映画『ボーン・アイデンティティー』あらすじとネタバレ感想

ボーン・アイデンティティーの概要:記憶を失い嵐の海の中漁船に助けられた男は、CIAがある目的の為に作り上げた人間兵器だった・・・。マット・ディモン代表作。スパイ映画の新たな金字塔となった映画がここに。

ボーン・アイデンティティー あらすじ

ボーン・アイデンティティー
映画『ボーン・アイデンティティー』のあらすじを紹介します。

嵐の地中海沖で、イタリアの漁船がウェットスーツを着て海い浮かんでいる男を引き上げた。男は意識が戻ると数発の弾丸を、その身に受けていたにも関わらず自分で取り出し処置し始める。皮膚の下に埋め込まれたのはスイス・チューリッヒ相互銀行口座の番号が記されたカプセル。それだけではない。
語学に堪能で自己防衛能力にも優れている男は、明らかに危険な任務に身を晒していた過去があった。しかしただ1つだけ、この男には記憶がなかった・・・。

男はイタリアの小さな町にたどりつくと、漁師から当面を過ごす金を受け取り、スイスへと向かう。銀行の貸金庫には米国のパスポートがあった。名はジェイソン・ボーン。名前が判りホっとしたのもつかの間。金庫の底には世界各国の名前違いのパスポート、自動拳銃、山ほどの札束があるのに愕然とするボーン。
ボーンは、ただ事ではないと察知し、金庫内のものを赤いリュックに詰め、銀行を後にする。

同じ頃、米ヴァージニア州・ラングレーのCIA本部では局員のコンクリン(クリス・クーパー)が苦虫を噛み潰していた。ジェイソン・ボーンが生きていた。
ボーンは、コンクリンが指示した極秘司令の鍵を握る人間だった。コンクリンは欧州各国にいる殺し屋たちにボーンを始末する様に司令を下す。

不穏な空気を本能で感じ取ったボーンは、米国大使館に逃げ込むが、イタリアについた時に警官と乱闘騒ぎをおこしたボーンは指名手配されていた為、逆に逃げる事になる。
ボーンは大使館の脇道に停車していた車の持ち主マリー(フランカ・ポテンテ)にパリまでのせてくれ大金を渡して頼む。

しかしパリのボーンの戸籍上のアパートに着いた後も、CIAが派遣した殺し屋は牙をむいてきた・・・

ボーン・アイデンティティー 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2002年
  • 上映時間:119分
  • ジャンル:アクション、サスペンス
  • 監督:ダグ・リーマン
  • キャスト:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ、クリス・クーパー、クライヴ・オーウェン etc

ボーン・アイデンティティー ネタバレ批評

映画『ボーン・アイデンティティー』について、感想批評です。※ネタバレあり

時代を反映したスパイ映画、主人公

今までのスパイ映画の主役といえば、キャラクターが判りやすく主義主張がはっきりしているというのが特徴だった。映画冒頭5分で、観客が主役がどの様な人物であるか容易に判断出来るかという事が、ある種『売れるスパイ映画』の定番になっていたのだと思う。

この映画が売れた理由は、あえてその定石を破った事にある。今までスパイ映画未経験の俳優を配置し、なおかつ主役は、自分がCIA最強のスパイである事どころか、何者かさえも判らない。自分探しの旅をし続ける間に、臨まれぬ犠牲者が次々に出る事で初めて自分が何者か悟る。

追うCIA側は、ボーンが自我に目覚める事こそ、最も恐れている事だ。これこそ今までのスパイ映画定石を逆手に取りヒットした要因でもある。

それだけではない、ジェイソン・ボーンシリーズが公開された時期は20世紀から21世紀に跨っている。企業や上司に抑圧され逆らえない人々がボーンの様に自由を求めたいという気持ちも反映されヒットしたとも言える。

映画の終わりは、新たなる幕開け

ボーンはCIAの暗殺者・プロフェッサー(クライブ・オーウェン)と対峙し、ようやく自分も彼と同じCIAに作り上げられた暗殺者だったという事に気づき始めます。
不本意にも関わらせてしまったマリーを安全な場所に移動させ、ボーンは、プロフェッサーを倒した後、コンクリンの居場所をつきとめ、彼から真相を突き止める。

ボーンは、諸外国の要人を秘密裏に抹殺する『トレッドストーン計画』の暗殺者だった。各地域に『置石』の様におかれた暗殺者は、その土地のターゲットをしとめなければいけない。ボーンは『なんらか』の理由でしくじった。その結果が嵐の海に弾丸をうけて浮かんでいたという結末だったのだ。
コンクリンは、この後暗殺者マンハイムに殺され、ボーンは一時期マリーの元にのがれるが、それが彼が本当の『自由への切符』ではなく『新たなる戦い』への幕開けである事が判る。

マット・ディモンを一躍有名にした作品

主演のマット・ディモン自身『棚からぼた餅』と呼んでいるシリーズがこのシリーズだ。この役で、マット・ディモンの印象や人間性は多いに変わったといっても過言ではない。1作目で29歳、シリーズ3作目のときには36歳である。
それまでの彼の作品は『すべての美しい馬』や『パカーヴァンスの伝説』などドラマが多かった。もし次に選んだ作品が『ヒアアフター』だったなら大コケしていたかもしれない。

しかしここで批評家の予想を裏切り『ボーンアイデンティティ』を選び正解だったという事になる。この作品以前は、殆どエージェントの電話はならなかったマットが忙しくなったのも、この作品のおかげだろう。

ボーン・アイデンティティー 感想まとめ

20世紀を代表するスパイ映画の主人公となったジェイソン・ボーン。彼の様なスパイが支持される理由は何があるだろうか?素晴らしい能力を持ちながら生かす場所が見つからない。そういう人たちが生かす場所を見つける為に自分探しをする。その様が劇中でジェイソン・ボーンが迷走する様と似ていて共感を呼ぶのではないかと思う。ただ格好がいいスパイヒーローではなく共感できるスパイ像を作り上げた事が、この映画の成功モデルだろう。

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