映画『アンコール!!』あらすじネタバレ結末と感想

アンコール!!の概要:2013年公開のイギリス映画。気難しい老人と、癌で余命宣告された明るく気さくな妻。合唱の楽しみにはまった妻の送り迎えをしていた夫が、妻亡き後自分のその世界を楽しむようになる感動作品。

アンコール!! あらすじネタバレ

アンコール!!
映画『アンコール!!』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

アンコール!! あらすじ【起・承】

ロンドンが舞台。
アーサーはいかにも気難しそうな頑固な爺さんである。
自動車修理工の息子とも中々上手くいかない。
一方で妻はマリオンと言い、明るく仲間にも好かれる女性だ。
彼女が好きなこと、それは合唱団の練習に通うことである。
年配者が多いその合唱団には、普段は高校で音楽教師として勤務しているエリザベスが無償で歌を教えてくれていた。

アーサーは病弱なマリオンの送り迎えをしている。
しかし大勢の人の中に入ることが苦手なアーサーは、いつも公民館の外で待っている。
ある日、エリザベスから合唱団がコンテストに出場することを聞いたメンバー。
マリオンもまた喜んでいる。

そんな矢先、マリオンが倒れて病院に運ばれる。
診断は癌の再発。
積極的な治療は進めないという残酷なものだった。
彼女は家で静かに暮らすことを選んだ。
しかし合唱団を辞めようとは決して思わなかった。

練習を積み、コンテストの予選の日。
審査員を呼び、歌の準備をしたメンバーの目に飛び込んだのが見に来てくれた街の人だった。
そこでロックやポップスを融合した素晴らしい音楽を披露した合唱団。
中でもマリオンがソロで歌った「トゥルーカラーズ」はアーサーのことを歌っているような感動的な歌詞。
これには家族も思わずぐっときてしまう。

アンコール!! あらすじ【転・結】

コンクール本選を楽しみにしていたものの、マリオンはついに息を引き取った。
あまりの悲しみに中々心を癒すことが出来ないアーサー。
また、生前マリオンの心の残りだった夫と息子の関係の修復。
これも一筋縄にはいかなさそうだった。

妻が亡くなった後もまた、公民館の前に佇むアーサー。
そこでマリオンの死後も仲間が彼女を思い、悼んでくれていることを知った。
そこでエリザベスに会いに行くアーサーは、彼女に歌ってみろと薦められる。
そして意外にも歌の上手い彼は、本選出場を前に合唱団の正式なメンバーとなった。

エリザベスが自信をくれたおかげで仲たがいしている息子のジェシーに会いに行くことにしたアーサー。
アーサーは息子に本音をぶつけた。
本当は誇りに思っているのだと。
しかし今まで会うたびに落胆されていた父親を許すことが出来ず、手遅れだと言った。

その足でエリザベスに会いに行ったアーサーは、「自分はみじめな老人で皆のように勇気を出したりできないのだ」と言い放った。
追いかけたが放っておいてくれと言われエリザベスは引き下がった。
その夜マリオンの荷物を片付けていたら、アーサーへと書かれた手紙と写真が見つかる。
その写真は幼いジェシーを抱いたアーサーの写真だった。

本選の日。
アーサーは出発の時間になっても来ず、バスは出発する。
ジェシーは仕事場の机の上に手紙があることに気が付いた。
そこにはあの写真と合唱コンクールの招待状だった。

メンバーが控室に入るとアーサーの姿が。
そこで改めて皆に今までの振る舞いを謝罪するアーサー。
指揮はあがった。
しかし彼らの合唱団は規格外で出場停止命令が下った。
バスに戻ったメンバーは涙を流すものもいた。

しかしアーサーが黙っていなかった。
会場に乗り込んだアーサーの後に次々と入っていくメンバー。
主催者は進行を中断できずやむをえず歌わせた。
そしてアーサーの独唱と合唱。
会場にはジェシーと孫娘も来ていた。
マリオンは歌ってくれた歌のアンサーソングを歌いあげたアーサー。
会場はスタンディングオベーションで拍手が鳴り響いた。

夜、寝ているアーサーの家の留守電が鳴った。
ジェシーからだ。
「父さん、凄く良かった」とコメントが入っていた。

アンコール!! 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:94分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、音楽
  • 監督:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
  • キャスト:テレンス・スタンプ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ジェマ・アータートン、クリストファー・エクルストン etc

アンコール!! 批評・レビュー

映画『アンコール!!』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

号泣必須

特に主人公を老夫婦にしたこと。
癌の再発で今回は治療法があまり無いことなどがあげられる。
初回の癌発見よりも、当人同士はもちろん周囲の人のガッカリ感も増すのである。

主人公の夫婦の性格の違いも描き方が絶妙で素敵だ。
妻は明るくて人に好かれるも、夫は偏屈で息子とも上手くいかない。
これだけ聞くとそこら中に溢れている作品の1つにしか聞こえないかもしれないが、最初から最後まで感動の魔法のようなものが散りばめられているのだ。

それは俳優の演技力の問題で、描かれていることの裏側まで汲み取らせてもらえているからなのか、脚本は良いからなのかはわからない。
だが最初から中盤、最後にかけてずっと涙が出ている感覚は久しぶりである。

最後までアーサーが歌わないのが策略

アーサーが心変わりし、妻のように自分も変われるのかもしれないと始めた合唱団。
そこでダークホースとまで言わせた歌唱力は、練習では披露されない。
もちろんお約束のコンテストのステージで初めてお披露目されるのだ。
その感動シーンは胸にこみあげるものがあった。

亡き妻の最後のソロ歌唱に対するアンサーソングともとれる歌。
ずっと愛している、その深い思いが不器用なアーサーの声から漏れてくる。
理屈では無い感動がやってくるのだが、最後まで見せなかった演出の策略の凄さたるや。
まんまと引っかかってしまった。

アンコール!! 感想まとめ

上質で感動的なドラマを見られて良かった。
内容が本当に素晴らしく、特に結婚している人が見るとより実感できる作品だ。
夫婦愛の絆の深さ、死についての静かな理解、残す家族への心配、すべての愛情がここには凝縮されて詰まっているのだ。

アーサーだからこそ物語の世界観を作り上げ、感動を導いたのだろう。
最近見た中でこんなに泣いた作品は無い。
もう見たくないほど涙が出た良い映画であった。
多くの人の目に触れるべき作品である。

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