映画『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』あらすじネタバレ結末と感想

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!の概要:高校教師をしているまじめな主人公が学校の生徒会長選挙に翻弄され、人生まで狂わされてしまうブラック・コメディ。アレクサンダー・ペイン監督作品。1999年公開のアメリカ映画。

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! あらすじネタバレ

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!
映画『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! あらすじ【起・承】

カーバー高校で社会科の教師をしているジム・マッカリスター(マシュー・ブロデリック)は、教師が天職だと感じているまじめな男だ。ジムは生徒想いの熱心な教師だが、学校一の秀才であるトレイシー・フリック(リース・ウィザスプーン)だけは好きになれない。

トレイシーは間近に控えた生徒会長の選挙にも立候補している野心家の優等生。しかし彼女はジムの同僚で親友のデイブと不倫関係に陥り、デイブを退職に追いやった過去を持つ。デイブはこの件で離婚までしたのに、トレイシーは知らん顔だった。

生徒会の顧問をしているジムはトレイシーが生徒会長になったら自分も誘惑され破滅に追いやられるのではと恐怖を感じ、怪我でアメフトができなくなった人気者のポールに出馬を勧める。退屈していたポールは生徒会長への立候補を決め、これで候補者が2人になる。

ポールの妹のタミーは女友達のリサに恋をしていた。しかしリサにレズっ気はなく、彼女はポールと付き合い始める。タミーはこれに腹を立て、嫌がらせで生徒会長に立候補する。

ジムは妻のダイアンとデイブの元妻であるリンダの家をよく訪れていた。ダイアンとはマンネリ気味で、ジムはリンダに惹かれ始める。

立候補者によるスピーチの場で、タミーは“当選したら生徒会をなくす”と宣言して大喝采を浴びるが、校長の怒りを買って停学となる。トレイシーはポールやタミーの方が人気者であることに苛立ち、選挙ポスターをズタズタに破いてしまう。それを公園のゴミ箱へこっそり捨てているのをタミーが偶然目撃する。

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! あらすじ【転・結】

選挙の前日。ジムは出勤前にリンダの家で流しの掃除をする。その時リンダといいムードになり、放課後モーテルに行く約束をする。

遅刻して学校へ行くとポスターを破いた犯人探しが始まっていた。ジムはトレイシーが犯人だと確信して彼女を尋問するが、トレイシーは嘘をつき続ける。そこへタミーが来て“自分が犯人だ”と言い出す。さらに彼女は破かれたポスターまで持参していた。これでタミーは退学となり、近所の女子校へ転校することになる。実はそれがタミーの狙いで、彼女は内心ほくそ笑む。

ジムは準備を万端にしてリンダを迎えに行くが、なぜか彼女はいない。どうしても彼女とは連絡がつかず、さらに左瞼を蜂に刺され、悲惨な姿で家へ帰ると、そこには泣きながら話をしているリンダとダイアンの姿があった。

リンダが帰らないので車で一夜を過ごし、身も心も疲れ果てた状態でジムは学校へ行く。トレイシーとポールの一騎打ちとなった会長選挙は、1票差でトレイシーが勝っていた。しかしジムはトレイシーの嘘や傲慢さがどうしても許せず、彼女の票を2票ゴミ箱へ捨ててしまう。これによりポールが新生徒会長に当選。トレイシーはその夜大泣きする。

しかし翌日にはジムの不正が発覚し、結局トレイシーが生徒会長になる。そしてジムは学校を自主退職。さらにこのニュースはあちこちへ広がり、妻も家も全てを失ったジムは町を出る。

1年後、ジムはニューヨークで博物館のガイドとなり、仕事場で知り合った恋人もでき、それなりに幸せに暮らしていた。そして数年後、出張先のワシントンでトレイシーを見かける。彼女は共和党議員の秘書となり、リムジンに乗っていた。ジムはそのリムジンに向かってジュースをぶつけ、大急ぎで逃げる。

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1999年
  • 上映時間:103分
  • ジャンル:コメディ、青春、ヒューマンドラマ
  • 監督:アレクサンダー・ペイン
  • キャスト:マシュー・ブロデリック、リース・ウィザースプーン、クリス・クライン、ジェシカ・キャンベル etc

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! 批評・レビュー

映画『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

好きな登場人物が1人もいないというリアリティー

主人公は高校教師のジム。彼は教師を天職と感じ、平凡な日々に満足している善良な男のはずだったが、高校の生徒会選挙での不正という情けない理由で人生が一変する。と言っても、ジムはジムでデイブの元妻で自分の妻とも親友のリンダと肉体関係を持とうと張り切っていたりするので、彼の転落はそれだけが理由とは思えない。

どこまでも上昇志向の優等生トレイシーは本当にうざい女で絶対に近寄りたくないタイプ。選挙でトレイシーの対抗馬となるポールはいい奴だが、全く深みのない男。さらにこのポールの妹タミーがレズビアンのストーカー気質でかなり気持ち悪い。ジムが執着しているリンダも一体どこに性的魅力があるのかさっぱりわからないような女性であり、2人のベッドシーンがなくて助かったと思えるレベル。とにかく誰も好きになれない。

裏を返せばこの登場人物たちに妙なリアリティーを感じるから何となく不愉快なわけで、その辺のキャラクター作りはうまい。まさにアメリカ風味のブラック・コメディ。愉快ではないが説得力はある。

トレイシーに全く共感できないということは…

リース・ウィザースプーンの演じるトレイシーという女子高生は邦題にあるようなギャルではない。服装も髪型もまじめだし、勉強も生徒会活動も人一倍熱心に頑張っている。それなのに妻子ある中年教師と不倫関係にあった過去を持つ。そのことで教師は職も家庭も失うが、彼女がそれに罪の意識を感じることはない。知らん顔を貫く。

トレイシーくらいの野心を持ち、平気で嘘をつき、良心の呵責などドブに棄て去る(もともとそういうものは持ち合わせていないのかも)くらいの女でないと、実力主義のアメリカ社会で勝ち組になることは難しいのだろう。それはアメリカだけでなく、日本でも同じなのかもしれないが。そんなトレイシーに全く共感ができず、不快な女としか感じない自分はきっと負け組なのだと痛感した。

慎ましくても自由な新しい人生を手に入れたジムは相変わらずの彼女を見かけて“哀れになった”と言っている。もしそれをトレイシーが聞いたら“負け犬のひがみね”と鼻で笑うだろう。彼女に共感できるかどうかで、その人の人生観がある程度見える気がする。彼女に共感できる人は、のし上がれる素質がある。それはそれでよし。

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ! 感想まとめ

日本では変な邦題のせいでかなりイメージ的に損をしている作品だ。“ハイスクール白書”に“ギャル”までついていたら、ビバリーヒルズで暮らす超リッチな高校生の青春ドラマ「ビバリーヒルズ高校白書」を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。あの手の派手な青春ものを期待して見た人には、内容があまりにかけ離れているのでがっかりされそうだし、普通の映画ファンからは軽く見られそう。この邦題をつけた人のセンスを疑う。

脚本のうまさで知られるアレクサンダー・ペイン監督の風刺の効いた全然軽くない作品なので、軽薄な邦題は無視するべき。ただ個人的にこの監督の作品では「アバウト・シュミット」の方がずっと好きだ。好みの問題だと思うが、感情の動く場所がどこにもなくて淡々と見終わってしまった。自分が負け組だからだろうか…。

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