映画『ダーティハリー2』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

「ダーティハリー2」(原題 Magnum Force)は、1973年のアメリカ映画。主役のハリーキャラハン刑事にクリント・イーストウッド。監督はイーストウッド主演の「奴らを高く吊るせ」でメガホンを取ったテッド・ポスト。脚本には後に「地獄の黙示録」でコンビを組む、ジョン・ミリアスとマイケル・チミノが参加している。1971年の「ダーティハリー」を凌ぐヒット作となった。

ダーティハリー2

あらすじ

映画『ダーティハリー2』のあらすじを紹介します。

サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)は、売春組織や麻薬組織の幹部に集中する殺人事件を捜査していた。犯罪者の殺害に肯定的な意見を持つ、白バイ隊員の同僚チャーリーに疑いを掛けたハリーは探りを入れるが、チャーリーは事件に巻き込まれ殺害される。その裏でハリーは交通課のジョン、マイク、フィル、レッドという4人の新人警官に疑念を抱く。

ある日、市警の射撃大会が行われ、その決勝戦で対戦したのはハリーとジョンであった。ハリーはジョンに勝ちを譲り、その後、再度腕試しをするようにジョンの銃を借りて故意に的を外す。そして外した弾を取り出し鑑識に掛けると、チャーリーを撃った弾とジョンの弾は一致し、犯罪組織の大物を狙う陰の存在が4人の新人警官であることの証拠を握る。

勧善懲悪という大義名分の下で犯罪組織を狙うジョンたちは、ハリーを仲間に誘うも一蹴されてしまう。証拠をつかんだハリーは彼らから命を狙われるようになり、アパートに爆弾を仕掛けられる。間一髪でハリーは助かったが、相棒の警官アーリーは即死だった。怒りが頂点に達したハリーは上司のブリッグス警部補(ハル・ホルブルック)に全ての証拠が揃ったことを通報する。到着したブリッグスの車で本署に向かおうとしたが、意外にもブリッグスは新人警官の4人を束ねるリーダーだった。ハリーは車の中で拳銃を奪われ後方から4人たちは白バイで追ってくる。一瞬の隙を見計らいブリッグスを叩きのめしたハリーはハンドルを奪い、サンフランシスコの坂を舞台に猛烈なチェイスが始まる。

評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1974年2月9日
  • 上映時間:124分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:テッド・ポスト
  • キャスト:クリント・イーストウッド、ハル・ホルブルック、ミッチェル・ライアン、デビッド・ソウル、フェルトン・ペリー etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

映画『ダーティハリー2』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

一作目の展開とは違った方向で、正義の在り方を問う作品

正義というものは時として過剰に暴走してしまう厄介なものでもある。そこに道徳的な信念が介在していなければ、正義と悪は同じカードの裏と表に過ぎないのだ。確かにこの作品に出てくる若い4人の新人警官の言っていることは正義であろう。しかしキリスト教という概念に成り立つアメリカ社会の中で、暴力のみで解決する正義は通用しない。需要と供給を巧みに操り陰で暗躍する裏社会にも、表社会の人間が持つ闇の部分が介在していることを忘れてはならないのだ。罪を犯した人間はその罪を一生背負いながらも、人として生きなければならないという概念の下、司法で裁きを受けるシステムになっている。その司法の下で働く警察官がやみくもに正義を振りかざすのは、社会の中でも相当危険な事象と言わざるを得ない。いつ起こっても不思議ではない身近な出来事を映画の題材として取り上げた本作品は、社会的なメッセージ性の強い問題作である。

警察官に与えられた「特権」の怖さが垣間見える

正当防衛と威嚇射撃という理由から犯人に発砲することのみが、警察官に認められた銃の使用である。正義のヒーローであるハリーにしても、その辺りがわきまえられていなければこの新人警官たちと変わりがない。ブリッグス警部補がそのリーダーになっていた理由は権力欲に由来するものだろうが、自分の出世を目論んで警官の特権を利用するというのに正義などあったものではない。警察官という仕事に内包される特権という魔物の為すべき仕業であり、権力の怖さを痛感する内容の映画でもある。

まとめ

この第二作でハリー・キャラハンという刑事の存在が、クールなイメージから少し変わり、社会的な立場を背負い戦う現実的な存在に見えてくる。しかしその作品のシナリオに裏付けされ、戦い方の幅を広げたところが世間に受け入れられたのではないか。監督が代わったところも前作と違った面白さが展開された理由で、5作の中では最も充実したストーリーであると感じた。

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