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映画『ブラインドネス』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラインドネス』の概要:ある日突然、失明する原因不明の感染病が流行。隔離施設に収容された盲目者達は、それぞれに代表者を立てて、不衛生な施設で生活を続けるも、高圧的な支配者が現れたことで人の醜さが顕わになる。人間の本質を描いた作品。

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映画『ブラインドネス』の作品情報

ブラインドネス

製作年:2008年
上映時間:121分
ジャンル:SF、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:フェルナンド・メイレレス
キャスト:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、アリシー・ブラガ、伊勢谷友介 etc

映画『ブラインドネス』の登場人物(キャスト)

眼科医の妻(ジュリアン・ムーア)
唯一、失明しない女性。見えないフリをして、夫と共に隔離施設へ入る。人々のありのままの姿をずっと、見つめ続け涙する。慈悲深い女性。
眼科医(マーク・ラファロ)
最初に失明した男を診察した医師。優しい性格で理性的。妻を愛しているも、つれなくされてサングラスの娘にぐらついてしまう。
最初に失明した男(伊勢谷友介)
日本人男性。妻に対して独占欲を顕わにしている。隔離施設脱出後は妻との仲も、穏やかなものになる。
最初に失明した男の妻(木村佳乃)
日本人女性。夫のことを疎んじており、つんけんしている。隔離施設脱出後は夫に寄り添い、思い合うようになる。
サングラスの娘(アリシー・ブラガ)
若い娼婦。元々は穏やかな性格。理性的でリーダーシップの取れる眼科医に、思いを寄せていたが、その後は眼帯の老人に寄り添うようになる。
黒い眼帯の老人(ダニー・グローヴァー)
壮年の黒人男性。穏やかな性格で、ひっそりとラジオを聞いている。ここぞと言う時に、一声を掛けられる人物。
バーテンダー / 第3病室の王(ガエル・ガルシア・ベルナル)
小型の銃を隠し持っており、20代後半から30代前後の男性。横暴で横柄。無理な要求を課して人々を支配しようとする。

映画『ブラインドネス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラインドネス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラインドネス』のあらすじ【起】

朝の渋滞した交差点。青信号なのに発進しない車が1台。そのせいで、交差点は混乱し周囲が異変を感じて近寄ってくる。中には日本人男性が乗っていたが、彼は突如、目が見えなくなったと言う。日本人男性が家に送って欲しいと言うため、1人の男性が運転手を買って出てくれた。

車は無事に発進するも、この辺りだろうと降ろされた場所は道路の真ん中。車は男性に乗って行かれ、1人残されてしまう。数分後、同じ男性がちゃんと現れて住まいへ送ってくれたが、どうも怪しい男性である。日本人男性は送ってくれた男性を早々に帰した。

しばらくして、日本人男性の妻が帰宅。突然、目が見えなくなったとの夫の言葉に、眼科医の元へ受診。結局、車は盗まれてしまったので、行き帰りはタクシーである。検査を受けるも原因は不明だった。その後、日本人夫婦は帰宅。

日本人男性を皮切りに、眼科医の元には突然、盲目になる人々の受診が絶えなかった。
眼科医は帰宅して妻にそのことを話して聞かせた。

翌朝、目覚めた眼科医。目の前が真っ白で何も見えなくなっていた。恐らくは、昨日の患者から感染してしまったのだ。その日から、街中の人々が次々と盲目に。病院は目が見えない患者で溢れた。

突如、盲目になるのは感染によるものとして、政府は隔離施設を設置。眼科医の妻も見えなくなったと嘘を吐いて、夫に付き添い隔離施設へと入った。
同じ病棟には、最初に失明した男と車を盗んだ男、サングラスの娘、幼い男の子、眼科医と眼科医の妻がいる。隔離施設はとても不衛生な場所だった。

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映画『ブラインドネス』のあらすじ【承】

翌朝、更に5人の失明者がやって来る。その中には日本人男性の妻もいた。
ベルの音がしたため、眼科医と妻は急いで出入口へと向かった。前日に1人が転んで怪我をしてしまったのだ。そのために薬を貰おうとするが、入り口に立つ兵士は銃口を向け、近付くなと威嚇してくる。眼科医とその妻は、諦めて病棟へ戻った。

政府の対応はどうなっているのか。その日の昼の食事も足りなかったし、救急セットも貰えない。眼科医の妻は緊急連絡電話で要求するも、その電話でさえいつも留守電対応である。

翌日、更に6人の失明者がやって来た。その後も続々と失明者がやって来る。病棟には人が増え、ゴミが散乱し排泄場所も酷い状態に。ベッドも足りず、各所で寝る人もいた。
見えているのは眼科医の妻だけ。彼女はゴミを集めて燃やし、病棟の中に秩序を保とうとし、清潔についても気を配るように配慮した。

そんなある日、黒い眼帯の老人がラジオを持っていることに気付いた眼科医の妻。彼から外の世界がどうなっているかを、皆に語ってもらうことにした。
最初の24時間で数百人が感染。症状は無痛で“白の洪水”。政府の対応は早く、まずは仮の隔離施設を設置。その後、世界中の専門家医が知恵を出し合うも原因は分からず。
だが、感染は増え続け、相乗効果も相まって次々に起こる事故の犠牲者が増加。パニックに陥った人々は家に引き籠るようになり、交通渋滞は緩和した。
静まり返った病棟に、眼帯の老人がラジオで音楽をかける。誰もがその音楽に耳を傾けた。

その後も隔離施設には盲目者が増え続ける。やがて、施設を警備する軍の兵士が、群から外れた1人の男性を射殺。人々は大パニック。そうして、建物から外へ出ると射殺されることになった。

やがて、病室は第3病室にまで至る。眼科医は第1病室の代表として、食料の分配や射殺された遺体の埋葬を相談にやって来る。しかし、第3病室の王は埋葬よりも食事を優先させると横柄な態度である。
そうして、彼らは全てを支配しようと食料を独占。第3病室の王は隠し持っていた銃で人々を脅し、金目の物と食料を物々交換しようと言い始めるのだった。

映画『ブラインドネス』のあらすじ【転】

各病室では金目の物を集め、食料と交換を始める。だが、第3病室の王は第1病室には食料を少なく渡すのだ。自分を不甲斐なく思い、落ち込む眼科医。妻は夫の面倒を見ることに疲れ、離れていく。眼科医は慰めてくれたサングラスの娘と、つい体を重ねてしまうのであった。
その姿を目撃してしまう眼科医の妻。彼女はサングラスの娘に自分が見えることを明かし、この状況では仕方ないと逆に慰めるのだった。

金目の物を奪い尽くした後は、食料と交換に女の提供を要求してくる第3病室の王。第1病室からは8人の女が志願して向かった。その中には眼科医の妻を筆頭に、最初に失明した男の妻も入っている。男たちにいいように蹂躙され、最中に1人の女性が殴られて亡くなった。遺体を抱いて戻った彼女達は、女性の全身を綺麗に拭い弔う。

眼科医の妻は状況を打破すべく、一計を案じることにした。彼女は取り置いていたハサミを持って第3病室へ。お楽しみ中の王を刺して女達を逃がした。
第1病室の男達は報復を恐れ、バリケードを作り始める。そんな中、眼帯の老人が戦って食料を奪おうと提案。ようやく男達が立ち上がる。

映画『ブラインドネス』の結末・ラスト(ネタバレ)

第1病室が戦いの準備をしている間、1人の女性が第3病室へとこっそり向かう。彼女は眼科医の妻に言われ、ライターを隠し持っていた。そのライターで第3病室の布に着火。火はみるみる燃え上がり、室内は煙で充満し始める。

火事は隔離施設全体を覆い、盲目の人々は全員が外へ。しかし、警備兵を呼んでも誰も出て来ない。もう世界には、見える人が誰もいなくなったのだろうか。
とにもかくにも、隔離施設の盲目者は自由の身となった。

眼科医の妻を筆頭に、手や肩をふれあい列を作りつつ、街へと向かう。街は雑念として荒れ果てていた。盲目の国と成り果てた世界である。

食料の生産もできず、ある物を奪い合うしかない。スーパーを見つけて中へ。地下の倉庫には鍵が無ければ誰も入れない。見える者は眼科医の妻だけ。彼女は地下の倉庫で大量の食糧を発見。2つの袋に詰め込んで戻ろうとするも、物音に気付かれ襲われてしまう。眼科医が妻を救って、どうにかスーパーを脱出した。

飢えた人々と動物が同じ生き物に見える。眼科医の妻は1人涙する。この世界の凄惨さを。無事に服を持って戻った夫と共に仲間達の元へ。外には雨が降っていた。雨は天然のシャワーであり、飲み水となる。仲間達は無事に戻った眼科医の夫婦を労った。

1夜を明かし、翌日は眼科医の自宅へ向かってみる。幸い侵入者は無く、家はひっそりとしたものだった。ようやく安寧を見つけた一行。

雨で身綺麗にし、気の合う仲間同士に笑顔が戻る。目が見えないから肌の色も国も関係ない。そこには何も隔たりがないのだ。あるのは人としての本質だけ。歳も関係なく、純粋に心と心だけの存在となり、共に笑い合って寄り添い合う。

盲目となって初めて、誰もが穏やかに過ごした3日目の朝。最初に失明した男に突如、視力が戻る。その吉報に誰もが涙し喜んだ。彼に視力が戻ったならば、これから順番に視力が戻るに違いない。失明した者達は、誰もがその希望に歓喜した。

眼科医の妻も一緒に喜んでいたが、彼女は静かに微笑むばかり。皆に視力が戻るならば、恐らくは世界でたった1人、見えていた自分にようやく順番が回ってくるということだ。見えなくなる日がいつになるか。それは分からないが、世界は徐々に活気を取り戻すだろう。彼女はそうして、ベランダから街を見つめ、ただひたすらに微笑むのだった。

映画『ブラインドネス』の感想・評価・レビュー

本作は、原作ジョゼ・サラマーゴの『白い闇』を映画化したもの。
突然目が見えなくなる伝染病が広まって、街中が荒廃して病に侵された人々がゾンビのように彷徨う話。
最初の感染者の日本人夫婦を伊勢谷友介と木村佳乃が演じているところも見どころだ。
中盤から、人間の嫌な部分ばかり露呈していてとても気分が悪くなりそうだった。
窮地に立たされた人間の本性の脆さや怖さは底知れないものであり、また「失明する」というところから見えてくる恐怖という脚本は巧妙だと思った。(女性 20代)


周囲の誰もが失明する中、たった1人だけ目が見える主人公が見つめ続けた人間の本質。彼女はただ黙して彼らの姿を見つめ続ける。凄惨な生活と人間の醜い心や、労り合う姿など。中盤の隔離施設での生活は本当に酷く、非常に現実的だった。隔離施設から脱出後の世界も荒れ果て、危険が一杯。ここでのシーンもかなり現実的。そして、自宅へ戻ったあの安心感。家というのは、本当に大切な場所なのだと実感するシーンでもある。主人公たちは危険が及ばない安全な場所に辿り着き、穏やかな生活を送る。そして、ラストシーンでは、最後に自分の番だと察しながらも、街の風景を眺める主人公の穏やかな表情が何とも言えず、ぐっと来る。ストーリー展開も素晴らしく流れも良く、かなり秀逸な作品だと思う。(女性 40代)

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