映画『春、バーニーズで』あらすじネタバレ結末と感想

春、バーニーズでの概要:2006年日本のテレビ映画。職場で出会いバツイチで子供がいる女性と結婚したサラリーマンの男性が、偶然町で再会したかつて同棲していたおかまのママにより今と違う自分の人生を思い描くようになる。

春、バーニーズで あらすじネタバレ

春、バーニーズで
映画『春、バーニーズで』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

春、バーニーズで あらすじ【起・承】

筒井は仕事先で、ある女性と出会った。
彼女は瞳と言い、バツイチで文樹という息子がいた。
彼女と付き合ううち、息子にも慕われ筒井は瞳と結婚しようと決める。
最初は乗り気ではなかった瞳だったが、次第に心が動き筒井と身を固めた。
瞳の妹や母親とも筒井はうまくやれており、日常には何の不満も無い。
仕事もそれなりに上手くいき、誰が見ても平凡ではあるが幸せな生活を送っていた。

文樹の誕生会の日のこと、筒井は瞳達にこんな話をする。
高校の修学旅行の時、日光に行った。
皆が東照宮の眠り猫を見に行くとき自分は興味が無く、他の場所で待っていた。
そこは窪んだ場所で静かで苔むした灯籠などがあった。

ふと目をやると大きな岩の下に、時計が入りそうな同じような形の小さな窪みを見つける。
思わず自分のしている腕時計をその窪みに入れてみた。
そのまま帰宅したのだという。
しかもその時計を置いてきたことさえ忘れていたのだと。
瞳の母親は15年も前ならもう無いだろうと笑った。

春、バーニーズで あらすじ【転・結】

母親のプレゼントを買いに街に出た瞳と筒井。
そこで品物を選びにバーニーズニューヨークに向かった。
瞳が別の階に戻った時、筒井は昔の知人と再会する。
それは筒井が同棲して面倒見てもらっていたオカマバーのママだった。

声をかける筒井に気づいているのか気づいていないのか。
わざと思い出した振りをしたオカマママは、筒井の傍にいる文樹に目をやる。
筒井は自分の子だと言った。
ママは「面倒を見た子達は皆子供がいるような生活をしている」とため息をついた。
しかし優しく文樹に話かけるのだった。

この日を境に筒井は何かを思い悩むようになる。
特に不満の無い日常、誰にも何も文句も無い。
しかし何故か自分が色々なことを諦めて今の生活を手に入れたような、そんな空虚な気持ちにかられてしまう。

ある日仕事を無断で欠勤した筒井。
瞳のところにも職場から電話が鳴る。
何が起こったのかわからない瞳だったが、その夜筒井とようやく電話が通じた。
彼は日光にいるという。
前に瞳立ちに話した腕時計があるのか確認しに行ったのだと。
しかし時計は無く、もう少しぼーっとしたら家に戻ると言った。

そうして日光のホテルのロビーでただ外を見ながらボーっとする筒井。
フロントの係が筒井の元に来て、「奥様からお電話でせっかくだから日光で1泊してきたらと言っている、部屋に案内します」と言った。
彼はこうして現実に戻ろうと思うのだろう。

春、バーニーズで 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2006年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:市川準
  • キャスト:西島秀俊、寺島しのぶ、栗山千明、光石研 etc

春、バーニーズで 批評・レビュー

映画『春、バーニーズで』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

静かな恐怖感

この作品は日常に何となく潜む恐怖を描いている。
何の不満も無い男が、子連れのバツイチの女と出会い幸せになる。
というよりも、特別な幸せではなく日常の平凡な幸せだ・
何かを諦めてその生活を手に入れた訳でも無い。

しかしそれはある日突然変わる。
たまたま買い物に出かけたバーニーズで再会したオカマのママ。
この人とは同棲し、面倒まで見てもらっていたのだ。
この再会で何かを責められるわけでも、秘密を暴露すると脅された訳でもない。
どちらかというととても人柄の良い人で、彼の幸せを今更邪魔する気も無い。

だがこの平凡な生活と昔の自分の時間が2つ存在するような感覚に陥ってしまったのか、この日を境に彼は何かを思うようになってしまう。
自分のこれからの人生なのか、昔の自分のことなのか。
もう1つ存在する別の人生を思い描いてしまっているのだ。

特にドラマティカルな名シーンがあるわけでもないのに、凄まじい恐怖感を与えられるドラマ。
そんな印象の作品である。

キャスト様々の内容

内容としてはあまり魅力的では無い作品だ。
盛り上がるシーンも無く、オチもいまいち。
ただ何でこの作品が見ていられるのかと言うと、おそらくキャスティングのおかげである。
西島秀俊と寺島しのぶ、この演技派俳優による怪演とも言える静かで含みのある芝居は心に残る怖さがあった。

日光に残してきた時計が気になり、どこかにいってしまおうなどと思うぼーっとした感じなどは狂気的。
そんな演技が出来る俳優で無かったらただの暗くて地味なドラマになっていたに違いない。

春、バーニーズで 感想まとめ

見ても見なくても良かったかなと思うような、なんてこと無い内容。
それは事実ではあるが、ただ俳優の演技力は良かった。
それのみである。
出ている俳優が豪華であり、また雰囲気も内容とあっていたのでそれも良かったのかもしれない。

取り立てて何の感情移入も出来ず、突然オカマママと同棲したと聞かされ、本当の平凡な人間などという者は存在しないのかもしれないと思い知らされた。
題材としては面白い作品である。

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