映画『安寿と厨子王丸』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

映画『安寿と厨子王丸』のネタバレあらすじ結末

安寿と厨子王丸の概要:東映の創立10周年記念アニメ映画。浄瑠璃から絵本まで日本で長く親しまれる悲劇の物語を、絵巻物さながらの美しい映像で送る。1961年制作ながら、ライブ・アクション方式で再現されたリアルな人物の動きにも注目。

安寿と厨子王丸の作品概要

安寿と厨子王丸

公開日:1961年
上映時間:83分
ジャンル:ヒューマンドラマ、時代劇、アニメ
監督:藪下泰司
キャスト:佐久間良子、住田知仁、北大路欣也、宇佐美淳也 etc

安寿と厨子王丸の登場人物(キャスト)

安寿(佐久間良子)
岩佐判官正氏の娘。美しく、歌や琴にも秀でる。優しさだけでなく、自分を犠牲にして家族を助ける勇敢さも持つ。
厨子王丸(子供:住田知仁 / 大人:北大路欣也)
岩佐判官正氏の息子。安寿の弟。姉に似た優しさを持ち、幼い頃から森の動物達に愛されている。父の死後、藤原師実に引き取られてからは鍛錬に励み、武芸に秀でた若武者となる。
山椒大夫(東野英治郎)
由良の富豪。館建設の為、多くの人夫を抱えている。人買いから安寿と厨子王を買い、劣悪な環境で幼い姉弟をこき使う非道な男。
三郎(水木襄)
山椒大夫の次男。美丈夫で心美しく、売られてきた安寿と厨子王にも親切にする。安寿に惚れ、彼女の死後は出家して安寿の弔いに生涯を捧げる。

安寿と厨子王丸のネタバレあらすじ

映画『安寿と厨子王丸』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

安寿と厨子王丸のあらすじ【起】

昔々、陸奥の国に安寿と厨子王丸という姉弟がいた。姉の安寿は美しく心の優しい娘で、弟の厨子王丸も姉をよく慕う、家族想いの賢い少年だ。二人の父は岩城判官正氏といい、その善政は領民からも国からも高く評価されていた。不在がちの父を母は良く支え、家族は森の動物達にさえ慕われるほどだった。

しかし、そのように幸福な家族にも影を落とす者がいた。父の上司、鬼倉陸奥守だ。陸奥守は安寿を嫁に寄こせとしつこく迫り、断られると、岩城が帝から任せられている森に火を放つ。

逃げ惑う森の動物たち。姉弟と仲良しの子熊のモク・ネズミのチョン子も、逃げようとしたところを陸奥守に狙われてしまう。命からがら、岩佐の館に逃げ込んだモク。追ってきた陸奥守を岩佐が制し、森に行っていた厨子王丸の証言と陸奥守の家紋入り火打石袋が証拠となり、陸奥守の行いが露呈した。一度は館を去る陸奥守だが、彼は、帝の森を焼き払った罪を岩佐に擦り付け、岩佐は都で裁きを受ける事となってしまう。

半年が経ち、いまだ帰らぬ父を待つ安寿と厨子王丸。主人不在の館に、陸奥守が押しかけてくる。家族は岩佐の無罪を信じ、帝へ直談判するため都へ行く事を決意した。森の動物達にも助けられ、なんとか陸奥守の手から逃れる一家。

安寿と厨子王丸のあらすじ【承】

野宿をしながら、都へと向かう母と姉弟。隣国では、人買いが横行しているため、他国人には宿を貸さないという決まりがあった。女子供と子熊の一行は目を引き、まんまと人買いから狙われる。人買いに騙され船に乗り、母と侍女、安寿と厨子王丸、モクと犬の蘭丸、チョン子の三手に分かれて売られてしまった。

佐渡へと連れていかれる母と侍女の菊乃。途中、菊乃は海に落とされてしまう。海底に沈んでいく彼女の体は泡に包まれ、いつしか人魚へと変わっていった。そして、仕事が済んだ人買い達が船上で酒盛りを始めると、船を襲って海への中へと引きずり込んだ。

一方、安寿と厨子王丸は、金持ちの山椒大夫の屋敷へと連れて行かれた。屋敷の建築の為、多くの人夫がこき使われている。反抗的な姉弟は山椒大夫と長男の次郎から手ひどい扱いを受けるが、次男の三郎だけは、哀れな二人に優しく接してやるのだった。

厨子王丸は芝刈り、安寿は潮汲みの毎日だ。慣れない仕事に苦しむが、人魚になった菊乃や動物達が二人を見守り、手助けする。三郎とも打ち解け、自分達の名と、父の素性を明かす厨子王丸。そして安寿と三郎は、いつしか想い合う仲となっていた。しかし、山椒大夫と次郎は二人の仲を良く思わなかった。安寿は髪を落とされ、二人はさらに辛い仕事に回される。

安寿と厨子王丸のあらすじ【転】

あまりに過酷な日々に、安寿は厨子王丸を逃がす事を決意した。山から見える国分寺まで逃れれば、都まではあと一歩だ。逃げて、父を探せと言う安寿。厨子王丸は残される姉の身を案じて悩むが、ついには、日の沈む山へ向かって駆け出して行った。追手は国分寺まで厨子王丸を追うが、僧に守られ、都の関白宛の書簡を持たされる厨子王丸。

その頃、屋敷の牢では、安寿の処遇を巡り三郎と次郎が争っていた。三郎は安寿を逃がし、自らも彼女を追うが、安寿は運命に絶望し池に身を投げてしまう。そうして安寿の魂は一羽の白鳥に代わり、三郎は飛び去る白鳥を見送った。安寿が去ると、山椒大夫の屋敷は激しい雷雨に見舞われる。姉弟を苦しめた建築場は、めちゃくちゃに崩れ瓦礫の山となった。そして、白鳥となった安寿は弟の元へ向かい、道に迷う厨子王を都へと導いていった。

一方、見世物として売られたモク達も、チョン子の機転で自由の身となり、姉弟を探していた。安寿の匂いを辿り、山椒大夫の屋敷へやって来た三匹。そこでは、三郎が安寿を想い、彼女の木像を彫っているところだった。三郎は事の顛末を伝え、三匹は厨子王丸を追って都へ向かう。

厨子王丸は、清水までやって来ていた。そこで、関白藤原師実の娘・あや姫が男に襲われているところに出くわし、追いついたモク達と共に彼女を救う。彼女を通して関白に書簡を渡し、父の行方を知る厨子王丸。父は、既に九州へと流され、そこで病に倒れ亡くなっていた。そのまま関白の元で世話になり、母と姉を救う為、厨子王丸は武芸に励むのだった。

安寿と厨子王丸のあらすじ【結】

立派な青年へと成長した厨子王丸。三匹と共に、日々の鍛錬を欠かさない。ある日、あや姫から宮中の噂話を聞く。夜な夜な、帝の枕元に怪しい化け物が出るらしい。早速、三匹を連れ寝所の警備に立つ。空から現れた化け蜘蛛を見事退治し、褒美として、陸奥の国守に任ぜられた厨子王丸。新たな名は、平正道だ。そして、過去の悪行が帝に知れた鬼倉陸奥守は、職をはく奪され、刑罰を受ける身となった。

厨子王丸の立身出世の噂は、すぐに山椒大夫の元へと届く。陸奥へ戻る道すがら、姉を迎えにこの屋敷にも立ち寄るという。山椒大夫は刺客を送り、道中の厨子王丸を襲わせるが、厨子王丸と三匹は果敢に応戦する。刺客が太夫の手の者だと知っても、咎めず姉との再会を願う厨子王丸。しかし、出家した三郎から、安寿の最期を聞きかされる。

厨子王丸は山椒大夫の抱える人夫を全て解放し、三郎が作った姉を弔うお堂に参る。森の動物達も集まり、安寿との想い出にひたる厨子王丸。そこへ、あの白鳥が現れた。白鳥は弟と三匹を佐渡へいざなう。

そこには、「安寿恋しや、厨子王恋しや」と歌う盲目の女性がいた。すっかりみすぼらしく様変わりしていたが、紛れもない母の姿であった。厨子王丸は駆け寄り、自分の姿を見る事が出来ない母の為に涙を流す。それでも二人は再会を喜び、母は息子を抱き寄せた。

厨子王丸は母と三匹を連れ、立派な船で故郷の陸奥へ向かう。海では菊乃が彼らを見守り、空には白鳥になった安寿も一緒だ。その白い姿は、盲目の母にも見てとれた。母と厨子王丸、そして三郎は、大空を優雅に舞う安寿の幸せをいつまでも願っていた。

Amazon 映画『安寿と厨子王丸』の商品を見てみる