映画『ダーティハリー5』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

「ダーティハリー5」(原題 The Dead Pool)は、1988年のアメリカ映画。主役のハリー・キャラハン刑事にクリント・イーストウッド。監督は1980年のイーストウッド主演映画「ダーティファイター 燃えよ鉄拳」のバディ・ヴァン・ホーン。ダーティハリーシリーズ最後の作品となる。蛇足ではあるが、ロックシンガーのジョニー役には、売れっ子になる前のジム・キャリーがキャスティングされ、得意なクレイジーさを披露している。

ダーティハリー5

あらすじ

映画『ダーティハリー5』のあらすじを紹介します。

サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)刑事は、賭博王ジャネロ(アンソニー・シャルノタ)を強引な手口で逮捕した。テレビ中継でその模様を報道されたハリーは有名人となるが、その中継をテレビで秘かに見つめる人物が「死亡予想」と書かれたリストに、ハリーの名を書く。

その夜、ハリーは報復に来たジャネロの部下と路上での銃撃戦を展開し、あっさりと片を付けるが、ハリーの上司はテレビ中継の一件以来、人気者になった彼の身を案じ、護衛も兼ねた相棒として拳法の達人である中国人の刑事、クワン(エヴァン・キム)を配置させる。

やがてホラー映画に出演中のロックシンガーのジョニー(ジム・キャリー)が、強力な合成ヘロインを口に押し込まれ殺害される事件が起こる。現場に駆けつけたハリーは、発見者である映画監督のピーター(リーアム・ニーソン)に出会うが、捜査に結びつく情報は得られない。そしてチャイナタウンのレストランで強盗事件にハリーが遭遇した際、犯人の流れ弾に当たり一人の男が死んでしまう。 その男は死んだジョニーが出演する映画の経理を担当していた男だった。「死亡予想」と書かれたリストが男の胸ポケットにあり、クワンからそれを手渡されたハリーは、リストに連なるジョニーや他の有名人と共に自分の名前を見る。

事件の経緯から映画監督のピーターをマークするハリーだったが、別の場所で女流映画批評家やテレビ司会者など、リストに書かれた人物が次々と殺されてゆく。そして遂に真犯人のターゲットがハリーに及び、相棒のクワンと同乗した車に爆薬を積んだラジコンカーが襲いかかる。

評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1988年9月23日
  • 上映時間:90分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:バディ・バン・ホーン
  • キャスト:クリント・イーストウッド、パトリシア・クラークソン、リーアム・ニーソン、エバン・C・キム、デビッド・ハント etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

映画『ダーティハリー5』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

犯人の出現までのプロセスや人間関係の動きが複雑に絡むミステリー仕立て

事の起こりは映画の原題でもある「デッド・プール」という賭博からだった。有名人の死を8名まで予想して死の順番を当てるという、アンダーグラウンドで行われる趣味の悪い賭博である。殺人事件の背景は、犯人が自らの賭けに勝利を呼び込むため仕組まれた殺人ゲームだった。有名人になってしまったハリーも、運悪く賭けの対象になってしまい、殺人犯を追う自分が対象にされ、最初から殺人犯のターゲットになっているという、「ミイラ取りがミイラになる」というようなからくりなのである。「死亡予想」にはその事実が背景にあったのだ。

ジャーナリズムと事件との絡み

シリーズ最後のテーマは曖昧だが、メディアやジャーナリズムの影響力という部分にクローズアップされている。ハリー自身が事件の解決で有名になり、それを追うジャーナリスト。そして頻繁に出現するマスコミの対応などがリアルに描かれている。モニターの向こうで一喜一憂する犯人のシルエットもしかりである。シリーズの中で使っていないテーマとして、脚本家や監督が主役の立場をどう持ってゆくかと考えたら、社会的に影響力が大きいメディアというものに着目したのは頷ける。事件というものはメディアによって無作為に世間へ浸透する。犯罪の抑止力にもなるが、逆に犯罪者の道具にもなりかねない危険性を孕んでいる。この映画が撮られた時代から発展したメディアとしてインターネットがあるが、現代の大がかりなネット周辺の犯罪が、その危険性を如実に表しているではないか。

まとめ

最初の作品から17年が経過したシリーズ最終作品ということもあり、クリント・イーストウッドもこの撮影当時は58歳で幾分老いた。定年間近の刑事にしてはバリバリの現役イメージだが、ハリー・キャラハンというヒーローを描くには限界の年齢だったのかも知れない。ヒーローはかっこよく最後までヒーローのまま去ってゆくのが美しいのではないだろうか。しかしダーティハリーという映画は全5作を観終えた後でも、また再び観たい気持ちにさせてくれる作品なのだ。

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