを告げ、自分たちも雨鱒のように一緒になろうと約束するのだった。

雨鱒の川のあらすじ【転】

沙月は気丈に働き続けていたが、無理がたたって体を壊していた。しかし、それでも誰に打ち明けることなく働いている。

ある冬の日、加藤家に佐々木先生が訪ねてくる。沙月は心平が悪さをしたのだと思い謝るが、そうではなかった。夏に描いた雨鱒の絵を国際的な児童絵画コンクールに出品し、それがグランプリを受賞したというのだ。

高倉の酒蔵で祝賀会が開かれた。心平は早々に小百合の祖母の部屋へ行き、そのまま眠り込んでしまった。
沙月は久しぶりにお酒をたくさん飲んで疲れてしまったが、息子のことで開いてくれた会を抜け出すわけにもいかない。
顔色が悪いからもう帰りなさいと松子に勧められ、寝ている心平は松子に任せて一人で家に帰って行く。
しかし、その途中で沙月は雪の上に倒れ、そのまま息を引き取る。

10数年後の東京。
心平は新しくオープンするレストランの壁の絵を依頼されていた。小学校の同級生だった美香は、心平に仕事を依頼した画廊で働いていた。
美香はなかなか絵を描く気になれない心平をせかすことなく見守った。

雨鱒の川のあらすじ【結】

小百合は東京に行った心平の手紙を毎日待っていた。しかし待てど暮らせど手紙は来ない。そんな中、小百合と英蔵の結婚の準備が進んでいた。小百合の思いも聞かずに。

松子は、かつて思いを寄せていた秀二郎と結婚できなかった自分に重ねる。幻の魚「イトウ」を釣った秀二郎は、もう一度釣り上げたら迎えに行くと言い、そのまま叶えられることなく何十年も過ぎてしまったのだ。

松子は心平に手紙を送り、結婚を知らせる。

手紙を受け取った心平は、さまざまに思いを巡らせる。心平も士郎の考えはわかっていたのだ。わかっていて、自ら身を引いた。
だが、松子の手紙と、小百合からの電話を受け、想いは変わった。

様子を見に来た美香が目にしたのは、ずっと真っ白だった壁に二匹の雨鱒が躍る絵だった。そこにはもう心平はいなかった。

結婚式前夜、戻ってきた心平は小百合を連れて逃げ出す。松子は二人を見送った。

小百合がいなくなったことに気付いた士郎と英蔵は、心平が戻ったことを知って二人を探す。
英蔵はいかだで川を下る二人を見つけ、小百合を連れ戻そうとする。しかし小百合は拒み続ける。
「私には心平しかいない」「私たちは雨鱒なんだ」と訴え続ける。そこに士郎もやってきて、無理やりにでも連れて行こうとするが、小百合の強い気持ちを知った英蔵は士郎を説得して二人を送り出すのだった。

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