映画『アメリカン・スナイパー』あらすじとネタバレ感想

アメリカン・スナイパーの概要:クリント・イーストウッドが監督を務めた伝記映画。実在の米軍スナイパー、クリス・カイルを主人公に彼の生涯を描く。主人公を演じるのは、ブラッドリー・クーパー。

アメリカン・スナイパー あらすじ

アメリカン・スナイパー
映画『アメリカン・スナイパー』のあらすじを紹介します。

テキサス州で幼少期を過ごしたクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、父親から猟銃の使い方などを教わり、次第にアメリカに対しての愛国心を抱いていく。そして、米軍に志願したカイルは特殊部隊であるネイビーシールズに配属されることとなる。

米国の同時多発テロをきっかけに、イラク戦争が開戦し、カイルも戦地へ派遣されることとなる。戦地ではスナイパーとして活躍したカイルだったが、ある時、海兵隊の進路に不審な親子がいるのを見つける。母親が子どもに手榴弾を渡すのを確認したカイルは、子どもに照準を合わせ引き金を引く。

葛藤を繰り返しながら、数々の敵を殺害したカイルであったが、ある時、敵のスナイパーであるムスタファを殺害するための作戦が実行される。作戦の中で、仲間を次々と失いながらもカイルは最終的には殺害を実行する。

四度のイラク派遣を経験し、カイルの心はゆっくりと蝕まれていくが、無事に生きてアメリカへ戻る。医師のカウンセリングを繰り返しながら、すこしずつ普通の生活を取り戻そうとしていたカイルであったが、ある時共に出かけた退役軍人にカイルは殺害されてしまう。

アメリカン・スナイパー 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年2月
  • 上映時間:132分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:クリント・イーストウッド
  • キャスト:ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラー、ルーク・グライムス、ジェイク・マクドーマン etc

アメリカン・スナイパー ネタバレ批評

映画『アメリカン・スナイパー』について、感想批評です。※ネタバレあり

次第にゆっくりと蝕まれていく日常

本作で描こうとしているものは、スナイパーとして活躍した1人のアメリカ人兵士の勇敢な戦う姿ではない。実際に、本作がアメリカ国内で公開された際は、戦争を肯定しうる可能性のある作品として論争が巻き起こったのも事実であるが、本作で描こうとしているものは、単なる1人の子供の父親に過ぎない男が戦争を通じてゆっくりと本来の自分というものを失っていくと言う恐怖を描いたものである。

カイルはイラク戦争中、4度にわたってアメリカとイラクを行ったり来たりしているが、 本作ではカイルの精神が徐々に蝕まれていく様子を巧みな演出で描いている。 戦争に行く前までは何も思わなかった日常のある音に対して、戦争を経験してからは銃撃戦を思い出して過剰な反応をするようになるというのは言ってみればベタな演出であるが、それ以上に巧みなのは、客観的に見ればおかしな行動に対してもカイル本人はそれに気づいていないという演出がなされているということである。例えばラスト、カイルはふざけて銃を妻に向けるが、 その際にカイルはハンマーを実際に起こしてしまうのだ。ハンマーを起こした状態で人に銃を向けると言う事は、もちろん引き金を何らかのミスで引き金を引いてしまえば発砲してしまうということである。

異例とも言える強烈な表現

ハリウッドの映画において、子供を大人が殺害するというシーンを含むのは異例と言える。本作では、戦争と言うものが持つ容赦ない不条理性を描くために効果的に用いられている。このように、戦争を通じて1人の男が壊れていく様を描いていると言う時点でもちろんこの映画は戦争を賛美するものではないし、実際に監督自身もイラク戦争は失敗だったと言う主張をしている。

アメリカン・スナイパー 感想まとめ

本作を見た人ならば多くの人が気付くであろうこととして、ラストのエンドロールが挙げられる。通常エンドロールにおいては何かしらの音楽が流されるものであるが、本作においては何の音楽もお顔も使われず無音のままである。まるで、この映画を見たものにこの映画が伝えようとしているメッセージを考えさせようとしているようである。

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