映画『アントキノイノチ』あらすじネタバレ結末と感想

アントキノイノチの概要:2011年公開の日本映画。さだまさしの小説が原作で、遺品整理業者に働く主人公とそこで知り合う女性の過去の人生の苦しみを綴り、亡くなった人の思いやそこに生きる人の気持ちを描いたヒューマンドラマ。

アントキノイノチ あらすじネタバレ

アントキノイノチ
映画『アントキノイノチ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

アントキノイノチ あらすじ【起・承】

長島杏平は、吃音で緊張しい。
高校時代の友人の自殺をきっかけに鬱病となり、高校を中退し現在もまだ鬱病で通院している。
彼は遺品整理の仕事に就き、優しい先輩と同僚で優しいショートカットのゆきとうまくやっていた。

まだまだ要領を掴めない杏平にゆきは優しく接する。
そして彼をホテルに誘った。
そこで自分の身の上話を始める。
自分は高校時代同級生に強姦され、妊娠。
その後その男に自分のせいにされ、失意の底にいた。
しかしそんなゆきを庇うどころか、責め立てた母親にもショックを受けリストカットを繰り返すようになったのだという。
そして本当に自殺を決意したその日、流産したのだと。
この告白に言葉も出ない杏平だった。

ある日、母親が遊び歩いていたため放置され、死した子供2人の家の遺品整理に訪れた杏平とゆき。
そこには生々しく子供の洋服などが置かれている。
ゆきは過去を思い出したのか泣き出し、その後行方不明となる。

アントキノイノチ あらすじ【転・結】

杏平は先輩と仕事をする上で教わったことがある。
残された遺品が何より語ってくれるということだ。
しかしお節介なことはしてはいけない。
杏平は先輩の言うことを聞かず、遺品整理で出てきた捨てた娘への出されるはずだった何通もの手紙を娘に届けることにした。
しかし娘は頑なに拒否。
杏平は玄関に置いてきた。

ゆきの実家で新しい職場を聞いた。
そこは介護施設だった。
職場を訪れゆきに会うも、彼女はきまずそうだった。
職場の近くの海辺で話をする2人。

杏平は自分の高校の頃の話をした。
虐められていた自分を庇った親友は代わりに虐められ自殺。
その後ハイキングで滑落しかけた虐めた男を殺そうかと思ったが、助ける。
しかしその後、学校で杏平を自分が助けたと嘘をついていることを知る。
だが杏平は黙認していた。

その後ハイキングの写真が学祭で飾られた時、何と杏平が手を貸して助けているところの写真が大きく引き伸ばされて飾られていた。
それを見た杏平は写真を撮った教師の元へ向かう。
すると教師は「実は撮影していた」、「大変だったな」と発言。
杏平は何故知っていたのに無視したのか、何故虐めていた男の虚言癖にクラスメイトが気がつかないのか。
そこで心が壊れてしまったことを話す。

それを聞いたゆきは「命は繋がっている」と言う。
「あのときの命」を繰り返し言う2人。
2人は孤独から解放され抱き合った。

杏平は先輩と遺品整理の仕事に来た。
部屋はゆきの部屋だ。
ゆきは仕事中道路に飛び出した少女を庇い、車に轢かれ亡くなった。
そこでゆきのノートを見つける。
そこには自分の笑った写真がたくさん貼られている。

杏平はゆきが助けた少女に会いに行った。

アントキノイノチ 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:131分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:瀬々敬久
  • キャスト:岡田将生、榮倉奈々、松坂桃李、鶴見辰吾 etc

アントキノイノチ 批評・レビュー

映画『アントキノイノチ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

細かい描写が少々雑

この作品は心の深いところを描きたいのは伝わるが、肝心な細部が少々雑な感じがする。
男性恐怖症のゆきの細かい描写や、杏平の友人を亡くした孤独感のようなものを言葉にし過ぎているのだ。
もっと日本映画は奥ゆかしくて良い。
昔の邦画のようにお茶を出すのに5分取られてしまうような、無駄に丁寧な描写もどうかとは思うが、あまりに気持ちの変化を言葉に出すのもどうなのか。
まさにお笑いの台詞をテロップでなぞることと同じ現象が起きているように感じる。
心は表情や演出で動きを見せて欲しいのだ。
そこが邦画の良いところである。

長さの問題

少々長さが気になる作品である。
静かに始まりそのまま同じテンションで進んでいくため、ドラマティカルなシーンもあるにはあるがやや退屈してしまう。

キャスティングによるものもあるだろう。
正直岡田将生と榮倉奈々はぱっとしない。
いや、むしろマッチしすぎていて驚かないというか、自然すぎるのだ。
地味と言い換えても良い。
違和感ほどの俳優は要らないが、もう少し考えて欲しかった。

名場面が駆け足

ゆきが行方不明となった後からのくだりがあまりに掛け合し、というか雑である。
仕事のため外にいるゆきは道路にいる少女を助けるため、駆け足になり車に轢かれてしまった。
この大きな出来事があまりに粗雑に扱われ、不満気味。

勿論遺品整理が題材の映画であるため、メインは亡くなった後のゆきの遺品整理に杏平が訪れるというものだ。
しかしながらもう少しここは時間をかけて描いても良い箇所である。

アントキノイノチ 感想まとめ

個人的にはあまり好みでは無いジャンルの作品。
おくりびとのようなイメージで観た映画だったが、思っていたよりも暗く地味な作品である印象が強い。

俳優も旬の人をキャスティンクしているようで、実は作品の内容を邪魔しないような存在感のやや薄い人たちを使っている。
さだまさしの原作だからか、物語ありきのドラマ感が見てとれて少し不完全燃焼である。

意外と良かったのが原田泰造だ。
彼の演技力が無ければさほど良いとは思わなかったかもしれないが、このキャスティングは良かった。

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