映画『春との旅』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「春との旅」のネタバレあらすじ結末

春との旅の概要:2009年製作の日本映画。父と離婚した後、母を自殺で亡くし足の悪い母方の祖父の面倒をみながら同居している春。仕事を無くしたことで都会に出ることを夢見た春が、祖父と共に疎遠になっていた祖父の兄弟たちに会うため旅をして回るロードムービー。

春との旅の作品概要

春との旅

公開日:2009年
上映時間:134分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:小林政広
キャスト:仲代達矢、徳永えり、大滝秀治、菅井きん etc

春との旅の登場人物(キャスト)

中井忠男(仲代達矢)
一人娘を自殺で無くした後、5年間孫娘の春に世話を焼いてもらいながら同居している老人男性。頑固で気むずかしいが、一人では何もできない甘えた所もある。兄弟とは疎遠で、付き合っていない。
中井春(徳永えり)
忠男の一人娘孫。無愛想だが真面目で、祖父思い。意思は強いが、女性らしさが足りない一面も。

春との旅のネタバレあらすじ

映画『春との旅』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

春との旅のあらすじ【起】

中井忠男は頑固で気むずかしい老人だ。
唯一彼を理解しているのは、足の悪い忠男と同居して世話をしてくれている孫娘の春だけである。
忠男の一人娘は5年前自殺していた。

しかし最近春が給食を出す仕事をしていた学校が廃校になることが決まり、職を失うことが決まった春は東京に出て仕事を探したいと祖父に告白した。
春は一人になってしまうことを恐れた忠男に、「疎遠になっていた兄弟のところに世話になれば良い」と言ってしまい喧嘩になってしまう。
怒りがおさまらない忠男は悪い片足を引きずりながら、まずは兄の重男の元に向かうことにする。
急いで追いかける春も同行することにした。

ずいぶん山を登ったところにある大きな家の主が、兄の重男の家である。
決して歓迎はされていないが家にあげてもらい話しをすると、重男に「物置で良いから置いて欲しい」と頼んだ。
だが人の手前もあり拒否された上、昔から生意気なその態度にも文句を言われた。
帰り際、重男は忠男に「秋には夫婦でホームに入る。息子夫婦の決定には逆らえない」と話す。

春との旅のあらすじ【承】

次に目指したのが弟の幸男だ。
しかし毎年送られて来る年賀状に書かれている住所に行っても、中井という名字の人間は住んでいないと言われる。
そこに同じような条件で住んでいる「清水」という母子家庭で定食屋を営んでいる人がいるという情報だけ入手した。
だがその清水さんにも会うことが出来ず、諦めかけたその時だった。

昼食をとった定食屋でたまたま女将を「清水さん」と呼ぶお客を見て、忠男は春に確認にいかせた。
彼女は間違い無く幸男の内縁の妻であった。
しかし幸男は他人を庇い8年刑務所に入っているという。
清水さんと話しが出来た二人は、毎年届く年賀状が彼女からのものだったと知り次の場所に向かった。

翌日向かったのは姉の茂子である。
彼女は夫を亡くした後も一人で温泉旅館を経営しており、現在も現役である。
訪ねてきた弟に「働かない人間は置かない」と言い放つ。
しかし春のことは違った。

元々は忠男が若い時、にしん漁の魅力にとりつかれ、家族の反対を聞かず家を飛び出したのが不幸の始まりだった。
「忠男のわがままで家族全てを巻き込んで、不幸になっている。家族は犠牲者だ」と愛情を持って説教した茂子は、春が了承すれば後継者として働かせたいと茂子は言った。
しかし春はその申し出を断ると、考えが変わり忠男と一緒に暮らしていこうと思っていると茂子に話し旅館を後にする。

春との旅のあらすじ【転】

最後は仙台に暮らす三男の道男だ。
不動産経営をしていた道男の家に電話をした春は、使われていない番号だと知ってショックを受ける。
近所の人に現在の住所を聞いて訪れた二人が新居に到着すると、見上げるほどの高層マンションに驚いてしまう。

部屋のチャイムを鳴らすと道男が出た。
引退では無くセカンドライフのためにビジネスチャンスをうかがっているという道男は、一人で何もしようとしない根性が無い忠男の話に頭に来る。
そしてもみ合いになり、二人は彼のマンションを後にした。

どこにも居場所が無いと思いつつも、どこか期待していた忠男は「この先をどうしようか」と不安になるが、春は「一緒に居る」とその意思は堅かった。
この旅で兄弟のやり取りを間近で見た春は羨ましくもあり、疎遠になっている父の元を訪ねたいのだと忠男に言う。

翌日牧場を経営している父を訪ねると再婚相手がいた。
そのことを知らなかった春はショックを受けるが、彼女がとても善い人で話をすることが出来る。
親子で久しぶりに話すことが出来た父と子は、最初は無言だったがポツリポツリと話始めた。
少しだけお互いの気持ちや過去に向き合えた二人。
今まで頑張ってきた春も、この日だけは声を出して泣いた。

春との旅のあらすじ【結】

一方で、気を利かせて親子二人だけにして散歩に出た忠男は、再婚相手ののぶこと会話をする。
彼女は両親が離婚し、父を知らずに育った過去を話す。
そこでいつも彼から元義父の話を聞いていたと話し、自分たちと暮らさないかと提案した。
家族でも気が合わない人間がいるが、気が合えば良いのでは無いかと心から言ってくれた彼女に癒やされる忠男。
その優しさに涙する彼はその気持ちだけで十分だと話し、こっそりここを立とうと春に話す。

帰り道、忠男は知っているそば屋によって食事をとった。
そこで春の母親が春を身ごもった時のことを話始める。
どうか結婚させてやってくれと頼みにきた帰りに、春の母親とここで蕎麦を食べて帰ったのだと言った。

全てが終わり、電車で帰路に向かう二人。
春にもたれかかりぐっすり寝ている忠男だったが、そのまま床に転がり落ちる。
彼は眠っているわけでは無かった。
忠男は兄弟全員に会えた安心感からなのか、春と暮らせるという安心感からなのか、眠るように春の横でその一生を終えた。

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