『フェイク』あらすじとネタバレ映画批評・評価

フェイクの概要:「フェイク」(原題:Donnie Brasco)は、1997年のアメリカ映画。監督は「フォー・ウェディング」のマイク・ニューウェル。主演「ゴッドファーザー 」シリーズ、「ヒート」のオスカー俳優、アル・パチーノ。「シザーハンズ」、「エド・ウッド」のジョニー・デップ。

フェイク

フェイク あらすじ

映画『フェイク』のあらすじを紹介します。

ニューヨークのブルックリン。FBIの捜査官ジョー・ピストーネ(ジョニー・デップ)はおとり捜査官として、マフィア組織への潜入を命ぜられた。潜入名はドニー・ブラスコ。マフィアとの接触を狙う彼が最初に近づいたのは、チンピラの気さくな男“レフティー”ベンジャミン・ルッジェーロ(アル・パチーノ)だった。ファミリーは、リトルイタリーを本拠とするソニー・レッド。ブルックリンを本拠とするソニー・ブラックの、二つの組が対立していた。ブラック側のレフティは、仕事は忠実にこなすも運には見放され、ボスへの上納金に四苦八苦し出世とは縁がなかった。ドニーがシケた暮らしの中に現れ、レフティは行動力に溢れた彼との出会いに、諦めていた昇格の夢を再び抱くようになる。ドラッグに溺れる息子の姿を誠実な彼に併せ見て、弟分を超えた愛情を感じ始めていた。

レフティはドニーを組の上層部に紹介し、マフィアの掟を教えながら親身に世話を焼く。ドニーが仕掛けた盗聴器やビデオテープは定期的にFBIに渡され、作戦は着実に成果を挙げてゆく。一方マフィアとして暴力に加担するなど、ドニーとジョーの境界線は少しずつ曖昧になっていく。たまに家に帰っても、娘たちには無視され、妻のマギーとは口論が絶えず、仕事の重責の中で彼の私生活は次第に狂い始めてゆく。FBIからマイアミのおとり捜査の協力を要請されたドニーは、儲け話を餌にブラック一味をマイアミへおびき出すことに成功。ブラックは廃れたバーを改装し金儲けを企むが、開店当日に警察の手入れが入る。これらは全てFBIによって仕掛けられた罠だった。警察の到着が早過ぎ、裏切り者がいるとレフティは指摘するが、ドニーを疑う者はいなかった。やがてマイアミのボスを招待した客船が、過去にFBIがおとり捜査に使ったものとレフティに知られてしまう。彼はドニーに詰め寄るが、ドニーはうまく切り抜け、レフティも自分を慕う彼の言葉を素直に信じるしかなかった。二組のマフィア間の抗争は次第に激化し、ドニーの身の危険を感じたFBIはマフィアからの撤退を勧告するが、現時点で捜査を抜けることはレフティの死を意味する。自分を信じてくれるレフティを見殺しにすることがドニーにはできなかった。抗争に巻き込まれた彼が、引き金を引こうとした瞬間にFBIが突入。6年に及ぶドニーとレフティの関係は終わった。死を覚悟したレフティは、ドニーの妻に彼へのメッセージを残し、夜の闇に消えた。

フェイク 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1997年
  • 上映時間:126分
  • ジャンル:アクション、サスペンス
  • 監督:マイク・ニューウェル
  • キャスト:アル・パチーノ、ジョニー・デップ、マイケル・マドセン、ブルーノ・カービイ etc

フェイク 批評 ※ネタバレ

映画『フェイク』について、2つ批評します。※ネタバレあり

アル・パチーノの味わいある円熟味

実話を元にした実録のマフィアとFBIの確執を描いた作品。「ゴッド・ファーザー」のように巨大ファミリーの幹部ではなく、三下のチンピラから見た話である。若い三下ではなく老いたチンピラを演ずるアル・パチーノが良い味を出しており、枯れた哀愁の漂う主人公を見事に演じている。そしてそういった心の余裕に基づいているのか、組織内の人間関係をよく観察しており、時折は幹部のような発言も見られたりしてユニークである。人物像のリアリティーを詳細に描き、徹頭徹尾キャラクターを強調するという手法は、役者によっては誇張されすぎてリアルさを超えてしまう場合がある。しかしその役作りの匙加減が絶妙であり、アル・パチーノの演技も悦に入っている感が見受けられる。私生活でテレビの動物番組を観たりしているギャングなんていうのも、ありふれた風景ながら異質な演出としてそこはかとなく画面の中で生きているのである。

若いジョニー・デップの演技も光る

まだ若々しさが残るジョニー・デップと、いい枯れ具合のアル・パチーノのコンビが絶妙のコンビネーションを見せる。職人世界の師弟関係というような絆が芽生え、立場の違いで最終的に二人を引き裂く関係が、もどかしくもリアルな演出として輝いている。日本のヤクザ映画にあるような感じの幕切れだが、後を引くようなドロドロしたものが感じられないのは、やはりアル・パチーノのキャラクターのせいだろうかとも感じた。ジョニー・デップの若さも活かされて、全く違う世界で生きなければならない緊張感に脅える表情はさすがだと感じた。

まとめ

ドニーがジョーを疑うことをせず最後まで信頼というもので結ばれていたという、ちょっとした美談がアクセントになっている。作戦とはいえ、そこまで死因要されてしまえば辛さも一入であろう。FBI捜査官だとバレても最後までレフティはジョーを信じ、最後に「お前だから許す」というメッセージを残すところなどは、アル・パチーノでなければ様にならないほどくさいセリフのようにも思えるが、そこはやはり”重み”というものなのだろうなと感心する次第である。こういった映画は役者が殆どの価値を決めてしまうものなのだろう。

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