映画『ふたつの名前を持つ少年』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「ふたつの名前を持つ少年」のネタバレあらすじ結末

ふたつの名前を持つ少年の概要:ユダヤ人であるスルリックはドイツ軍から逃れるため、逃避行を続けていた。そこで彼は様々な出会いと別れを経験していく。ドイツ軍の蛮行を目の当たりにしながらも、彼は絶望に負けず行き続ける。

ふたつの名前を持つ少年の作品概要

ふたつの名前を持つ少年

公開日:2013年
上映時間:108分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ペペ・ダンカート
キャスト:アンジェイ・トカチ、カミル・トカチ、エリザベス・デューダ、イタイ・ティラン etc

ふたつの名前を持つ少年の登場人物(キャスト)

スルリック / ユレク(アンジェイ・トカチ)
ユダヤ人の少年。ポーランド人に扮してドイツ軍の強制収容から逃れようとする。

ふたつの名前を持つ少年のネタバレあらすじ

映画『ふたつの名前を持つ少年』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ふたつの名前を持つ少年のあらすじ【起】

雪が降り積もる森の中、木の陰に横たわるスルリック。彼はここまでの道のりを思い返した。雪原を歩いて見つけた小屋。そこでは男が薪割りをしていた。スルリックは男の側に置かれた上着を見つけ、男の隙を付いて盗もうとする。しかし、男に見つかり仕返しに木の棒で殴られてしまう。更に苦しめられる道具はないかと男が小屋の中を探している内に、スルリックは上着を持ち出して逃げ出した。

スルリックは氷の張った冷たい川を渡った。側を通りがかった軍用車から身を潜める。父の言葉を思い出していた。生きろ。身分を偽っても自分がユダヤであることを忘れるな。その言葉を胸に、スルリックは歩き続けた。しかし、体力が底を尽きた。スルリックは木の陰に横たわる。自分を見下ろす女の姿が見えたのを最後に、彼は気を失った。眠りに付いた彼の頭の中に、かつての記憶が蘇る。

ゲットーから逃げ出したばかりのスルリックは、森の中で暮らす子供たちのコミュニティと遭遇した。仲間に迎え入れられた彼は、ドイツ人の家から食料を盗んで暮らしていた。ある日、ドイツの軍人が子供たちに襲いかかってきた。スルリックは無事だったものの、子供たちは散り散りになってはぐれてしまった。

ふたつの名前を持つ少年のあらすじ【承】

目を覚ますと、スルリックは自分を見下ろしていた女の家にいた。女はスルリックを看病し、彼がユダヤ人であることを見抜く。逃げるなら、ポーランド人の名前を持っている方がいいと言われたスルリックは、名とドイツ人に見つかったときの偽装した経歴を用意する。その晩、スルリックは眠りにつくと、昔の記憶が夢に出てきた。

ドイツ軍による接収が行われているゲットーにいたスルリック。軍人の目から逃れるため、彼は男が操る馬車の荷車の中に潜り込んだ。事情を察した運転手はゲットーから逃がしてやるから、沈黙していろとスルリックに囁く。進路の先には検問所。銃剣を突き刺していく。一撃がスルリックの脚を掠めるが、彼は痛みを必死に堪えた。検問所を越え、町を出て行く馬車。スルリックは去り際に、護送トラックへと連行される母の姿を見つけた。

スルリックが匿われていた家の側にもドイツ人がやってきた。スルリックは女に逃げろと促される。再び一人の逃避行が始まった。

ふたつの名前を持つ少年のあらすじ【転】

見つけた家々で用意しておいた嘘の名と経歴を使い、救いを請うスルリック。一件の家庭が彼を家に迎え入れた。四人家族のその一家は、とても親切だった。彼がユダヤ人であると見抜いた父もそのことを無視し、二人の息子たちと分け隔てなく彼に接した。幸せな日々が続いたが、スルリックの不手際でそれも台無しになってしまう。割礼した陰部を近所の子供に見られ、ドイツ軍に通報されてしまったのだ。仕方なく一家と分かれて逃避行を再開したスルリック。しかし、今度は一家との暮らしの中で知り合った犬を引き連れていくことができた。

森の中で休憩をしていると、スルリックに近づく足音を警戒して犬が飛び出していってしまった。銃声が森に響く。撃ったのはパルチザンの兵士だった。ドイツ軍が近くにいると忠告してくれた兵士だが、犬の死を謝ってはくれなかった。犬の死体に寄り添うスルリックを見て、罪悪感に苛まれた一行の内の一人が、少年に自分の金品を分け与える。

一人、森の轍を歩いていると、通りすがりの馬車に乗った夫婦が食料をくれると言うので、ついて行くことにしたスルリック。だが、連れて来られたそこはドイツの収容所だった。報酬と引き換えに売られてしまったスルリックは、拷問による誰かの悲鳴から耳を塞ぎながら、牢獄で幸せだった頃のことを思い出した。

ふたつの名前を持つ少年のあらすじ【結】

スルリックは司令室に連行され、そこで司令官に試された。司令官はスルリックの賢さに驚き、気を許す。隙をついて逃げ出すスルリック。逃げおおせた彼を勇敢な子だと賞賛して、追撃隊を率いていた士官は引き上げた。逃げた先に農園を見つけたスルリックは住み込みで働こうと家主の夫人に頼もうとした。だが、そこには自分を試したドイツの司令官がいた。スルリックの賢さに感動していた司令官は彼が屋敷に雇われるのを、見て見ぬ振りしてくれた。

仕事の最中、事故で右手を歯車に挟まれてしまったスルリック。夫人の運転で町の病院に行くが、ユダヤ人だと発覚したところ、医者が診察を拒んだ。憐れに思った看護婦が精一杯の看病を続けていると、そこに院長が現れた。スルリックの様子を見て、治療を拒んだ部下に激怒した医院長は自らが執刀し、彼の命を救った。

命こそ救われたものの、処置が遅れたせいで腕を失ったスルリックは悲しみにくれていた。だが、屋敷の人の見舞いと、彼同様に身体の一部を失った人たちとの交流で希望を取り戻す。

地域を統括する司令官が代わったことで、庇われていたスルリックにも危険が及ぶ。執刀を拒んだ医者の密告によりスルリックは逃げざるを得なくなってしまった。病院お屋敷の人たちの手助けを受け逃げ出す。

逃げた先々で人々の救いを受けながら居場所を転々とするスルリックは、鉄鋼職人の家で世話になり、そこで終戦を迎える。家族と幸せに暮らしていたスルリックだが、ユダヤ人の孤児を保護する団体の職員がやって来て、彼を連れ去る。初めは反発したスルリックだが、ユダヤ人のためにと説得され、渋々従う。

スルリックは両親の生存を確かめるため、実家に連れてこられた。しかし、彼は両親が死んでしまっていることを既に知っていた。母は収容所に連行され、自分が逃げられたのは父の犠牲のおかげだったのだ。荒れ果てた家を見て、かつての幸せが二度と取り戻せないと実感したスルリックは泣きじゃくる。

別れ道の前で職員はスルリックに最後の選択を迫った。鉄鋼職人の家族の下に戻るか、孤児院か。スルリックは孤児院を選び、新たな人生を始めた。

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