映画『コックと泥棒、その妻と愛人』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「コックと泥棒、その妻と愛人」のネタバレあらすじ結末

コックと泥棒、その妻と愛人の概要:傍若無人な泥棒の夫に暴力で支配されてきた妻は、泥棒が経営するレストランのコックに協力してもらい、一目惚れした男性と愛し合うのだが…。人間の欲望がむき出しになった残酷な群像劇で、実力派キャストによる芝居合戦は見応え十分。芸術性の高い演出で知られるピーター・グリーナウェイ監督の代表作。

コックと泥棒、その妻と愛人の作品概要

コックと泥棒、その妻と愛人

製作年:1989年
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ピーター・グリーナウェイ
キャスト:リシャール・ボーランジェ、マイケル・ガンボン、ヘレン・ミレン、アラン・ハワード etc

コックと泥棒、その妻と愛人の登場人物(キャスト)

アルバート・スピカ(マイケル・ガンボン)
泥棒の親分。泥棒稼業で稼いだ金で、「ル・オランデーズ」というフレンチ・レストランを経営している。毎晩、妻のジョージーナと部下と共にレストランを訪れ、夕食を食べる。無知で暴力的で下品な暴君。ジョージーナに異常な執着心を持っている。
ジョージーナ・スピカ(ヘレン・ミレン)
アルバートの妻。あまりの暴力に耐えきれず、何度もアルバートから逃げようとしたが、その度に連れ戻されてきた。教養のあるレディなので、下品で無慈悲な夫のことを心底軽蔑している。夫と正反対のマイケルと急速に惹かれ合う。
リチャード(リシャール・ボーランジェ)
「ル・オランデール」の料理長。料理の腕は一流で、レストランは大繁盛している。横暴なアルバートに対しても冷静に接しているが、内心は彼を憎んでいる。ジョージーナの舌を信用しており、彼女には特別メニューを出す。
マイケル(アラン・ハワード)
「ル・オランデール」の常連客。本屋を営んでいる学者で、知的な紳士。食事中に目が合ったジョージーナと恋に落ち、レストランで逢瀬を重ねるようになる。
ミッチェル(ティム・ロス)
アルバートの部下。拷問を得意とする残酷な殺し屋で、アルバートのお気に入り。
コリー(シアラン・ハインズ)
アルバートの部下。パトリシアという売春婦の愛人をレストランに連れてくる。

コックと泥棒、その妻と愛人のネタバレあらすじ

映画『コックと泥棒、その妻と愛人』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

コックと泥棒、その妻と愛人のあらすじ【起】

フレンチ・レストラン「ル・オランデーズ(以下オランデーズ)」の駐車場では、支配人のアルバートの怒りを買った従業員が、身体中に汚物を塗りたくられていた。アルバートは泥棒団のボスであり、誰も彼に逆らうことは許されない。妻のジョージーナもコックのリチャードも、アルバートの傍若無人な振る舞いに耐えていた。

リチャードの腕がいいので、オランデーズは繁盛している。食欲旺盛なアルバートは、ジョージーナと部下を引き連れ、毎晩、オランデーズでディナーを楽しむ。パリ生まれのジョージーナは本物の食通で、アルバートはそれが自慢だった。教養のないアルバートは食事のマナーも悪く、大声で下品な話ばかりしている。隣に座っているジョージーナは、そんなアルバートを無視して、黙々と料理を口に運んでいた。その時、壁際の席で難しそうな本を読みながら、食事をしている男性が目に入る。彼もジョージーナの視線に気づいたようで、2人は無言で見つめ合う。

ジョージーナがお手洗いに立つと、男性も席を立つ。2人は廊下で無言のまま対面し、席に戻る。その後、ジョージーナはライターを忘れたと嘘をついて、再び席を立つ。すると、男性も席を立ち、2人はそのまま女子トイレの個室に入る。2人はお互いに一目惚れしたようで、激しいキスを交わす。

2人が夢中で愛し合っていると、アルバートが女子トイレの中までジョージーナを探しにくる。ジョージーナはタバコを吸っていたと言い訳し、アルバートを連れてトイレから出ていく。もし、アルバートに男性との逢引がバレたらどんなことになるか…。ジョージーナは想像するのも恐ろしかった。

コックと泥棒、その妻と愛人のあらすじ【承】

金曜日。いつものように、アルバートがジョージーナと部下を連れて、オランデールにやってくる。あの男性もいつもの席に座り、ジョージーナの様子を伺っていた。ジョージーナと男性は、示し合わせて席を立ち、今日は調理場へ入っていく。ジョージーナに好意的なリチャードは、調理場の奥の食料貯蔵室に2人を隠してくれる。

ジョージーナと男性は食料貯蔵室で逢瀬を楽しむ。途中でアルバートが探しにきたが、リチャードがうまく誤魔化して、2人を逃がしてくれた。ジョージーナが先回りして席に戻っていると、アルバートが帰ってきて、彼女に甘え始める。酔っ払ったアルバートは、子供が欲しかったと嘆いていた。

帰り、アルバートは本を読んでいる男性に嫌がらせをして、皿洗いの少年をいじめる。ジョージーナは少年をかばってアルバートの怒りを買い、駐車場で折檻される。アルバートは、ジョージーナと少年を車の中に押し込み、泣きわめく少年の前でジョージーナを犯す。

土曜日。リチャードの手引きで、ジョージーナは男性と逢瀬を楽しむ。昨夜のアルバートの暴力により、ジョージーナの顔や体には、ひどいアザができていた。

アルバートが騒ぎ出したので、ジョージーナと男性は急いで席に戻る。アルバートは、本を読んでいた男性を自分たちの席に連れてきて、ジョージーナの隣に座らせる。この時初めて、ジョージーナは男性がマイケルという名前だと知る。アルバートに話をするよう促されたジョージーナは、3度も流産して子宮がダメになったことを暴露し、アルバートの怒りを買う。アルバートは、調理場にジョージーナを連れ込み、ひどい暴力を振るう。

コックと泥棒、その妻と愛人のあらすじ【転】

日曜日。アルバートは友人のボスとその家族をオランデールに招待し、レストランで騒いでいた。そのボスは、アルバートの部下のコリーが連れてきたパトリシアという売春婦を気に入り、調理場の外へ連れ出す。その時、パトリシアはジョージーナとマイケルの浮気現場を目撃する。ジョージーナとマイケルは、いつものように食料貯蔵室で愛し合っていた。この日のアルバートはいつも以上に荒れており、オランデールに踊り子を呼んで、他の客を追い出してしまう。

月曜日。アルバートは、昨夜、パトリシアが自分の友人に失礼な態度を取ったことを怒っていた。アルバートに罵られたパトリシアは、怒りに任せてジョージーナの浮気を暴露してしまう。アルバートは怒り狂い、ジョージーナとマイケルを探し始める。

騒ぎを聞きつけたリチャードは、全裸のジョージーナとマイケルを冷凍庫に隠し、2人を守ろうとする。アルバートは狂ったように暴れまわり、「見つけたら殺して食ってやる!」と叫んでいた。リチャードは、アルバートが駐車場に停めっぱなしにしていたトラックの荷台にジョージーナとマイケルを乗せ、2人を逃がす。ジョージーナとマイケルは、マイケルが書庫にしている古いアパートに身を隠す。

火曜日。皿洗いの少年が、書庫に食事を届けにくる。ジョージーナは、マイケルと幸福な時間を過ごしていた。その帰り、皿洗いの少年はアルバート一味に捕まり、2人の居場所を吐くよう脅される。皿洗いの少年はひどい拷問を受けて瀕死の状態になるが、2人の居場所は話さなかった。しかし、アルバートは少年が持っていた本を頼りに、書庫の場所を突き止めていた。

水曜日。リチャードから、皿洗いの少年が病院に運ばれたことを聞いたジョージーナは、少年を見舞いにいく。何とか命は助かったが、少年の受けた傷はひどいものだった。

その頃、書庫に残っていたマイケルは、アルバートの一味に捕まり、恐ろしい拷問を受けていた。アルバートの部下のミッチェルは、命じられるままにマイケルを痛めつける。マイケルは、人相がわからなくなるほどの拷問を受け、酷い姿で惨殺される。書庫に戻り、マイケルの惨殺死体を見つけたジョージーナは、血まみれのマイケルを綺麗にしてやり、彼の隣で眠る。

コックと泥棒、その妻と愛人のあらすじ【結】

木曜日。マイケルの死体の隣で目覚めたジョージーナは、涙を流しながらマイケルに語りかける。ジョージーナは、アルバートからどんな仕打ちを受けてきたかを打ち明け、「すべて終わりにしましょう」とマイケルに誓う。

ジョージーナはオランデールを訪れ、リチャードに「マイケルを料理して欲しい」と頼む。さすがのリチャードも、それだけは絶対に嫌だとジョージーナの申し出を断る。リチャードは、ジョージーナが愛するマイケルを食べるのだと思っていた。しかし、ジョージーナがアルバートへの復讐のためにマイケルを料理して欲しがっているとわかり、彼女の願いを叶えてやることにする。

金曜日。オランデールには「臨時休業」の張り紙がしてあった。そこへ、ジョージーナからの招待状を受け取ったアルバートがやってくる。美しくドレスアップしたジョージーナは、困惑するアルバートをイスに座らせ、「今夜はあなたの記念日になるのよ」と告げる。そして、リチャードとレストランの従業員一同が、アルバートのための特別料理を運んでくる。巨大な皿に乗せられた特別料理には、白い布がかけられていた。

ジョージーナが白い布をめくると、マイケルの丸焼きが姿を現す。従業員はアルバートの銃を奪い、ジョージーナに渡す。ジョージーナは、驚いて逃げようとするアルバートに銃口を向け、イスに座らせる。「食べなさい」と命じられ、アルバートは震える手でマイケルの丸焼きにナイフを入れる。恐る恐る肉を口に運んだアルバートに、ジョージーナは「ボナペティ(めしあがれ)」と声をかけ、アルバートの胸を撃ち抜く。ジョージーナは、床に倒れて絶命したアルバートを「人食い」と罵り、この恐ろしい復讐劇を終了する。

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