『ハンサム★スーツ』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

着るだけでハンサムになれる、夢のようなスーツを手に入れた男の恋と葛藤を描くラブコメディ。ヒロインに北川景子を迎え、谷原章介とお笑い芸人の塚地武雅が主演を務める。原作小説は鈴木おさむ。

あらすじ

ハンサム★スーツ』のあらすじを紹介します。

デブで不細工でとにかく自分の容姿がコンプレックスの男性、大木琢郎(塚地武雅)。今までまともに女性に相手をされず、ましてや交際経験など一度も無い。しかし母の遺した定食屋「こころ食堂」をそのまま受け継ごうとする心優しさ、料理の腕には定評があるため友人や常連客からの信頼は厚かった。ある日突然、こころ食堂にバイト希望の美しい女性、星野寛子(北川景子)がやって来る。即採用された寛子は性格も良く働く姿勢も丁寧で、琢郎はあっという間に恋に落ちるのだった。友人たちから後押しされ寛子に告白するも、好きになった理由を聞かれるとその内容は寛子の見た目が好きというもの。琢郎に「ガッカリした」と告げ、寛子はバイトをやめてしまった。

琢郎は意気消沈しながらも、友人の結婚式に着ていくスーツを買いに洋品店を訪れる。すると店員から「人生を変えるスーツ」を勧められ、店の奥のなんとも怪しい部屋へと連れていかれてしまう。そこで店長に紹介されたのが、どんな不細工でもハンサムな体とハンサムな顔を手に入れられるという「ハンサムスーツ」。最初は半信半疑だった琢郎だが、しぶしぶハンサムスーツを試着。すると鏡に写ったのは不細工な琢郎の姿ではなく、どこから見てもハンサムな男性に変身した琢郎だった。その日から琢郎はスーツを着ている間は「光山杏仁(谷原章介)」と名乗り、帰り道にスカウトされた事務所でモデルとして活動することになるのだった。

その翌日、橋野本江(大島美幸)という女性がこころ食堂のバイト希望でやってくる。寛子と比べて容姿の劣る本江に常連客の反応は薄いが、琢郎は「見た目は関係ない」と本江を採用。仕事の飲み込みが早く人当たりも良い、更にマッサージも上手という本江はあっという間にこころ食堂に馴染むのだった。その一方で琢郎は杏仁としてトップモデルの街道を駆け上がって行く。クールビューティーで人気のカリスマモデル、来香(佐田真由美)にも見初められ快適なハンサムライフを過ごしていた。しかし何故か、肝心の寛子とはうまく進展することができず…。

評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2008年11月1日
  • 上映時間:115分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー
  • 監督:英勉
  • キャスト:谷原章介、塚地武雅、北川景子、佐田真由美、大島美幸 etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『ハンサム★スーツ』について、3つ考察・解説します。※ネタバレあり

ヨネさんは父親?

ブラザートム演じるヨネさんは、こころ食堂の経営を考えたり琢郎のことをよく知っているので父親だと思いましたがどうやらアルバイトのようです。坊ちゃんと呼んでいるのはそのせいで、原作によるとメジャーデビューを目指して今でもレコード会社にデモテープを送っています。

パーフェクト・スーツの行方

お湯や水、シャワーなどとにかく濡れるのに弱いハンサムスーツ。それを不便だと感じ始め嫌気が差した琢郎は、弱点を克服した「パーフェクトスーツ」を勧められます。しかしそれは一度着ると脱ぐことのできない、二度と琢郎には戻れないスーツでした。迷う琢郎の前に、いるはずのない杏仁が現れパーフェクトスーツを着用するよう決心を促されます。この時の谷原さんは琢郎が変身した「光山杏仁」ではなく、杏仁が実際存在するかのように演じていたのが印象的です。その後の描写は無く東京ガールズコレクション出演のシーンになりますが、実際このときはパーフェクトスーツを着ていました。このスーツを脱ごうとしたとき、ひどく慌てていたりわざわざカッターを使っていたからです。かといってカッターを使えば脱げてしまったり、本江やヨネさんに別れの挨拶もなく手紙で済ましていたのは少し雑な気も…。

寛子の思惑は?

最後、本江の背中から寛子が出てくるというオチ。ハンサムスーツではなく、不細工になるブスーツをわざわざ着ていた寛子の目的は何だったのでしょう。それは学生時代にこころ食堂を訪れた際、食い逃げ犯を問い詰めるのではなく優しく許していた琢郎に恋をしたからです。この人なら見た目ではなく中身で自分を見てくれると思ったのでしょう。

まとめ

人は外見か中身か。そんな直球な題材を、コミカルにそして真っ正面から表現されています。琢郎と杏仁に対する周りの反応があからさますぎるのが若干心に刺さりますが、映画の中だけだと断言できないのが悲しいところです。逆に、中身は同じ琢郎なのに見た目がハンサムなだけで好意的な態度を取ったりギャグがウケる、そんな人の薄っぺらさも面白く感じられるよう演出されていました。

そして今作はコメディ要素に力を入れられていて、一瞬の笑いの要素に芸能人を惜しみなくキャスティングしています。特に琢郎が何着かハンサムスーツを試着するシーンでは、石田純一、ジローラモ、デーブ・スペクターに次々と変身します。声を変更するスイッチを押した際は森本レオ、川平慈英、笑福亭鶴光が声だけの出演を果たしています。これ以降の登場も無くほんの5分もないシーンで豪華な起用です。さらにその時の谷原章介の口パクの演技が意外とうまくハマっていて、思わずクスッときてしまいました。

最後、本江をバイクではねる寸前、逆にケガを負ったのがまさか塚地武雅の相方である鈴木拓だったのも笑いました。普段のバラエティ通り不憫な扱いを受ける演出も良かったです。

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