映画『アメリカン・ビューティー』あらすじネタバレ結末と感想

アメリカン・ビューティーの概要:アメリカ社会が抱える闇を、ある家庭の崩壊を通して描き出していく1999年製作のアメリカ映画。同年アカデミー賞では、作品、監督、主演男優、脚本、撮影の5部門を受賞したサム・メンデス監督の初監督作品。

アメリカン・ビューティー あらすじネタバレ

アメリカン・ビューティー
映画『アメリカン・ビューティー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

アメリカン・ビューティー あらすじ【起・承】

大手広告代理店に勤めるレスター・バーナム(ケヴィン・スペイシー)は、妻のキャロライン、高校生の娘ジェーンと3人で広い庭付きの一戸建てに暮らしている。

一見、幸せな人生を手に入れた勝ち組に見えるレスターだが、彼は不幸だった。
会社ではリストラの恐怖に怯え、上昇志向の妻とはセックスレス、娘は両親を馬鹿にしてまともに口もきかない。
レスターは絶望しながらも、その状況を変えられずにいた。

ある日、レスターはチアリーダーで娘と一緒にダンスをするアンジェラに一目惚れする。
レスターの頭の中はアンジェラに対するいやらしい妄想でいっぱいになる。
ジェーンは父の変化に気付き、そんな父をますます軽蔑する。

レスターは、アンジェラがマッチョな男を好きだと知り、突然肉体改造を始める。
妻に対してもはっきり自己主張をするようになる。
さらに、最近越してきた隣家の息子リッキーから買ったマリファナまで吸い始める。

リッキーの父フランクは厳格な海兵隊大佐で、妻とリッキーは常に緊張を強いられている。リッキーは父に隠れて麻薬の売人をし、隣の様子を盗撮して覗き見ている。
フランクはレスターとリッキーの親密そうな様子に不安を抱いている。

アメリカン・ビューティー あらすじ【転・結】

急に自信が湧いてきたレスターは、会社へ不満をぶち撒け、さらに上司を脅して自ら辞職し、気楽なハンバーガー屋に就職する。
同じ日、キャロラインは仕事仲間と不倫し、ジェーンはリッキーと親密な関係になる。
夕食の席で自分をバカにする妻と娘を怒鳴りつけ、レスターは満足する。

互いに両親への不満を持つジェーンとリッキーは、ますます深い関係になっていく。

激しい雨の降る夜。
レスターに不倫を知られたキャロラインは銃を握りしめ、車を走らせていた。

フランクは、息子とレスターができていると信じ込み、リッキーに激しい虐待を加え、ついにリッキーは家を出る。

ジェーンの家にはアンジェラが泊まりに来ていた。
駆け落ちしようとするジェーンとリッキーをアンジェラは引き止めるが、ジェーンと喧嘩になり、深く傷つく。

ガレージで筋トレをするレスターのもとにずぶ濡れのフランクがやってくる。
突然フランクにキスされ、彼がゲイだと悟ったレスターは、なるべく傷つけないよう“誤解だ”と告げる。

レスターとアンジェラはリビングで二人きりとなり、ついにレスターの妄想は現実となる。
しかし、アンジェラが初めてだと知ったレスターは彼女を抱くことをやめ、父親の顔を取り戻す。

レスターは一人でキッチンに座り、家族写真を見つめ、自分は幸せだと微笑む。
そのレスターの頭を背後からフランクが撃ち抜く。

アメリカン・ビューティー 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1999年
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ
  • 監督:サム・メンデス
  • キャスト:ケヴィン・スペイシー、アネット・ベニング、ゾーラ・バーチ、ウェス・ベントリー etc

アメリカン・ビューティー 批評・レビュー

映画『アメリカン・ビューティー』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ブラックジョークの宝石箱

“アメリカン・ビューティー”というタイトルからすでに、本作のブラックジョークは始まっている。主人公の妻キャロラインが丹精込めて育てている赤いバラの名称である。

主人公レスターが暮らす家も、隣のフランク家も完璧なまでに片づいた成功者の家だ。
しかし、この2軒の家の中には、アメリカ社会の抱える闇部分がまさに宝石箱のように散りばめられ、不気味な光を放っている。
リストラ、セックスレス、不倫、同性愛、麻薬、銃、親子関係の崩壊、虐待…。
その中で窒息死しかけているのがケヴィン・スペイシー演じる主人公のレスターなのだが、
彼の復活はむしろその闇にどっぷり浸かることで実現される。
理性を捨て、道徳心を捨て、彼は突然に元気を取り戻す。

まさに最高のブラックジョークだ。

日本人にはわかりにくい女性像

アメリカ映画を観ていてよく思うことなのだが、アメリカの女性はとにかく強い。
特に白人の女性は、そういうタイプで描かれることが多いのではないだろうか。

本作ではアネット・ベニング演じる主人公の妻キャロラインがまさにアメリカ女性の典型として描かれ、とにかくへこたれない。そして、男に怒鳴りまくる。
ほとんど全ての問題は“私は悪くない!”で押し通し、セックスも豪快だ。
アネット・ベニングがキュートに演じているので、それほどの嫌悪感は感じないが、共感できるかと言われると難しい。

共感できるのは、この濃い人物たちに囲まれてすっかり心を病んでしまっているリッキーのお母さんくらいだ。彼女には同情を禁じえない。

アメリカン・ビューティー 感想まとめ

娘の友達と本気でやりたいと思っている父親と、ゲイであることを隠して息子に躾と称した激しい暴力を振るっている父親が隣同士に住んでいる。
この設定がすでに無理な人は、本作を楽しむのは難しいかもしれない。

娘の友達と途中までやった父親が、その直後、娘は幸せだと聞いて涙ぐみ、自分も幸せだと言って家族愛にあふれた父親面になるのはどうも解せない。
というように、よくわからなかったと思う人も多いだろうが“あの映画どう思った?”などとあまり人に意見も求めないほうがいいだろう。

“あの主人公にはすごく共感した!だって、俺にもそういう願望あるし”と正直に答えてくれる勇気ある男性は、なかなかいないだろうから…。

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