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映画『ドリーマーズ』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ドリーマーズ』の概要:1968年、パリ。5月革命の学生デモで騒然とする中、独特な雰囲気を持った一卵性の男女の双子と出会った主人公。彼らと過ごし様々なことを共有する内に、双子の異常性を強く感じるようになる。奇妙な共同生活と革命に対する姿勢を描いた作品。

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映画『ドリーマーズ』の作品情報

ドリーマーズ

製作年:2003年
上映時間:117分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
キャスト:マイケル・ピット、エヴァ・グリーン、ルイ・ガレル、ロバン・ルヌーチ etc

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映画『ドリーマーズ』の登場人物(キャスト)

マシュー(マイケル・ピット)
語学留学のため渡仏。20歳で金髪の白人男性。映画マニアで、あらゆる映画を鑑賞している。イザベルに恋をして、双子と共に奇妙な生活をするようになる。
イザベル(エヴァ・グリーン)
一卵性双生児の姉20歳。美しい女性だが、突飛な行動を取る。豊満な肉体で妖艶。両親が苦手。テオとは見えない絆で繋がっている。
テオ(ルイ・ガレル)
一卵性双生児の弟20歳。哲学的で父親との意見の相違から対立している。革命は強行するべきだという過激な考えを持っている。

映画『ドリーマーズ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ドリーマーズ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ドリーマーズ』のあらすじ【起】

1968年、パリ。語学留学にてアメリカから来たマシューは、5月革命の学生デモで騒然とする中、一卵性の双子であるイザベルとテオに出会う。3人は映画について討論し、すっかり意気投合。友達になった。

翌早朝、マシューはテオから夕食の誘いを受ける。場所は双子の家。彼は喜んで招待を受けた。しかし、双子の家を訪問すると、母親は家族の分しか料理を用意していないと言う。どうやら双子は、マシューが来ることを言っていなかった様子。父親は厳格でありながら、有名な詩人だった。マシューは父親に認められたくて、イザベルのジッポのサイズと、テーブルクロスのチェック柄のサイズが同じであることを説き、ジッポのサイズはあらゆる長さと比例していることを説く。すると父親は彼に関心を示した。

父親の話は5月革命についての批判へと向かう。テオはそれに反論。この件について、父子はどうやら意見を対立させているようだった。
マシューの態度に気を良くした母親が、家に泊まるよう勧める。両親は翌日から旅行へ出かけるため、早々に退散。マシューと双子も休むことにした。

夜中、急に尿意をもよおしてトイレを利用。その帰りに双子の部屋を覗いてみると、イザベルとテオが全裸で同じベッドに入っていた。姉弟なのだから、そういうこともあるのだろう。
翌朝、妖艶なイザベルに起こされるマシュー。彼は密かに美しいイザベルに惹かれているも、双子の異常な密着具合に手を出しあぐねている。

マシューは学生ホテルに宿泊している。低賃金で部屋は狭いし古びていた。イザベルとテオは両親がいないのをいいことに、マシューもこの家に来ればいいと言う。マシューは迷いながらも了承した。

学生ホテルを引き払い、双子の家へ。ある日、マシューはチャップリンとキートンのどちらが本物の映画作家かでテオと口論。その口論を止めるために、イザベルが別のレコードをかける。そこで、テオがレコードを止めようとイザベルへ襲い掛かった。

映画『ドリーマーズ』のあらすじ【承】

彼女は悲鳴を上げながら、マシューに映画の問題を出す。彼は短時間で答えを導き出した。問題はかなりマニアックなものだったが、それに答えられる者は少ない。双子は驚愕し、マシューとなら大丈夫だと確信を持つ。

イザベルとテオは伝説的な映画『はなればなれに』の中で、ルーブル美術館を一気に駆け抜けるシーンを再現しようと考えていた。しかも、作中では9分45秒で駆け抜けている。それは世界記録として残っているが、双子はマシューを加えた3人で、その記録を塗り替えようと言うのだった。

尻込みするマシューを説得した双子とルーブル美術館へ。時間を計りながら全力疾走で駆け抜けた。すると、記録は9分28秒。映画の記録を塗り替えたのである。双子は彼を仲間として認めた。

帰り道、豪雨に見舞われた3人。
マシューはテオの部屋で着替えをした。そこへ、モップを頭に乗せたイザベルが踊りながらやって来て、テオに作品名の問題を出したが、弟は問題を解けなかった。姉は罰ゲームと称して弟にいつもやっているように、2人の前で自慰をしろと命令。テオは抵抗の意を示したが、イザベルは許さず。結局、2人の前で自慰をした。

以来、双子の空気が一変。妙な雰囲気となる。停戦協定を結んでいるらしいがある日、テオが映画のワンシーンを熱演。マシューに作品名の問題を出したが、答えられなかった。すると、テオは罰ゲームと称して、自分の前でイザベルとマシューで性行為をしろと言う。当然、イザベルは拒否。双子はマシューの意見を聞きもせず、交渉を続ける。

結局、イザベルが下着一枚でセクシーダンスを披露。彼女はやる気である。マシューはトイレへ行くと言い訳して逃走した。しかし、限られた家の中。キッチンにて簡単に捕まってしまう。服を脱がされ下着を脱がされた時、中からイザベルの写真が出てきてしまい、観念したマシュー。彼は結局、テオの前でイザベルと抱き合ってしまうのだった。

映画『ドリーマーズ』のあらすじ【転】

イザベルは処女だった。テオの命令とはいえ、マシューによって破瓜されたのである。彼女は事後、マシューと抱き締め合って泣いた。
その後、マシューはイザベルと連日、性行為に及ぶ。テオは別室からべったりと密着して過ごす2人を見つめ続けた。

テオはイザベルとは一卵性双生児だと言う。男女で一卵性双生児とは相当珍しいが、マシューは否定しない。自分も双子の一部になった気がしていたが、それはテオにより簡単に否定されてしまう。

父親から貰った小切手の金が底をついた。最後の食材でイザベルが2種類の料理を作ってくれたが、酷い失敗作でとても食べられるものではない。試しにマシューが食べてみたけれど、一口で吐き出してしまった。
テオはゴミ捨て場を漁って、食べられるものを物色。このままでは本当に餓死してしまう。できれば、親には頼りたくない。その一心だった。

以降も3人は家に籠って昼も夜もない生活を続けた。3人で風呂に入っていると、イザベルに月のものがくる。妊娠していないことが分かり一安心する3人。
マシューはイザベルに深く愛されたいと告げる。すると、双子は愛の証拠を見せろと言い、マシューの陰毛を剃ろうとする。彼は異を唱えた。

双子は常に行動を共にする。トイレもベッドも風呂も。このままべったりとくっついてばかりいては、双方に成長することはできない。マシューは久方ぶりに外へ出て、イザベルと映画館へ行った。まるで恋人同士のように寄り添い合う2人。

映画『ドリーマーズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

帰宅するとテオがどこかの女と自室でいちゃついていた。故にマシューはイザベルの部屋へ行きたいと申し出るも、彼女は頑なに自室へは入れないと言う。それでも辛抱強く説得し、中へ入れてもらった。しかし、隣室のテオの部屋から音楽がかかる。その曲を耳にしたイザベルの様子が急変。止めに入るマシューでさえも認識できなくなり、混乱状態でテオの部屋の戸を叩きながら、弟の名前を呼び続けるのだった。

イザベルが居間に隠れ家のテントを作った。3人はその中に入り、仲良く眠る。
翌日、双子の両親が旅行から帰宅。凄惨な家の様子を目にし、息を飲んで居間へ。そこで、3人が全裸で仲良く眠っている姿を発見する。
両親はその様を静かに見守りその後、新たに小切手を切って再び家を出て行く。

その日の夜、先に目を覚ましたイザベル。彼女は残っていたワインを一口飲み、父親が置いて行った小切手を見つける。密かに両親が帰宅したことを知ったイザベルは、ホースをガスの元栓に繋ぎ、テオとマシューが眠るテントへ戻った。

彼女は泣きながらホースを握って眠りにつこうとする。しかしそこへ突然、窓ガラスを割って催涙ガスが投下。イザベルは慌てて起き上がり、見つかる前にホースを回収。
外では学生デモから一般市民をも巻き込んで、大規模なデモとなり社会現象へと発展しつつあった。暴動が起こり、車は横転し人々は赤旗を振って叫んでいる。

3人はデモ隊へ突入。列の先頭では火炎瓶の用意がされていた。真っ先に飛びつくテオ。彼は過激な考えから革命には強行するべきだと考えている。一方、マシューはテオとは反対の考え方だった。それは奇しくも、テオの父親と同じ意見である。
テオとマシューの意見が対立。マシューは双子に頭で考えて対決するべきだと怒鳴るも、双子は話を聞いてくれなかった。

先頭に進んだテオは、イザベルと共に火炎瓶を警官隊へ投下。炎が舞い上がる。その後姿を見たマシューは踵を返し、デモ隊から離れ双子とも決別するのだった。

映画『ドリーマーズ』の感想・評価・レビュー

本作は、1968年のフランス激動の時代を背景にした映画オタクの3人の物語。
エヴァ・グリーンのデビュー作。
60年代のパリの街並み、映画のポスターや部屋のインテリアがお洒落で、どのシーンを切り取っても美しく、主人公たちの本能的でありのままの姿が素敵だった。
映画のシーンを真似したりタイトルを当て合う遊びをしている姿が心底楽しそうで、同時に狂っていて、それだけでなく現実的に辛くなるようなシーンもあり、内容の深みを感じる作品だった。
最後まで三人で仲良くして欲しかっただけに結末が切なかった。(女性 20代)


60年代のパリで出会った若者3人の奇妙な共同生活を描いた作品。言わずと知れたエヴァ・グリーンのデビュー作だが、新人とはとても思えない妖艶な演技が目を引く。主人公はどちらかと言うと知的で理性的。悪く言えば、どこにでもいる普通の男だ。対して双子は登場シーンからちょっと異様。その異様さが、時代の流れと相まって特別に見えるのだから不思議だ。3人は双子の両親が旅行に行っている間、もうべったりと溶けるくらいの距離で過ごす。これも当時の喧噪や異様さの成せる業かとも思うし、今作の雰囲気を体現しているかのよう。結局、主人公は正気に戻って双子と別れるのだが、双子こそが正にドリーマーズと言うべきか、双子と過ごした時を夢のようだと称するべきかとも思う。(女性 40代)


ジャン=リュック・ゴダール作品を観てから見直してみたら、彼の作品のオマージュだらけで最高に面白い映画だと気づいた。「はなればなれに」の再現シーンにはベルナルド・ベルトルッチの映画愛を感じた。

官能的なシーンも割と多いのだが、ベースは映画に惚れた若者たちの美しくて奇妙な生き様と、ヌーヴェルヴァーグへの語りかけであるから内容の薄っぺらさは無い。とにかく映される全部が美しかった作品だった。(女性 20代)

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