映画『フィッシュストーリー』あらすじネタバレ結末と感想

フィッシュストーリーの概要:「アヒルと鴨のコインロッカー」の伊坂幸太郎原作、中村義洋監督のタッグが作り上げた映画。斉藤和義が、音楽をプロデュースした。5つの時代を経て、売れないパンクバンドの曲が世界を救うことになる。

フィッシュストーリー あらすじネタバレ

フィッシュストーリー
映画『フィッシュストーリー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

フィッシュストーリー あらすじ【起・承】

2012年。
彗星が地球に衝突し、世界が終わるまであと数時間という日本で、1店のレコードショップだけが開店していた。
能天気な店主と客の青年が会話をしていると、末期がんだという中年男性、谷口がふらりと入ってきた。
音楽が世界を救う、とつぶやいた店主は、パンクバンド逆鱗(げきりん)の「フィッシュストーリー」というレコードをかけはじめる。

1982年。
無音の部分がある逆鱗のフィッシュストーリーのテープを流しながら、女の子に会いに行く3人の青年。
霊感があるという晴子に、仲間からバカにされる雅史は“いつか世界を救う男”と予言される。
一人帰る途中、テープの無音部分で悲鳴を聞いた彼は襲われていた女の子を助けた。

1999年。
晴子の言った“世界を救う男”は自分たちだと信じる健太郎と悟は、怪しげな宗教にはまっていたが、信じていたノストラダムスの予言は外れた。
そこには責められる教祖、谷口がいた。

2009年。
修学旅行でフェリー移動していた女子高生の麻美は、ひとり取り残されてしまう。
落ち込む彼女に、正義の味方になるように父から言い聞かされて育ったというコックの青年が優しく接してきた。
直後、シージャックが発生する。
しかしコックの青年の活躍により、乗客は解放された。
彼の父は雅史だった。

フィッシュストーリー あらすじ【転・結】

1975年。
レコード会社の岡崎にスカウトされたパンクバンド逆鱗は、デビューから2年経っても売れなかった。
リーダーでベースの繁樹が事務所とメンバーとの板挟みになる中、ボーカルの五郎は社長が逆鱗をクビにし、五郎だけをソロデビューさせると知ってしまう。
あと1枚だけレコードを出せる逆鱗は、岡崎が持っていた本から歌詞を引用して「フィッシュストーリー」という曲を作る。
最後だからとプロデューサー谷の意見を無視してレコーディングするが、曲の途中で五郎が考えていることを口に出してしまった。
その部分を無音にし、逆鱗の最後のアルバムは完成した。

打ち上げの席に一人息子を連れてやってきた岡崎は、フィッシュストーリーの本の話を始める。
1953年、岡崎の叔母が勤めていた出版社で、ハーフのような外見の日本人が適当に翻訳して回収になったのが「フィッシュストーリー」だった。
意味がホラ話だと知った繁樹は落ち込むが、岡崎と逆鱗のメンバーは作り話を始める。
それを聞いていた岡崎の息子は成長し、レコード店の店長になった。

2012年。
インドの宇宙船が彗星を爆発させて世界を救った。
功労者は、シージャックで命を救われた数学の天才、麻美だった。

フィッシュストーリー 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2009年
  • 上映時間:112分
  • ジャンル:音楽、ファンタジー、ヒューマンドラマ
  • 監督:中村義洋
  • キャスト:伊藤淳史、高良健吾、多部未華子、濱田岳 etc

フィッシュストーリー 批評・レビュー

映画『フィッシュストーリー』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

時系列の変化が面白いストーリー

意外なラストやどんでん返しが多い伊坂幸太郎の短編集を原作とした作品。
「5人のヒーローが世界の終わりを救う」、「音楽が世界を救う」というレコードショップの店主の予言めいた言葉の真意を、時系列をずらすことで面白く演出している。

1982年、1999年、2009年と順を追っていくことで、雅史、新興宗教の教祖谷口、正義の味方、麻美の4人の関係を予想しやすくしている。
最後に1975年のパンクバンド逆鱗(げきりん)の「フィッシュストーリー」の無音部分の謎や、奇妙な歌詞の出どころを明かし、2012年のレコードショップの店主へとつなげるのが素晴らしい。

「5人のヒーロー」と言っておくことで、1つの作品の時系列をずらしたものという感覚を薄くして関係のない話のように描いておきながら、最後に一気につなげるストーリーは面白い。
だがパンクバンド“セックスピストルズ”を、逆鱗の引き合いに出すが、音楽好きでないとわからないようなテーマで知らない人は意味が通じないだろう。

また、ホラ話という意味の「フィッシュストーリー」を連呼するのは、シュールすぎる印象を覚える。

豪華なキャストとスタッフ

伊坂幸太郎原作、中村義洋監督の作品の常連で、「アヒルと鴨のコインロッカー」、「ポテチ」の主演で、同スタッフの作品「ゴールデン・スランバー」にも出演した濱田岳が1982年の雅史役で出演。
同じく常連となっている大森南朋は、1975年の岡崎、2012年のレコードショップ店長で岡崎の息子の2役を演じた。

豪華なキャストになっていて、音楽をプロデュースしたのは、シンガーソングライターの斉藤和義という点も魅力。

フィッシュストーリー 感想まとめ

斉藤和義がプロデュースしたパンクバンド「逆鱗」が、高良健吾ボーカル、ベースに伊藤淳史、ギターとドラムも作中と同じメンバーで映画を飛び出してバンドデビューしたことも話題になった本作品。
大森南朋が2つの時代の出演者となっていたり、正義の味方にこだわる父を持つシージャックを救う青年など予想がしやすいつながり方で、伊坂幸太郎原作の作品の魅力のひとつである大どんでん返しは見られない。

売れなかったパンクバンドの1枚のレコードから始まるストーリー、というのには面白味がある。

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