映画『ハーフ・ア・チャンス』あらすじ・ネタバレ結末と感想

ハーフ・ア・チャンスの概要:高級車専門窃盗のアリスの父親候補は2人居た。1人は外人部隊出身の中古車販売オーナー。もう1人はレストランを経営する大泥棒。彼女の父親はどちらなのか。ドロンとベルモンド、夢のキャスティング実現。

ハーフ・ア・チャンス あらすじ

ハーフ・ア・チャンス
映画『ハーフ・ア・チャンス』のあらすじを紹介します。

アリス(ヴァネッサ・パラディ)は、高級車窃盗常習犯により8年の服役を終え、20でムショから出てきた。
しかし服役中に母ジュリエットは死亡。アリスに残されたのは、父親の手がかりだった。

ジュリエット曰く、父親かもしれないという人物は2人居るという。
1人は中古高級車販売をしていて、昔外人部隊に所属していたというレオ(ジャン=ポール=ベルモンド)。
もう1人はレストランオーナーでありながら、大手銀行だけを狙う現役の泥棒のジュリアン(アラン・ドロン)だった。

アリスはレオとジュリアンの元をたずねるが、どちらも、娘が居るだなんて知らなかったと唖然とするが、心当たりがないでもないという顔もする。
2人の共通点は、昔愛した女性がアリスの母ジュリエットだった事だった。

同じ頃、パリの街ではロシアンマフィアとコロンビアンマフィアがドラッグの取引を行い、囮捜査を行なっている刑事キャレラ(エリック・デフォス)らの命も危険に晒されていた。
ある日、アリスは1人で、マフィアが取引を行なっている縄張りのディスコへ行ってしまう。
トイレで周囲をマフィアに囲まれたアリスは、一目散に逃げ、GSにとめてあったプジョーを拝借し、ジュリアンの所に逃げるのだが、運が悪い事に、プジョーのトランクにはマフィアの売り上げが隠されていた…。

ハーフ・ア・チャンス ネタバレ結末・ラスト

知らないとはいえ、売り上げ金を盗まれたマフィアは、ジュリアンとレオを巻き添えにする。
ジュリアンは自家用のヘリコプターを破壊され、レオはコレクションだった車を破壊される。

レオとジュリアンは、ロシアン・マフィアのボス・アナトーリ(ヴァレリ・ガタエフ)の誕生パーティーに乗り込み、武器庫やカジノを爆破させた。

ラストは、警察やマフィアの追跡も免れ、レオとジュリアンは、アリスにどちらが父親なんだ、と聞くが、どうやら答えを知っているアリスがとぼけて終わる。

ハーフ・ア・チャンス 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1998年
  • 上映時間:109分
  • ジャンル:アクション、コメディ、ヒューマンドラマ
  • 監督:パトリス・ルコント
  • キャスト:アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド、ヴァネッサ・パラディ、エリック・デュフォス etc

ハーフ・ア・チャンス 批評・レビュー

映画『ハーフ・ア・チャンス』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

興行の良さで翻した引退宣言?

映画のストーリーとしては、昔暴れん坊でやんちゃだった男の前に、自分の娘だと名乗り出る美しい娘が突然現れ、老体ムチ打って頑張るという話である。
その証拠に映画冒頭で、ドロン演じる自称泥棒は、勘が鈍らない様に、訓練をしているのだが、老眼が祟って失敗しそうになる。
あの美男子の代名詞のドロンが、こんなオジサンになって、とファンは嘆くだろうが、本人の自虐ネタでもあるのだ。

この当時ドロンが作品発表と同時に引退宣言をしたそうだが、作品興行が本国では『タイタニック』を破る程伸びた事もあり、映画人としての魂に火がついたドロンは、あっさりと引退宣言を翻した。

何故2人は共演しなかったか

ボルサリーノ』のテロップ問題で裁判沙汰となる大喧嘩をして依頼、30年近く共演する事がなかったベルモンドとドロン。
その間に、映画業界はこぞって2人の不仲説をとりあげ、ドロンに関しては、製作者側に対しうるさい、扱い辛い俳優というレッテルまで貼った。

それは間違いだというのが、ドロンとベルモンドの考え。
口達者でベルモンドが代弁する所によると、
『僕たちはずっと共演したいと思ってた。でもただ2人を合わせましたという企画じゃね。
役者というものは繊細で傷つき易い。きちんと説明してくれる監督が好きなんだ、礼儀正しく。それは役者にとって大事な事だし、そう扱ってくれると僕たちは100%の力を出せる。

迫真の名演技の影には努力あり

製作費用が30億かかったというだけあり、アクションシーンに高級車やヘリコプターを惜しみなく使っている。
驚きなのが、アリス役のヴァネッサ・パラディは、この映画出演まで一度も車を運転した事がなかった事だ。

映画の中では高級車やレーシングカーを自在に操る窃盗常習犯という設定なので、彼女は教習に通い、映画の通り完璧に習得し、殆どスタントダブルを使う事無く運転をこなした。

そんな彼女を観てドロン、ベルモンドが頑張らないはずもない。
彼らも老体ムチ打って、スタントをあまり使わないアクションに挑んだ甲斐があり、映画は迫力に満ちたものとなっている。

ハーフ・ア・チャンス 感想まとめ

監督のパトリス・ルコントは、ドロンとベルモンドは全く違うにも関わらず何故長年の間伝説的ライバルとしてフランス映画界に君臨し続けていたのか。
要素として映画に生かさなくてはいけなかったと語っている。

ベルモンドは、撮影がはじまってすぐに現場に馴染んだが、ドロンは撮影が終わるとすぐに帰ってしまい、暫くしてから現場に馴染む様になるという用心深い『山猫』の様なタイプ。
2人とも映画作りは楽しみたいが、アプローチ法が異なる人間を、同じ作品で良さを同時に引き出すのだがら至難の業だ。

その辺りも含めて映画の雰囲気に生かされている点が、この映画の見所だと思う。

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