映画『ヘイル、シーザー!』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「ヘイル、シーザー!」のネタバレあらすじ結末

ヘイル、シーザー!の概要:映画スタジオで働くエディのもとには、映画製作にまつわる数々の問題が集まる。昼夜問わず働き、疲弊していたところに、ボーイング社から引き抜きの話が舞い込んでくる。堅実で気楽な仕事と、今のやりがい溢れる仕事のどちらを選ぶか、エディが悩んでいると、俳優のベアードが誘拐されたという報せを受ける。

ヘイル、シーザー!の作品概要

ヘイル、シーザー!

公開日:2016年
上映時間:106分
ジャンル:コメディ
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
キャスト:ジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、オールデン・エアエンライク、レイフ・ファインズ etc

ヘイル、シーザー!の登場人物(キャスト)

エディ・マニックス(ジョシュ・ブローリン)
映画スタジオに勤める部長。スタジオで起こる数々の問題に対処する。
ベアード・ウィットロック(ジョージ・クルーニー)
俳優。エディのスタジオで撮影中の「ヘイル、シーザー!」で主演を担っている。
ローレンス・ローレンツ(レイフ・ファインズ)
映画監督。エディやベアードとは旧知の仲。
ホビー・ドイル(アルデン・エーレンライク)
若手の俳優。西部劇の顔として世間から注目されている。
ディアナ・モラン(スカーレット・ヨハンソン)
女優。私生活も映画に捧げている。

ヘイル、シーザー!のネタバレあらすじ

映画『ヘイル、シーザー!』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ヘイル、シーザー!のあらすじ【起】

真夜中の教会。24時間前、妻に隠れて禁煙を破り、煙草を吸ってしまったとエディは神父に懺悔した。

映画スタジオに勤めるエディにとっては、昼夜なんて関係ない。どれだけ寝不足だろうとも、どんな時間だろうとも始業の時間はやってくる。夜明け前の早朝に職場へやってきたエディは役者とスタッフが撮影セットでふざけているのを目撃した。遠くから警備員が呼んだのだろう警察のサイレンが聞こえた。エディはやってきた警察に賄賂を握らせると、セットから彼らを追い返した。

古代ローマ。ティベリウス皇帝の即位から12年。偉大なる皇帝の下でローマは世界を征服する。その勢力は西イベリア半島からアレクサンドリアの図書館まで広がった。侵略された土地の人たちは、自由民だろうと奴隷だろうと皇帝崇拝を強要された。皇帝、つまりシーザーこそが神であり、全ての市民は彼の所有物だった。しかし、ベツレヘムの町から吹いてきた新風が皇帝の地位を揺るがす。

エディは制作途中の映画「ヘイル、シーザー」を試写した後、様々な案件に対する指示を秘書に伝えながら、事務室に戻った。仕事に追われる彼は部屋に戻ってからも電話で取引先との打ち合わせを始めた。

ヘイル、シーザー!のあらすじ【承】

「ヘイル、シーザー」の撮影現場で、竪琴を持った脇役の男が、小道具の盃に注がれていた飲み物に睡眠薬を盛った。撮影が始まると、主演のベアードがその盃を手に取り、台本通りに、その盃の飲み物を飲んだ。1カットを取り終えた後、休憩のためベアードは控室に戻っていった。睡眠薬を盛った男は仲間と共にベアードを追跡し、撮影が再開されたと嘘を吐いて、控室のベアードを呼び出した。現れたベアードは意識が朦朧としていた。気を失ったベアードを抱えた男たちは、そのまま映画スタジオから逃げ出した。

エディは、「ヘイル、シーザー」の脚本が宗教上の問題を抱えていないかを確認するため、様々な宗派の代表を呼び寄せ、審査を行った。しかし、会議は宗派による神の定義の違いに脱線していった。決着のつかない話し合いに業を煮やしたエディは、話に割り込んで脚本の承認を取ると、早々に会議室から立ち去った。

西部劇の映画を撮影していたホビーは、昼食の途中、スタジオから呼び出された。

ヘイル、シーザー!のあらすじ【転】

エディは人魚姫の映画を撮影中のディアナを訪ねた。そして、未婚の母という立場が映画の印象を損ねるという理由で結婚をするよう迫られた。対して、過去にも映画の印象を名目に二度もスタジオから離婚を強要されたディアナはエディを追い返した。

ロケ地から映画スタジオに戻ったホビーは、そこでローレンス監督の映画に出演するよう命じられた。意気込むホビーだが、現場で醜態を晒してしまう。馬上では名演を披露する彼でもセットの中では大根役者だった。ローレンス監督は憤り、エディにホビーをクビにしろと直談判をする。役者を育てるのも監督の仕事だと言って、エディは昼食に出かけた。

昼食の場で、エディはロッキード社の役員と会った。テレビが普及したら、映画は斜陽産業になる。そう言って、ロッキード社の役員は彼を自社に引き抜こうとした。そこに、スタジオから電話がかかってくる。エディは電話に応じ、店から立ち去った。

ベアードが目を覚ますと、見知らぬ部屋にいた。部屋を出て廊下を進むと、騒がしい部屋を見つけた。中には大勢の老人がいた。彼らは椅子に座るようベアードを促し、紅茶でもてなした。彼らは歴史と経済の研究者だと自称する。人類は単体で一つの共同体であるのに、労働者と支配者に二分されてしまった。映画スタジオも人類分断の一端を担っている。男たちはそうベアードに語り始め、その話を真に受けてしまったベアードは、共産主義に加担していった。

ヘイル、シーザー!のあらすじ【結】

転職を考えていたエディは、スタジオに呼び出され、ベアードが誘拐されたことを知らされる。スタジオには一枚の身代金の要求書が届いていた。

対応に追われるエディの事務室にホビーがやってきた。周りの事情も構わず自慢話を始めたホビーにエディはベアードが浚われたという話をする。すると、ホビーはエキストラが怪しいと言った。信用第一のハリウッドにおいて、役者やスタッフ、経営者は誘拐なんて企まないし、加担もしない。しかし、エキストラには守るものがない。エディはホビーの話を聞きながら、身代金の引き渡しの準備を進めた。

ベアード解放に向けて動きながらも、エディには他にも解決しなければならない問題が山積みだった。彼はスタジオで映画を撮影中のディアナの交際相手に会いに行った。彼女と結婚する気はあるか。エディはそう尋ねるつもりだったが、なんとディアナの交際相手は既婚者で、二児の父親だった。エディは思わず、尋ねるべき問題を飲んでしまう。

ベアードを誘拐した集団は、脚本家たちの集まりだった。彼らは自分たちが映画を作り、スタジオがそれを所有しているとベアードに訴える。例え作品が大ヒットしてもボーナスは出ない。役者も同じだろうと誘拐犯たちは言う。報酬に不満はなかったが、誘拐犯はベアードが身代金受け取りへの協力を渋ると、「鷲の翼」の件で脅しをかけてきた。

ディアナの子に関しては、母親に憧れていた彼女が養子を取ることにしたという嘘をマスコミに向けて公表する形で決着をつけることになった。一息ついたのも束の間。エディのもとに秘書が現れ、ホビーの言った通り、撮影現場に挙動不審のエキストラがいたという目撃情報があったと報告した。そのエキストラを尋問するよう指示し、それから、エディはスタジオ内に「鷲の翼」の関係者はどれくらい残っているかと秘書に尋ねた。秘書はベアードとローレンス監督、他には極少数だと答えた。

身代金の受け渡しが行われた後、恋人と共に訪れたレストランで、ホビーは身代金が入った鞄を持った男を偶然見つける。ベアードの誘拐犯だと確信した彼は、男を追跡した。辿り着いた家にホビーが潜入すると、そこでくつろぎベアードを見つけた。

共産主義の脚本家たちはボートを漕いで海を進んでいた。すると、彼らの前にソ連の潜水艦が現れた。脚本家の中から亡命者を乗せた後、潜水艦は再び海中を潜っていった。

ホビーに連れられて共産主義者たちのアジトを脱出したベアードは、スタジオに戻ると脚本家たちに感化された自論をエディに説いた。映画スタジオは貧富の格差の象徴だと罵るベアードに対し、エディは激怒した。エディはベアードを殴りつけた後、彼を解放するために奔走した者たちに謝辞を述べ、共に作品を完成させるべく努力してきた仲間たちのために心の底から出た台詞をカメラの前で吐き出してこいと怒鳴りつけた。

ベアードが解放されたと知った記者がエディの前に現れた。記者は「鷲の翼」の話を知っていて、それを記事にするつもりだと宣言した。ベアードが初めて主役を射止めた「鷲の翼」。彼はローレンスとセックスをして、その座を手に入れていた。一大スキャンダルだが、エディは動じていなかった。情報を得たのは共産主義者からだろうとエディは記者を問い詰めた。赤狩りが行われている御時勢に、共産主義者から得た情報を乗せたところでプロパガンダだと無視されるばかりか、載せた新聞社は反社会的組織と見做される。もしも、新聞社にそんな記事を売り込めば共産主義の代弁者と見做され、マスコミからも追放されるだろうと、エディは記者を嘲笑った。

エディは教会の懺悔室にいた。禁煙を破ったことだった。神父は大して悪いこともしていないのに懺悔し過ぎだとエディに言う。エディは懺悔の後、一つの質問を投げかけた。楽な道ではなく、苦しい道を進もうと思う自分のこの気持ちは間違いではないか。神父は「神は正しくあれ」と言った。彼の心の言葉こそが良心なのだと。神父のその言葉に感化されたエディは、ロッキード社からの引き抜きの話を断り、生涯を映画に捧げた。

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    1950年代の映画産業の隆盛とジョシュ・ブローリン演じる、映画界のフィクサーの暗躍が合わせ鏡のように重なり、それを笑いと映画というエンターティンメント作品として魅せるコーエン兄弟の趣向が見事にハマります!劇中劇を取り出してみても、当時の映画を研究し、華麗な舞台へと昇華させた再現性に驚くはず!

    特にシンクロナイズドスイミングと合わせた水中ショーやジーン・ケリーを模したようなダンサーが水兵に扮して踊るミュージカルシーンに心ときめきます。

  2. 匿名 より:

    華やかな映画業界の裏側を扱った作品には、「サンセット大通り」や「マルホランド・ドライブ」といった名作があります。

    本作では、映画界を裏で支えてきたフィクサーを主人公に、有名スターの誘拐事件を巡るサスペンス・コメディが展開してゆきます。

    コーエン兄弟らしさが作品に出ているシーンとしては、編集担当のC・C・カルフーン演じる、フランシス・マクドーマンドが、フィルムの巻き戻し中にスカーフが巻かれてしまい、危うく死にかける場面がかなり笑えます!

    また、劇中劇の「ヘイル、シーザー!」の主役を演じる、ジョージ・クルーニーが変な物を飲まされて誘拐される展開も必見です。

  3. 匿名 より:

    本作では、スカーレット・ヨハンソンの人魚姿が楽しめますよ。
    人魚に水兵ミュージカルというように、コーエン映画には、“水”をイメージさせる映像が多い。

    加えて、「ファーゴ」の女警官が妊娠していたように、売れっ子お色気女優もまた妊娠しているのだ!映画&女性賛歌の作品なのではないだろうか。

  4. 匿名 より:

    ランニング・ハイという言葉があるが、人はいつも何かしら夢中になってしまう。
    コーエン兄弟の作品を観ると、ムービー・ハイになるようだ。

    知的な語り口で、どんなバカげている登場人物でも、愛すべきキャラクターに変えてしまう。

    私は、ジョージ・クルーニーをあまり好きではないが、コーエン兄弟の作品に出演している時の生き生きとした演技が好きです。

    最新作「ヘイル、シーザー!」を観て、面白いと思ったら、ぜひ過去の名作「ファーゴ」や「ノー・カントリー」も観て欲しい。