映画『ファニーゲーム U.S.A』あらすじとネタバレ感想

ファニーゲーム U.S.Aの概要:1997年のオーストラリア映画「ファニーゲーム」を、ミヒャエル・ハネケ監督自身がハリウッドでリメイクした作品。ナオミ・ワッツ主演で、2008年に公開された。

ファニーゲーム U.S.A あらすじ

ファニーゲーム U.S.A
映画『ファニーゲーム U.S.A』のあらすじを紹介します。

夏の休暇を利用して別荘に訪れたアン、ジョージ、息子の3人家族と愛犬ラッキー。
隣の別荘に滞在しているフレッドとイヴ夫婦は青年2人組を連れてきているようだったが、どこか様子がおかしかった。

アンが食事の準備をしていると、イヴに頼まれて卵を分けてもらいに来たと、隣に滞在している青年のひとりが訪ねてくる。
快く卵を渡したアンだったが彼はその卵を落としてしまい、再び卵を分けてくれと言い出し、さらにはアンの携帯電話を水没させてしまう。
もうひとりの青年もやってきて、ジョージのゴルフクラブの試し打ちをねだる。
そして2人の青年は犬に飛びつかれたせいで卵を落としてしまったので、残っている卵を渡すように要求してくる。

図々しい要求にヒステリックになるアンと、理由を知った夫ジョージは彼らを追い出そうとするが、反対に怪我を負わされる。
パニックと恐怖に陥る一家に、2人の青年は“違うゲームを始めよう”と言い出す。
その“ゲーム”で、姿が見えなくなっていた愛犬ラッキーを見つけたアンはショックを受ける。

そして2人の青年、ポールとピーターは別の“ゲーム”を提案する。
それは日付が変わるまでに彼らとジョージ一家、どちらが生き残るかを賭けるという内容の、ポールとピーターが圧倒的に有利な“ゲーム”だった。

ファニーゲーム U.S.A 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★☆☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2007年
  • 上映時間:111分
  • ジャンル:サスペンス、ホラー
  • 監督:ミヒャエル・ハネケ
  • キャスト:ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、マイケル・ピット、ブラディ・コーベット etc

ファニーゲーム U.S.A ネタバレ批評

映画『ファニーゲーム U.S.A』について、感想批評です。※ネタバレあり

完全コピーされたリメイク作品

オリジナル作品である、1997年のオーストラリアの映画「ファニーゲーム」とほとんど変わりのない内容で、監督・脚本を担当したのもオリジナル版と同じミヒャエル・ハネケ。
ストーリーからカット割りまで、完全コピーといえるほどのハリウッドリメイク作品となっている。

携帯電話を持っているのが一般的な時代になったためか、アンの携帯電話を水没させ、一旦開放されたアンとジョージが携帯電話を乾かして警察への通報を試みる、というシーンが大きな違い。
また、舞台がオーストラリアからアメリカに変わるため、言語と登場人物の名前に変更があるのだが、その他のストーリーはオリジナル版と大差がなく、お金をかけてハリウッドリメイクした意味はあまりないだろう。

キャスティングの失敗

主演のアン役に「ザ・リング」主演での知名度も上がったナオミ・ワッツ、夫ジョージ役にティム・ロスという有名俳優をキャスティングし、緊迫した演技を見せることとなった。
だが、有名俳優を起用したことでフィクションの世界という印象が色濃く出てしまい、ポールとピーターが画面に向かって「こんな展開は納得できないよね?」と語りかけ、見ている側を共犯者のような気分にさせるという演出のインパクトが薄くなっている。
ポールとピーターが終盤で話す内容であり、オリジナル版で強調されている「フィクションだが現実のように感じられる恐ろしさ」もどこか説得力に欠ける。

オリジナル版と同じく後味が悪い作品

オリジナル版と同じく、残酷描写やあからさまに脅しをかける言葉など、直接的に怖がらせたり嫌な気分にさせるシーンは無い。
ポールとピーターが愛犬を殺し、それをアンが見つけるシーンも映されておらず台詞にもなっていない。
しかしそれを“推理ゲーム”としてアンに探させる事や、人の命も“ゲーム”として扱う事、それらの“ゲーム”が終われば次の標的の元に、全く同じ方法で入り込むという後味の悪さが表現されている。

スリラー映画でありながら、犯人を銃で撃っても巻き戻しが出来るという謎の設定があり、助かる事は絶対に許されない奇妙な作品。

ファニーゲーム U.S.A 感想まとめ

気分を悪くさせる映画として有名な「ファニーゲーム」のハリウッドリメイク作品だが、監督・脚本のミヒャエル・ハネケはオリジナル版からの続投。
ストーリーやカット割りすらオリジナルとほぼ変わらず、独特の世界観と気持ち悪さを描いている。

手袋をした2人の青年を敷地内に招き入れてしまった時点で救いは無く、たとえ反撃できたとしても“こんなラストじゃ満足できないでしょう”という青年たちの余計なサービス精神によって、その事実が無かったことになるという、とんでもない映画。
本作ハリウッドリメイク版は、有名俳優の起用によってフィクションというイメージが強くなっていて、オリジナル版よりは「作り物の映画」として見やすくなっている。
だがオリジナル版の気持ち悪さが気に入っている場合は、物足りなさを感じてしまうだろう。

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