映画『カリートの道』あらすじネタバレ結末と感想

カリートの道の概要:エドウィン・トレスの同名小説、およびその続編「それから」を原作にした1993年公開のアメリカ映画。ブライアン・デ・パルマ監督とアル・パチーノが「スカーフェイス」以来10年ぶりにタッグを組んだ一作。

カリートの道 あらすじネタバレ

カリートの道
映画『カリートの道』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

カリートの道 あらすじ【起・承】

30年の実刑判決を受け服役していた元麻薬王カリート・ブリガンテ(アル・パチーノ)は親友の弁護士デヴィッド・クラインフェルド(ショーン・ペン)の尽力により5年で出所できることになる。

裏社会の大物だったカリートだが、この世界に絶望しており、金が貯まったら南国バハマでレンタカー屋を営み静かに暮らしたいという夢があった。

夢の実現のため、顔なじみのパチャンガを用心棒として雇い、クラインフェルドに紹介されたナイトクラブの経営という不本意な仕事をしてカリートは金を貯める。

カリートにはゲイル(ペネロープ・アン・ミラー)という忘れられない昔の恋人がいた。
昔、ゲイルを悲しませたことを悔いていたカリートはゲイルに会い、謝る。

クラインフェルドは優秀な弁護士だったが、裏社会の人間の弁護をするうち、自身もその世界に染まっていき、コカイン中毒になっていた。

カリートはゲイルが働いている店を知り、ゲイルに内緒でそこを訪れる。
そこでゲイルは裸で踊っており、カリートは驚き、ブロードウェイのダンサーになりたいというゲイルの夢が挫折していることを知る。

カリートの店で、クラインフェルドがベニー・ブランコというチンピラの女を寝とったことでトラブルが起こる。
長年の経験でベニーを殺さないと自分の身が危ないことはわかっていたが、カリートはベニーを逃し、自分の衰えを悟る。

そんな中、カリートはクラインフェルドからマフィアのボスの脱獄を手伝ってくれと頼まれる。
カリートはクラインフェルドが追い詰められていることを知り、恩を果たすため申し出を受ける。

カリートの道 あらすじ【転・結】

カリートはもう一歩踏み込めずにいたゲイルのアパートを訪ね、ついにゲイルとよりを戻す。ゲイルのためにも早くここを抜け出したいと思っていた。

しかし、クラインフェルドとの約束を果たすため、ゲイルの制止も振り切り、マフィアのボスの脱獄の手伝いをしに出かけていく。
嫌な予感はしていたが、案の定クラインフェルドはボスとその息子を惨殺してしまい、カリートは激怒して、クラインフェルドとの縁を切る。

マフィアのボスとその息子を殺してしまったらどうなるか、カリートは全て理解していた。
クラインフェルドは襲撃され怪我を負い、カリートにも身の危険が迫っていた。

カリートは検察からクラインフェルドの裏切りを聞かされ、司法取引に応じるよう説得される。

追い込まれたカリートは、その夜のうちに、お腹に自分の子を宿しているゲイルとバハマへ旅立つことを決め急いで準備をする。

ケジメとしてクラインフェルドのもとへ行き、ここへ殺し屋が来ることを予測し、クラインフェルドの銃から弾を抜いておく。
狙い通り、クラインフェルドは銃で身を守れなかったことで殺し屋に撃ち殺される。

カリートは金を持って、ゲイルの待つグランド・セントラル駅へ急ぐ。
しかし、マフィアの追っ手は迫っており、駅で激しい銃撃戦となる。
やっと、ゲイルのいるホームにたどり着き列車に乗ろうとしたその時、カリートは待ち構えていたベニーの銃弾に倒れる。

すがりついて泣き崩れるゲイルにカリートは金を渡し、お腹の子と街を出るよう告げる。

病院へ運ばれるストレッチャーの上、南国で楽しそうに踊るゲイルと子どもたちの幻を見ながらカリートは息絶える。

カリートの道 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1993年
  • 上映時間:145分
  • ジャンル:フィルムノワール、ラブストーリー
  • 監督:ブライアン・デ・パルマ
  • キャスト:アル・パチーノ、ショーン・ペン、ペネロープ・アン・ミラー、ジョン・レグイザモ etc

カリートの道 批評・レビュー

映画『カリートの道』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

やっぱりかっこいいアル・パチーノ

数々の修羅場を経験してきた麻薬王のカリートは、裏社会でも恩義を大事にする昔堅気の男だ。
その設定がそもそも男臭くてかっこいいのだが、それを演じるひげ面のアル・パチーノがとにかくかっこいい。

いつも独特の疲労感を漂わせている男、カリート。
このカリートという男になりきった50過ぎのアル・パチーノの色っぽさがすばらしい。

くたびれたコートを着て、無精髭を生やし、目尻のシワは増えても、かっこいい男はやはりかっこいいのだとアル・パチーノは教えてくれる。

実はとても美しく切ないラブストーリー

本作はやはり犯罪映画であり、「アンタッチャブル」や「スカーフェイス」を創ったブライアン・デ・パルマ監督らしいクライマックスのアクションシーンも印象に残る。

しかし、物語の大きな軸となっているのは、そういう部分ではなくカリートとゲイルのラブストーリーだろう。

元麻薬王カリートの最大の魅力は、愛する女性ゲイル以外の女には目もくれない、その一途さだ。
そんなゲイルと再会しても、カリートはとてもナイーヴで簡単にゲイルとよりを戻せない。
そしてゲイルも、また一途でとてもまじめだ。

ゲイルに触発されたカリートがドアを叩きこわして始まるラブシーンのロマンティックさはどうだろう。しかもバックにはジョー・コッカーの「You Are So Beautiful」が流れるのだからたまらない。

冒頭シーンから、私たちはカリートが死ぬ運命にあることを知っている。
それでも“どうかカリートをゲイルのもとへ行かせてあげて!”と願い、あのクライマックスシーンをドキドキしながら見守ってしまう。

そして、迎えるラストシーンはあまりに切ない。
再び流れる「You Are So Beautiful」がさらに切なさを煽る。

カリートの道 感想まとめ

金や自らの保身のため簡単に人を裏切る汚い裏社会を描いていながら、本作はとても美しい印象を残す映画だ。

それは、アル・パチーノ演じるカリートとアン・ミラー演じるゲイルの関係が美しいからで、2人の障害となる悪役が心底憎くなる。
最大の悪役であるクラインフェルドという人物を、ショーン・ペンが実にうまく作り上げていて、その対比があってこそ主人公カリートへの感情移入がより深くなる。

デ・パルマ監督による独特な映像やアクションシーンも見ものだが、純粋にストーリーを楽しめるロマンティックな映画なので、犯罪映画が苦手な女性にも是非観てほしいと思える一本だ。

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