映画『アニー・ホール』あらすじネタバレ結末と感想

アニー・ホールの概要:『アニー・ホール』は、ウディ・アレン監督本人が主人公を演じる映画。アカデミー賞作品賞を含めて数々の映画賞を受賞し、多くあるウディ・アレン作品の中でも最も人気のある作品。

アニー・ホール あらすじネタバレ

アニー・ホール
映画『アニー・ホール』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

アニー・ホール あらすじ【起・承】

(※本編は時系列通りではないですが、分かりやすくするために、時系列順にしています。)

ニューヨーク・ブルックリン育ちのユダヤ系の男アルビー・シンガーは、テレビに出ることもあるコメディアン。幼いころから変人で、宇宙がいずれ爆発してなくなることを知ると宿題をしないようになって親と先生を困らせ、教室では隣の女の子の頬にキスをするような少年だった。

大人になると、小柄で眼鏡で頭頂部は薄いが、モテないわけではない。一度の結婚経験があり、最初の妻はインテリで話も合うはずなのにしっくりこずに別れてしまった。今は恋人のアニーがいる。
二人はテニスクラブで出会い、徐々に仲を深めていった。アニーはナイトクラブで歌う歌手だ。いつしか同棲するようになり、順調に愛を育んでいった。ところが、そこの頃から二人の関係に亀裂が入り始める。

アニーはアルビーを家族に紹介するが、いかにもアメリカの平均的な家庭を見せつけられ、自分の家族の殺伐とした食卓との違いに嫌気がさす。

アニーはアルビーの勧めで大学に通い始めるが、彼女が大学の教授と親しくすればアルビーは嫉妬し、彼も別の女の子たちと浮気をする。

アニー・ホール あらすじ【転・結】

二人はベッドでも上手くいかなくなっていた。アニーはそもそも喧騒につつまれたニューヨークが好きではない。アルビーがセックスに熱心でもアニーは外のパトカーの音などですぐに興ざめし、やる気をなくした。
アニーは、アルビーの勧めで精神科に通い始める。その医者にはアルビーも15年通っている。
これで仲は修復されるかと思われたが、そううまくはいかない。
二人は疎遠になり、アルビーは別の女の子と付き合い始めるが、しかしそれでもアニーに呼ばれたらすぐ駆けつけるほどアニーを愛しているのだ。

ある日、ナイトクラブでアニーが歌っていると、歌手のトニーがやってきて彼女にロスへ来てレコーディングしないかと誘う。
アルビーが気に入らなそうなのでその時は断ったが、改めてロスへ行くことを決意する。

アルビーを伴ってロスを訪れたアニーは、パーティに参加してロスを楽しむ。
ニューヨークへの帰り道、二人はお互いに自分たちの関係が修復不可能だと悟った。円満に別れ、アニーはロスのトニーの元へ旅立った。

ニューヨークのアルビーは、まだアニーが忘れられなかった。自分とやり直してほしいと彼女に連絡し、ロスまで話をしに行くが、アニーの気持ちは変わらない。すっかりロスに慣れ、人生を謳歌していた。

アルビーは一人ニューヨークへ戻り、自分とアニーの話を芝居にした。芝居のラストでは、アルビーとアニーは結ばれる。せめてフィクションの中ではハッピーエンドを。
しばらくしてアニーとは再会した。食事を楽しんで過去を懐かしみ、笑い合う仲だ。

アニー・ホール 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1977年
  • 上映時間:93分
  • ジャンル:ラブストーリー、コメディ
  • 監督:ウディ・アレン
  • キャスト:ウディ・アレン、ダイアン・キートン、トニー・ロバーツ、ポール・サイモン etc

アニー・ホール 批評・レビュー

映画『アニー・ホール』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ウディ・アレン作品の中で最も「らしさ」が出た作品

この映画は、何よりもウディ・アレン本人が出演しているので、彼らしさを感じやすいというのもあるが、やはり本人の口から語られるいろんなことから他の作品での印象を思い出し、「やっぱりそうなのか」と思うこともしばしば。ウディ・アレン作品を語る上では絶対に観ておいた方がいい作品だ。

ニューヨークを愛している男で、ブルックリンで育ったユダヤ系のコメディアン。これだけの設定を見てもウディ・アレンそのもので、この映画は自伝なのかとも思うが、本人はそれを否定しているらしい。しかし主人公のアルビーにウディ・アレン本人が投影されているのは確かだと思える。
ユダヤ系であることをかなりコンプレックスにしており、何かと反ユダヤと決めつけてはべらべらと愚痴るし、いろんな物事について皮肉交じりに早口でまくしたてる。
こういう物事の見方は彼の後の作品にも見られる要素だ。

挑戦的・革新的な作品

この作品は、今後の映画制作への姿勢に大きく影響を及ぼしたらしい。長回しを利用していることも知られ、平均的な映画の何倍もの時間がワンシーンにかかっている。
画面を分割する手法もとられて印象的だし、登場人物がカメラ目線でまるで画面の向こうの観客に語り掛けるような手法も印象的だ。こういう手法も、ウディ・アレンの自伝なのかと思わせる理由だと思う。
あとは、ものすごいテンポで進んでいく会話がこの映画の軸だと思う。全てが会話・会話・会話。登場人物は常にしゃべっている。しかもものすごい速さで。
このような演出方法が他の作品とは一線を画している。その後のウディ・アレン作品とも少し違う。だが、映画監督としての転機になったことはよくわかった。

アニー・ホール 感想まとめ

ウディ・アレンらしい皮肉たっぷりのリアリティのある恋愛を描きながらも、演出手法はなかなか大胆だった。登場人物が過去の自分や周りの人に話しかけたり、恋人の回想シーンをのぞいてみたり、アニメの世界に入り込んだり、とられる手法にリアリズムがない。一見突拍子もない話なのかと思いきや、ラストはハッピーエンドではないごく現実的な終わり方。
畳みかけるようなしゃべりでコメディとして笑わせるだけでなく、最後はしっとりと感動させる。いろんな対比がいかされている。

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