映画『ダンシング・インサイド 明日を生きる』あらすじとネタバレ感想

ダンシング・インサイド 明日を生きるの概要:障害者施設で出合った正反対のタイプの違う2人。内気なマイケルと破天荒なローリーは、意気投合し施設を出て自由を勝ち取ろうとする…。ジェームス・マカヴォイの演技が光るテレビ映画。

ダンシング・インサイド 明日を生きる あらすじ

ダンシング・インサイド 明日を生きる
映画『ダンシング・インサイド 明日を生きる』のあらすじを紹介します。

小児麻痺の為、言葉が巧く話せない24歳の青年マイケル(スティーブン・ロバートソン)は、物心つかない頃から障害者施設で育ち、外の世界を知らない。巧く話せないもどかしさもあり、他人とコミュニケーションを取る時にはボードを使っていた。
そんな彼の生活が、一変する時がやってくる。

筋ジストロフィーの為に指二本しか動かせないローリー(ジェームス・マカヴォイ)が、マイケルのルームメイトとして来たのだ。
彼には、言葉の不自由はないものの、髪は金髪に脱色、鼻ピアスというパンクなルックスや、破天荒な行いから、あちこちから、お払い箱になり、ここに来たのだった。

そんなローリーは、不思議な事に、誰も理解しようとしなかったマイケルの言葉の真意を、すんなりと理解する洞察力を備えていた。そこから内気なマイケルと破天荒なローリーという正反対な気性の2人は意気投合する。

ローリーは、施設に閉じ込められるのを嫌がり施設から抜けるべく自立支援申請を施設にするが、今までの素行の悪さから却下されてしまう。
そこでマイケルが、施設に自立支援申請し、ローリーはマイケルと共同生活し、通訳を同居させるという条件つきで、2人は外の世界に出る事になる。

自立支援の為に、施設の入居者と募金を集める時も、ローリーは悪気なく募金に着服してしまいマイケルを怒らせる。
四肢不自由な2人が、外の世界で生活していく為には、施設の人間並の介護人も必要となる。

ところがローリーは、その介護人としてとんでもない女性を見つけてきた。

ダンシング・インサイド 明日を生きる 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2004年
  • 上映時間:106分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
  • 監督:ダミアン・オドネル
  • キャスト:スティーブン・ロバートソン、ジェームズ・マカヴォイ etc

ダンシング・インサイド 明日を生きる ネタバレ批評

映画『ダンシング・インサイド 明日を生きる』について、感想批評です。※ネタバレあり

外の世界に出て、つきつけられた現実

ローリーが自分たちの介護人として見つけたのは、シボーン(ロモーラ・ガライ)。しかもローリーがディスコでナンパしてきたというのだ。
事の重大さを判っているのかという驚きを隠せないマイケルと正反対で、シボーンは好奇心で2人の世話を引き受ける。

そんなシボーンの大らかさに、惹かれたマイケルにいち早く気づいたのがローリー。
彼女に告白しろよと、背中を押し、マイケルはローリーに言われた通りにシボーンに告白するものの、その後には哀しい現実がまっていた。

彼女はマイケルたちを『施設から出て自立しようとする立派な人たち』とは思っても、異性とはみていなかったのだ。

ローリーが破天荒だった理由

マイケルはシボーンに異性として認めて貰えなかったショックに耐えられず、冬の寒空の中、川に飛び込もうとするのだが、車椅子が邪魔になって飛び込めない。
それを必死で追いかけ必死で止めるローリー。
マイケルは、何とか自殺を思いとどまったものの、筋ジストロフィーが進行し末期に入っていたローリーは、肺炎を起こしかえらぬ人となってしまう。

彼が、破天荒に生きていたのはわざとだった。いき急いでいただけだったのだ。

ジェームス・マカヴォイの名演が光る

『フィルス』などを除き、破天荒な役は比較的少ない、慎重な役選びをしている主演のジェームス・マカヴォイ。
破天荒な筋ジストロフィーの青年役は、彼のキャリアの中のどの役にも当てはまらないタイプで貴重である。

病で生きる術を制限されると知ったその時から、いき急いでいるといわれようとも、自由に生きようとする人間像は『スウィート・ノヴェンバー』でシャーリーズ・セロンが演じた女性像にも似ている。
重病である事を隠し、一月の恋人を演じ去っていく、あの女性像とマカヴォイの演じた破天荒な筋ジスの青年の生き様は周囲から誤解される人間の生き様そのものだ。
その姿に、生き辛い人生を送っている人は、自分自身を重ねるだろう。

ダンシング・インサイド 明日を生きる 感想まとめ

マイケルは、ローリーの死を乗り越え1人で生きていく。映画のラストは1人で車椅子を押すマイケルの姿が映し出される。それは彼の自立そのものだ。
テレビ映画なので、映像技術も至らぬ点があり、俳優もそれほど名前の知られた人間が出ているわけではない。

しかしストーリーが私たちに語りかけてくる、生きる事の意味には感銘を覚える。
現在はケーブル局が放映権を握っていて、未だDVD化されていないのが不思議であると同時にDVD化を望む作品でもある。