映画『ゴーストワールド』あらすじネタバレ結末と感想

ゴーストワールドの概要:米で人気のコミックを映画化した作品。「アメリカン・ビューティー」のゾーラ・バーチ、「ロストイントランスレーション」のスカーレット・ヨハンセン出演。

ゴーストワールド あらすじネタバレ

ゴーストワールド
映画『ゴーストワールド』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ゴーストワールド あらすじ【起・承】

一人の女の子がTVの音楽に合わせて踊っている、彼女はイーニド。
なんとなく、毎日をつまらなく送っている。
やっと高校を卒業できると思ったら、美術の単位が足りなかったらしく、
美術の補修付という条件付きの卒業だった。がっかりするイーニド。
幼なじみのレベッカとプロムに参加してみたが、まったくのれない。
同級生の誰もが、鬱陶しく思えてしまうのだ…。

そんなイーニドの楽しみは、スケッチ。
いつものカフェで何か特徴のある人を見つけては描き、
その人達を尾行したりと悪趣味な楽しみを繰り返していた。

ある日、新聞の訪ね欄に載っている電話番号にいたずら電話をして、その人物を呼び出してみた。
呼び出しは成功。ちょっと冴えない男性がカフェへやってきた。
イーニドとレベッカは、友人のジョシュも巻き込んで彼を尾行し自宅を確認した。
なぜか、彼の事が気になったイーニドは、再度彼の家の周辺へ行ってみると、彼は中古レコードのガレージセールをやっていた。
とりとめのない音楽の話をすると、レコードを1枚購入した。

彼はシーモアと名乗った。
イーニドは彼から買ったレコードを聞くと、なぜか心に染みてくる。
そして、再度彼のレコードを見にシーモアのガレージを訪れていた。
イーニドは次第に彼と親しくなっていく。

学校の美術の補修は、つまらなかった。
自分のいままで書き溜めたスケッチを提出してみたが、「マンガ」と一括りにされてしまった。
なぜか、訳の分からないモヤモヤに襲われるイーニド。

その後、シーモアたちの集まりに顔を出してみたイーニドとレベッカ。
レベッカはあきらかに嫌悪感を抱いていた。

事あるごとに、シーモアと度々出かけるようになったイーニド。
出掛けながらも、シーモアにデートの相手を見つけようとけしかけるが、シーモアは逃げ腰だ。
しかし、そうやって度々シーモアと出掛けるのがちょっと楽しかったりするイーニド。

ある日、シーモアの家に遊びに行くと、
シーモアが聞いてきた、「なんで、そんなにデートの相手を探してくれるの?」と。
イーニドは少し答えに困ったように「あなたに恋人がいないのがイヤだと」伝えた。
ふと、横をみると「チキンの広告ポスター」が置かれていた。
イーニドはこのポスターは何かとシーモアに尋ねてみた。
「今ほど、差別が問題ではなかった頃の時代のチキンの広告ポスターだよ」との事。
その大胆なデザインに心惹かれたイーニドはポスターを貸してくれるように頼んだ。

イーニドはその借りてきたポスターを美術の課題として提出した。
美術教師はどういう趣旨でこのポスターを提出したのか、イーニドにあれこれ聞いてきた。
その問いかけに、なぜか見事に答えるイーニド。教師も舌を巻く始末。
とうとう「傑作」とまで言わせてしまう。

その後イーニドも就職をした。友人のレベッカはすでにカフェで働いていた。
実は、二人は卒業したら一緒に住もうと約束していたのだが、
なぜかそれにイーニドは踏み切れないでいたのだ。

イーニドの就職先は、映画館での売店だ。
飲み物やポップコーンを買いにくる客についつい親切心からあれこれ言うのだが、
それが元で初日にして映画館をクビになる。

ガレージセールもやってはみるがいざ売れそうになると、なぜか売りたくなくなってしまう。
なにか、どこか気持ちがちぐはぐなイーニド。

その日はシーモアの誕生日であった。小さなケーキでお祝いするイーニド。
その時、あのシーモアがかつて新聞広告に載せた尋ね人らしい女性から電話が来る。
電話に出ず、留守電の伝言だけ聞くシーモアに「電話してみないの?」と聞くイーニド。
結局、シーモアは彼女に電話したらしく、彼女の家で食事をいただいていた。

一方、イーニドは家で暇を持て余していた。
シーモアに電話してみたら、なんと例の彼女がシーモアの自宅にも来ていたのだ。
しかも、一方的に電話を切られてしまう。

その後、レベッカにも電話を掛けてみるが、そっけない返事しか返ってこなかった。

ゴーストワールド あらすじ【転・結】

イーニドはいつものカフェで、チキンを食べているシーモアも見かける。
いままで、なかなか連絡が付かなかったのもあって少し不満気味に話しかけるイーニド。
そこへ例の彼女がやってくる。
明らかに、イーニドをみてシーモアとの関係を怪しんでいる感じだ。
二人はそそくさとカフェを出て行った。

イーニドが美術の補習授業へ出ると、美術教師から本格的に美術に興味がないかと、奨学金と推薦入学の話をされる。
シーモアから借りたポスターが認められたのだ、戸惑いながらも返答は保留にするイーニドだった。

例のポスターが展示される発表会当日、イーニドはシーモアを驚かせたくて、彼と一緒に行こうと訪ねてみる。
しかし、シーモアの態度がどこかよそよそしい。
イーニドはもしかしてと思い彼女に私と会う事を禁止されたのか聞いてみた。
シーモアははっきりと返事をしなかったが、おおよそそんな感じっぽいのだけは伝わってきた。
すっきりしないまま、イーニドはシーモアの家を出た。

イーニド達の街には使われていないバス停があった。
いつもそこで佇んでいる男性がいた。
イーニドはなんとなく隣に座ると、自分の心を正直に伝えてみた。
「なぜ、みんな変わっていくのか。あなたはいつでも変わらずここにいてくれる」と…。
しかし、彼の返答は違っていた。
自分はこのバス停から、バスに乗っていくのだと…。使われていないバス停なのに…。

次の日、イーニドはレベッカと一緒に住むアパートを探しに出掛けた。
乗り気になれないイーニドは結局アパートを決められず、レベッカとケンカをしてしまう始末。
学校へ行ってみると、例のポスターの件が差別と問題になり奨学金の話もなくなっていた。

家に帰って号泣していると、父親が自分の再婚の話を進めたいとイーニドに問いかけてくる。
いろんな事がありすぎて、気持ちの整理がつかなくなったイーニドは、
シーモアの家へやってきてしまう。
しかたなく、家へ入れるシーモア。

自分のいる場所がわからなくなっていたイーニドは、
「ここへ越してこようかな?」、とシーモアに提案する。
そしてどうしていままで自分を誘わなかったのかシーモアに聞いてみる。
年齢を理由に、シーモアは「君のような若い子が…好奇心で…。」と言った。

イーニドは酔っていた。
そして、シーモアに自分の夢を言ってみた。
「誰にもどこに行くか言わずに、この街を出たい」とシーモアに、「一緒に出よう」と…。
シーモアは、イーニドに「何がしたいの?」と聞く。
イーニドはその問いには答えず「あなたは何がしたいの?」と聞き返した。
二人はそのままベッドへ倒れこんだ。

その日の朝、シーモアが目覚めると腕の中にいたはずのイーニドはいなかった。
イーニドへの自分の気持ちに気づかされたシーモアは例の彼女と別れた。
だが、何度かイーニドへ電話をかけるもあれから全く連絡が取れなくなった。

イーニドの方はレベッカに改めて謝り、やはり一緒に住みたいと伝え、
引越しの準備を少しずつだが進めていた。
次の日の約束もしつつ…。

シーモアはイーニドに全く連絡がつかない状態が続く中、会社の上司に呼ばれていた。
あのポスターが新聞に載ってしまったのだ。
ポスターの件もあり、シーモアはイーニドを探し始めた。

やっとのことで、レベッカとの共同生活のアパートを見つけると押しかけるシーモア。
しかし、そこにはイーニドはいなくレベッカに約束の時間になっても現れないと言われてしまう。
問いただすシーモアにレベッカはイーニドのスケッチブックを見せてしまう。
そこには、シーモアを笑いの種にしたイラストが描かれていた。
シーモアは内心憤慨した。
イーニドがいつも行くコンビニに行って、店員であるイーニドの友人に詰め寄る。
そのあまりの勢いに、たまたまいた客がシーモアを襲ってしまう。

店主の機転で、大事にはならなかったが怪我をしてしまうシーモア。
シーモアが病院で横になっていると、イーニドがやってきた。
シーモアに謝りたいと。
それに対して、イーニドがからかって俺に会っていたのだろうとつぶやき、例のスケッチブックを見せるシーモア。
その笑いものにしたイラストをみて「最後まで見た?」というイーニド。
スケッチブックを開いていくと、シーモアのイラストがたくさん描かれていた。
「あなたは私のヒーローなの」と言うイーニド。

病院を出ると、レベッカが待っていた。
「大丈夫?」と聞くレベッカに「なんとか」と答えるイーニド。
レベッカは仕事へと戻っていった。

イーニドはそのまま町を歩いていた。
いつものバス停が道路の向こう側に見える。
いつもの老紳士が座っていた。
イーニドは目を見張った。
来るはずのないバスがバス停へと止まると、老紳士が乗り込んでバスが走り去っていったのだ。

その日の夕暮、イーニドは赤いワンピースをきて丸いバッグを持って歩いて行った。
シーモアは母を伴って、セラピストに通うようになっていた。

通常の毎日…。
イーニドはあのバス停に佇んだ。しばらくするとバスが滑り込んできた。
イーニドは、あの老紳士のようになんのためらいもなくバスへと乗り込んだ。
バスは夕暮が夜に変わる風景の中、どこかへイーニドを乗せ走っていった。

ゴーストワールド 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2001年
  • 上映時間:111分
  • ジャンル:青春
  • 監督:テリー・ツワイゴフ
  • キャスト:ゾーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン、スティーヴ・ブシェミ、ブラッド・レンフロー etc

ゴーストワールド 批評・レビュー

映画『ゴーストワールド』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

青春のマイノリティ

(他の作品)映画や小説やマンガ等でみていた楽しげな学生生活。
そういうものが待っていると思っていたのですが、一方なじめない人達もいるわけです。
そういう「気持ちマイノリティ」なキャラクターの作品。
きっと、そういう理由がわからない感情を持ったことのある方なら、入り込める作品だと思います。

はっきりとしたラストではない

映画ではっきりとしたラストを求める方には向かないかと思います。
この作品のラストが果たして、ハッピーエンディングなのかバッドエンディングなのか、
そこがまったく見た人によって変わるというか、それさえもないラストなのです。

もし、いままでこの作品を見たことがある中で、「ちょっと…」と思った事のある方なら、
このエンディングが納得いかないとか、そういう感想を持たれると思います。

個人的にはこういうラストが好きなのですが、あいまいなラストに意味を見出そうとする方にも、もしかしたら受け入れられないのかもしれない作品です。

役者陣も個性的・実力派

主演のゾーラ・バーチさんは最近、ちょっと見かけなくなってしまいましたが、
親友役のスカーレット・ヨハンセン、イーニドの相手となりシーモアには「スティーブ・ブシュミ」と、個性派俳優、そして実力のある俳優陣がこの変な街の世界を素敵な空間にしてくれてます。

前出にも書きましたが、はっきりとしたラストがなく、
そして、いままでにアメリカの映画とはちょっと違う感じです。

主人公もあんまりかわいくないですし、性格もひねくれています。
どちらかというと、テンポの淡々としてますし、
ラストがあんな感じだと、本当に「ちょっと…」という方と、「これは、はまったの」の両極端に感想が分かれると思います。

ゴーストワールド 感想まとめ

この作品好きなんです。
一緒にしたら変かもですが、私自身も学生時代に全く周りとなじめず、
なじめないと感じていただけかもしれませんが、どうしていいかわからないといつも思っていまして、「逃げたい」と毎日思っていました。
どこに?って言われたら「どこかに」としか、答えられないんですけどね。

なので、イーニドの「どこか」感が痛いほど伝わって、
ラストのバスのシーンでは、「どこへ行ったのか」というより、
「どこかへ行った」という気持ちになって、どこかがヒリヒリとした気持ちなりました。
指先に何かみえないトゲが刺さっているような、喉にお魚の小骨がいつまでも刺さってる感じです。

なにかにつけ、思い出したようにちくっとする印象をこの作品から受けました。
それは、たまたまではありますが自分の気持ちとリンクしてしまったのでしょうね。
映画を見ていて、こういう体験は年に1度あるかないかです。

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