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映画『バグダッド・カフェ』あらすじとネタバレ感想

映画『バグダッド・カフェ』の概要:「バグダッド・カフェ」(原題:Out of Rosenheim、英題:Bagdad Café)は、1987年の西ドイツ映画。監督はパーシー・アドロン。主演は「シュガー・ベイビー」のマリアンネ・ゼーゲブレヒト。共演はCCH・パウンダー、ジャック・パランス、クリスティーネ・カウフマン、モニカ・カローンなど。

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映画『バグダッド・カフェ』 作品情報

バグダッド・カフェ

  • 製作年:1987年
  • 上映時間:92分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:パーシー・アドロン
  • キャスト:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・パランス、CCH・パウンダー、クリスティーネ・カウフマン etc

映画『バグダッド・カフェ』 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

映画『バグダッド・カフェ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『バグダッド・カフェ』のあらすじを紹介します。

ドイツのミュンヘンから観光旅行にやってきたミュンヒグシュテットナー夫妻は、ディズニーランドからラスベガスの道中で夫婦喧嘩を起こし、夫と別れ車を降りた妻のジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、ネバダの砂漠をトランクひとつで宛てもなく歩き出した。ようやく辿り着いたモーテルとカフェとガソリンスタンドを兼ねた、「バグダッド・カフェ」で部屋を借りようとするジャスミンに、そこの女主人のブレンダ(CCH・パウンダー)は迷惑そうな表情を隠せなかった。いつも昼寝ばかりしているバーテン、自分の赤ん坊の面倒も見ずに一日中ピアノばかり弾いているサルJr、娘のフィリスたちに始終苛立っているブレンダは、ぐうたらなな亭主サルを追い出したばかりだった。「バグダッド・カフェ」はトラック運転手相手の女刺青師デビー(クリスティーネ・カウフマン)、ハリウッドから流れてきたカウボーイ気取りの画家ルーディ(ジャック・パランス)、そしてヒッチハイカーのエリック(アラン・S・クレイグ)と、客も変わり者ばかりである。ブレンダの留守中にジャスミンがモーテルの大掃除をしてしまった事で、彼女はジャスミンを追い出そうと目論む。しかしその頃から、サルJrとフェリスがジャスミンの部屋をしばしば訪ねるようになり、また彼女の柔和な人柄と笑顔に魅かれたルーディは、絵のモデルにとジャスミンを口説き始める。そしてブレンダはカフェの客相手に、手品を披露し始めたジャスミン目当てに「バグダッド・カフェ」が賑わい始めた事で、次第に表情を和らげてゆく。ある日、すっかりカフェの一員となったジャスミンを訪ねてきた保安官は、彼女のビザの期限切れと労働許可証の不所持を理由に、やむなくドイツへの帰国を命じる。しかし数カ月後に「バグダッド・カフェ」に戻ってきたジャスミンを、ブレンダたちは温かく迎え入れた。そして彼女の帰りを待ちわびていたルーディは、ジャスミンに結婚を申し込む。

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映画『バグダッド・カフェ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『バグダッド・カフェ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

無さそうで有りそうな話

現代版、大人のおとぎ話といったニュアンスの映画であり、その色彩感覚の美しさとダイナミックなカメラワークが素晴らしい。現代のドイツの映画監督と言えば、まずヴィム・ベンダースを思い浮かべるのであるが、彼のロードムービー的な作品に影響されている部分は若干窺える。しかしながらその影響を単なる亜流作品に仕立てるような事はなく、ロードムービー的な作りながら女性を中心に捉えたシナリオと、日常的なストーリーの中に登場する出演者にもキャスティングの妙が活きている。アメリカを背景にしながら作風はあくまでもヨーロッパ的であり、背景と対比的な色彩の捉え方が絶妙である。画面全体から漂う空気感だけで成立してしまった類い希な作品といっても過言ではないだろう。ストーリー展開に目を見張るようなものはないが、出演者の個性とカメラアングルと色彩だけで、観る側をこれほどまでに引きこんでしまうマジックは、ヨーロッパの独特な童話の世界観の下に成り立つものではないだろうか。日本でもこの雰囲気を真似て作られたような映画はあるが、背景にある原風景が全く違うというところで比較にならない。

マリアンネ・ゼーゲブレヒトと、CCH・パウンダーの魅力

ドイツ人のマリアンネ・ゼーゲブレヒトと、黒人のCCH・パウンダーという二人の女性が、エイリアンと遭遇したような価値観の違いをユニークに描かれているのだが、この二人の演技力が全く素晴らしい。主人公のジャスミンを演じるマリアンネ・ゼーゲブレヒトは、まん丸な妖精みたいな風貌であり物静かな反面、「バグダッド・カフェ」の女主人ブレンダを演じる、CCH・パウンダーは口うるさい黒人のオバサンという役がぴったりと当て嵌まる。この二人の対比的な描写がそれだけで充分な魅力であり、逞しさと優しさを内包する母性のような大らかさが、単にオシャレな映画という枠に収まらない魅力に繋がっているのだろう。


観ると不思議な感覚になる作品。それが異国感漂う映像のせいなのか、はたまた説明くさい台詞が一切なく、ただただ淡々と描かれる日常のせいなのかは分からないが、とにかく観終わった後、ふわふわと非現実的な気分になる。
いつかあのカフェに行ってみたいと思うほど雰囲気とロケーションが最高なので、旅行に行って見知らぬカフェに入ってワクワクするような旅好きなら絶対に楽しめると思う。
カフェの常連だったデビーが去り際に放った、「仲が良すぎるわ」というセリフが強烈に印象に残っている。(女性 30代)


おしゃれ映画と揶揄されることもあるが、実は地に足のついた話だ。例えば1人の人間が新しい土地で周囲に受け入れられるまでの話と言えばどうだろう。日々の雑事に追われ自分でも嫌になるくらい怒りっぽくなってしまった人の心がほぐされていく話と言えばどうだろう。生涯の友を得る話と言えばどうだろう。遠くにいる相手を想いながら相手の好みの濃さのコーヒー(アメリカ人とドイツ人のコーヒーの濃さの好みの描き方も面白い)を作るシーンや、1人だった人がもう1人じゃないということを表す最後の台詞の意味に何度も泣ける一本。(男性 40代)

映画『バグダッド・カフェ』 まとめ

何の変哲もないような日常的な世界であるが、そのシチュエーションは全く非日常的である。ネバダの砂漠にあるうらぶれたカフェに集まる、人種の坩堝とも言えるような混沌とした世界観はリアルな大人の童話である。ストーリー自体はあまり意味を為さず、その世界観だけでこれほどまでに観る者を引きつける力の根源は、やはり登場人物の個性というものに他ならない。ファンタジックなおとぎ話という観点で例えるなら、出演者が全て人間として登場する「ムーミン」というニュアンスが、本作に最も似つかわしい表現ではないだろうか。

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