映画『ヒトラー暗殺、13分の誤算』あらすじネタバレ結末と感想

ヒトラー暗殺、13分の誤算の概要:ヒトラー暗殺未遂事件を扱った歴史ドラマ。出演はクリスティン・フリーゲル、カタリーナ・シュトラー。心理サイコ「es エス」のオリバー・ヒルシュビーゲル監督の2015年ドイツ映画。

ヒトラー暗殺、13分の誤算 あらすじネタバレ

ヒトラー暗殺、13分の誤算
映画『ヒトラー暗殺、13分の誤算』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ヒトラー暗殺、13分の誤算 あらすじ【起・承】

1939年、11月8日。この日、ミュンヘンの講堂ビュルガー・ブロイケラーでは、ヒトラーの演説が行われていた。

演説時間をヒトラーが13分早く終えたために、その後に起きた爆発に巻き込まれずヒトラーは助かってしまう。

しかし爆破では、罪のない人々8名の命が失われた。
この暗殺未遂事件の首謀者として、大工や時計職人をしていたゲオルク・エルザー(クリスティアン・フリーデル)が逮捕された。

ゲオルクを取り調べたのは、刑事警察局長のアントゥール・ネーベ(ブルクハルト・クラウスナー)だった。尋問に対して、名前や生年月日を言おうとしないゲオルクに度重なる拷問と彼の元婚約者エルザ(カタリーナ・シュットラー)を呼ぶといった精神的圧力をかけるのだった。

ついにゲオルクは、単独犯であると自供した。しかし、ゲオルク1人に犯行が可能なのか?とネーベは疑い、更に厳しく追及するのだった。

時は遡って、1932年。ボーデン湖畔、コンスタンス。
若い男女が湖畔で過ごしていた。

ゲオルクは、アコーディオンを弾きながら、歌を歌う。仕事の合間にいつも、湖畔に来て短い時間を楽しむのだ。川遊びや女の子を追いかけるのも彼の楽しみだった。

ゲオルクは、時計工房で働いていたが、ある日、実家からすぐ帰れ!と母から電報を受け取った。父はアルコール中毒で、仕事をあまりしないようだった。

仕事を辞め、実家のあるヴェルテンブルク地方のケーニヒスブロンに戻った。
ある日、酒場で人妻のエルザ(カタリーナ・シュットラー)と出会い、恋に落ちてしまう。
彼女には酔うと必ず、暴力を振るう夫と前の恋人との間にできた娘がいた。

この町でも、ナチス党の勢いは強く、なじみの酒場でもよくナチス党員とそうでない者たちとの間で乱闘が起きていた。

彼は、アコーディオンを弾きながら酒場で過ごし、決してナチス党員たちと力でやり合うことはしなかった。

エルザとは、家具を作る職人として関わるなかで、深い仲になってゆく。
2人がキスを交わしているところを夫に見つかり、エルザは妊娠中だったが激しく殴られてしまう。彼女のお腹に宿るのはゲオルクとの子供だった。
無事に生まれ、ゲオルクと名づけられるがすぐに亡くなった。

ヒトラー暗殺、13分の誤算 あらすじ【転・結】

ゲオルクは、ネーベに単独犯だと主張するが、信じてもらえない。
そこで、詳細な絵や爆破装置を模型で説明し、だんだんとネーベも単独犯でしかありえないと確信するようになった。

しかし、報告書を呼んだヒトラーは、イギリスのスパイが黒幕ではないかと疑い、仲間についての証言を取れないネーベに怒るのだった。

そこで、ナチスの親衛隊の中将だったハインリヒ・ミュラー(ヨハン・ファン・ビュロー)にもゲオルクを尋問させるのだった。それでも、単独犯であるという主張を覆すことができず、ヒトラーは厳しく彼を叱責するのだった。

その後、報告書に署名をさせられ、ゲオルクはダッハラ強制収容所へ送られた。
彼は、反ナチ主義からナチスへの忠誠を誓うと宣言して、独房で数年を過ごしていた。

1945年の春。看守のフランツから、“ネーベが死んだ”と聞く。
ネーベは、ナチス党員から反ナチへ転向。「ワルキューレ作戦」に関与していた罪で、ピアノ線による絞首刑を執行されたという。

彼の死に、自らの死も近いことを悟るゲオルク。
1945年4月29日。ゲオルグは、銃殺刑に処された。ヒトラーにより、5500万人以上の人命が失われた。

エルザは2度の結婚をしたが、生涯、ゲオルクを愛し続けたという。
彼女も追うように同年10月に亡くなった。
この物語は真実の話です。

ヒトラー暗殺、13分の誤算 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:114分
  • ジャンル:歴史、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
  • キャスト:クリスティアン・フリーデル、カタリーナ・シュットラー、ブルクハルト・クラウスナー、ヨハン・フォン・ビューロー etc

ヒトラー暗殺、13分の誤算 批評・レビュー

映画『ヒトラー暗殺、13分の誤算』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ヒトラー政権からの自由を求め、闘う男の物語

今、まさに世界が極右化し、行き過ぎたナショナリズムの風が吹き荒れています。
このような時期にナチスを扱った映画を観ることに、重要な意味があると思う。

ドイツ政府が隠したい、ヒトラー暗殺未遂事件を題材にした作品ですが、一体、何が誤算だったのか考えてみよう。

ヒトラーのミュンヘンでの演説を狙って、たった1人で計画を立て実行した男、ゲオルク・エルザー。彼への尋問を通して、計画の詳細や不倫相手エルザとの関係、戦争へ向かってゆく状況が語られてゆきます。

その情景が、ただの女好きの話じゃないか?とイライラするんですよね。今はやりのゲスなのです!ゲオルクも、不倫相手のエルザも。
だから、反ナチスで行動しているのはいいけど、主人公たちに共感できない。

ドイツ国民の中でも、“爆破テロで殺そうとするのは良くない。”という意見があるそうです。

しかも、単独犯ですから、実行手順の流れなど観ていても、淡泊に感じます。それよりも、自白剤の使用や体を拘束して行う拷問シーン、死刑執行の瞬間などが生々しい。
平凡な男だから、逆に暗殺を計画し実行したのが恐ろしいという見方もできます。

私は、主人公のゲオルクよりも彼の暗殺未遂事件を担当した、刑事警察局長のアントゥール・ネーベが気になりました。ナチス党員でありながら、反ナチに転向し「ワルキューレ作戦」に関わった人物です。
映画だけでは歴史的説明が足りないので、興味を覚えた人は人物や歴史を調べると面白いですよ!

ブルクハルト・クラウスナーの魅力

本作で、刑事警察局長のアントゥール・ネーベを演じ、表情だけで謎めいた印象を残す俳優です。代表作は、「白いリボン」(09)や「コッホ先生と僕らの革命」(11)、そして、「ブリッジ・オブ・スパイ」(15)などに出演しています。

特にパルムドール賞を獲った「白いリボン」は観ておきたい映画。
愛、アムール」を撮った、ミヒャエル・ハネケ監督のミステリーで、クラウスナーは牧師役を好演しています。日本に紹介されている作品がまだ少ないのですが、見応えある演技に定評があります。

本作では、暗殺未遂事件の取り調べシーンで、主人公を圧倒させる表現力と後に反ナチへ転向してゆくミステリアスな雰囲気を醸し出しています。

アントゥール・ネーベは実在の人物で写真を見ると本人と全然似ていないのですが、凄みというかコイツ何かあるなというオーラがクラウスナーにはあるのです。

ヒトラー暗殺、13分の誤算 感想まとめ

戦後70年が経ち、戦争はもう終わったのだと考える人が多いなか、ドイツの映画作家たちは時間の重みに逆らうように秀作を生み出しています。

本作は、反ナチ主義の立場から歴史を振り返る試みです。ただ、歴史的事実に多くの説明がされないので、日本人には理解が難しいシーンも多いと感じました。

ヒトラー暗殺未遂事件の中でも、有名なのが、1944年7月20日にクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐のよる「ワルキューレ作戦」。

本作にメインで描かれているのが、1939年11月8日、ヒトラーの演説会場が狙われた「ビュルガー・ブロイケラー」で起きた暗殺未遂事件です。職人で当時36歳だったゲオルク・エルザーが単独で計画・実行したとされています。

題名だけを見ると、ミステリー風に感じますが、中身の濃い歴史ドラマです!
また拷問シーンなど生々しい描写もあります。
その点をしっかり理解して頂いて、ご覧下さい。

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