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映画『行きずりの街』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『行きずりの街』の概要:2012年製作の日本映画。教え子と結婚し、そのことで責められ職を失った元高校教師が、行方不明になった塾の教え子を探すために出てきた東京で、別れた妻と12年ぶりに再会し恋心を燃やす大人のラブロマンス。

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映画『行きずりの街』の作品情報

行きずりの街

製作年:2010年
上映時間:123分
ジャンル:ラブストーリー
監督:阪本順治
キャスト:仲村トオル、小西真奈美、南沢奈央、菅田俊 etc

映画『行きずりの街』の登場人物(キャスト)

波多野和郎(仲村トオル)
元高校教師で教え子と結婚。世間に責められ田舎に引っ越そうとするが妻が拒んだ為離婚、現在は田舎で塾の講師をしている。その教え子が行方不明になり捜索するため東京に出てきた事で、妻と再会する。寡黙だが一途で情熱的な男。
手塚雅子(小西真奈美)
和郎と結婚し離婚。その後は母から譲られた店で水商売のママとして働いている。昼間は建築家として働き、未だに恨みながらも和郎を忘れることが出来ない。
広瀬ゆかり(南沢奈央)
和郎の塾の教え子。和郎の自宅に出入りしていたが関係は無い。東京に出て行き、現在は連絡が取れない。

映画『行きずりの街』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『行きずりの街』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『行きずりの街』のあらすじ【起】

広瀬ゆかりは、丹波の篠山というところで祖母に育てられた。
最近その祖母が入院し、ゆかりの塾の講師であった和郎は唯一の身寄りであるゆかりに連絡を取るが彼女は電話に出ない。

ゆかりは和郎が勤務する塾に通い、彼に懐いていた。
母親と暮らしていた和郎は無口で決して愛想は良くなかったが、それでもゆかりは和郎の家に来ては母親に料理の仕方など教えてもらっていたのである。

ゆかりは放射線技師になるため専門学校を受験し、東京に出てきていた。
和郎にとっては12年ぶりの東京だったが、スーツを着込みゆかりを捜しに上京したのだった。

まず向かったのはゆかりが暮らしているマンションだ。
東京タワーが見える一等地の高級マンションで、管理人に無理言って開けてもらい中に入ると、やはりここのところ帰っている様子は無い。
しかも「角田」という男性の名前宛ての手紙が届いているなど、奇妙な点が多かった。

マンションの帰り道、和郎は1人の怪しい男性に声をかけられる。
その男はナカゴミと言い、篠山にもゆかりを捜しに来ていた男だった。
彼女もゆかりを追っているようで、突然和郎も彼に追いかけられる。

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映画『行きずりの街』のあらすじ【承】

運良く逃げ切った和郎は、ゆかりの元ルームメイトという女性にコンタクトを取ることが出来、彼女の元に向かう。
彼女とゆかりは六本木のクラブで3ヶ月ほど働いていたことがあり、そこで年上の男性に好かれていたと言った。
その後は学校も辞め、バイトも辞め、携帯も変えた上、引っ越しまでしたという。
今は全く連絡を取っていないようだった。

和郎はゆかりが働いていたというクラブに向かうと、支配人に彼女と角田という客について問い合わせをしている。
するとそこに、偶然和郎に強面の男が声をかけてきた。
その男は「エロ教師」と罵声を浴びさせると、店の後ろで暴力を振るってくる。
この男は和郎が学校を辞めることになった直接の原因で、昔の知り合いだった。

最悪の気分の中、和郎は一件の店の前に向かう。
中に入ると着物を着たママが出迎えてくれた。
和郎はカウンターに座ると、よそよそしい雰囲気で酒を飲む。
彼女の名前は雅子と言い、和郎の元教え子、元妻だった。
12年前に別れ、それっきりである。
和郎はゆかりのことを聞きにきたと言ったのだが、ついでではなく敢えて寄ったのだと雅子に言った。

その日店を出ると、和郎はゆかりの友人だった女の子から「角田が学校の経理の人間だった」という情報をもらう。
その学校こそが和郎が務めていて、罷免させられた最悪の思い出が残る女子校だった。

翌日女子校に向かった和郎は、顔を知っていた事務員により学園に入れてもらう。
そこで1ヶ月前に角田が退職していることを知った。
学校で話していると現在、理事をしている池辺がやってくる。
この池辺こそが12年前に和郎を罷免させた当本人なのである。
そして昨日の暴力を振るってきた男は池辺の部下だった。

和郎が事務所付近にいると、ゆかりの姿を見かける。
話しかけ捕まえるが、ゆかりは慌てて逃げ出してしまった。

映画『行きずりの街』のあらすじ【転】

和郎は昔の同僚に会い、現在の学園について聞き出す。
すると意外なことがわかった。
元々池辺は和郎が務めていたときは父母会の会長だった。
しかしその時の理事長が浮気をしていたことで、内緒にする代わりに自分を学校の理事にしてもらうという確約があったのである。
池辺には遠戚に政治家がいたため、付属の四年制大学を設立したかった理事長は池辺と組めば甘い蜜を吸えるかもしれないという、ある程度の野心があったのだろうという。
しかも新校舎建設のためという使途不明金が発見され、それは角田が使い込んだという噂だった。

その後視察に訪れた際、理事長が工事現場で転落死。
全てのことに池辺が関わっているという、その事実に驚いた和郎である。

和郎はその日、雅子の母親に会いに行った。
12年前のことを謝罪するためである。
そのあと土砂降りの雨の中、和郎は雅子の店に出かけていった。
「わざとらしい」と雨に濡れた和郎を非難したが、雅子は自分の家に連れて行くと和郎の洋服を預かり洗濯機にかける。

和郎は雅子に過去の過ちの謝罪をすると、彼女は「離婚は互いの問題なのに何故自分を責めないのか」と問いただした。
12年前篠山で暮らそうと行った和郎に、雅子はついて行かなかったのである。
そのことを責められても当然だと思ったのだった。

しかし和郎は「雅子がまだ好きだ。こんな自分を許すな」と言い、マンションから去ろうとする。
そこへ雅子が泣きじゃくりながら、和郎の胸を何度も拳で叩いた。
和郎はそっぽを向いて震えながら泣く雅子を抱きしめ、キスをする。
その日2人は同じベッドで一夜を共にした。

映画『行きずりの街』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌日の朝、ゆかりから和郎の携帯に連絡が来る。
雅子と昼食を一緒に摂る約束をすると、ゆかりの元に向かった。
ファーストフード店で待ち合わせ、事情を聞く。
すると男達に追われていて、自宅にいるのが恐いのだと言った。
そしてゆかりは和郎をあるマンションに連れて行くと、中に入るように言う。

そこは角田と暮らす為に彼と用意したマンションで、内装にもこっていた。
そこでゆかりは和郎にある物を見せる。
それは前理事長が視察で事故死した時の写真のネガで、事故に見せかけて殺害している池辺達の姿がはっきり写っていた。
角田はこの嘘に耐えられず、世間に公表しようとしていのである。
つまりゆかりが狙われていたのは、このネガの存在からであった。

そこへナカゴミの軍団が現れ、ゆかりをどこかにつれて行ってしまった。
和郎はナカゴミと残ったが時間差でゆかりの元につれて行かれると、そこは工事中の新校舎である。
既に角田は殺されていた。
無理矢理入れられた教室の中には池辺と側近がいる。

回収した角田のネガを池辺に渡すというのが、ナカゴミの仕事だった。
しかし池辺がネガと写真数を確認すると、一枚写真が合わないことに気がつく。
和郎が隠したと思った池辺達は和郎に暴力を振るったが、実は隠したのはナカゴミだった。
その写真で池辺をゆすり、金を手に入れようとしていたのである。

もみ合いになった池辺は黒板に頭を強打し、出血するが何とか教室を出て和郎の元に向かう。
だが強打の衝撃が強かったのか、そのまま倒れて死んでしまった。
和郎はゆかりの手を取り校内をダッシュすると、そのまま外に出る。
校舎の外には心配で見に来た雅子が立っていた。
「守り抜いたのね」と和郎に言うと、「12年かかったけどな」と一言。
3人は夕飯には帰ろうと、微笑みながら帰って行った。

映画『行きずりの街』の感想・評価・レビュー

教師と教え子の禁断の恋を描いたのかと思いきや、サスペンスが中心の物語で驚いた。どちらか一方だけにした方が良かったのではないかと思う。なぜこの二つを組み合わせたのか、謎だ。雅子が和郎についていかず、離婚を決めたのも謎だ。和郎が世間から厳しい目で見られていたのなら、もうひとりの当事者で結婚した雅子も似たような目に遭うのではないだろうか。ラストもゆかりを通して雅子のことを表現しているのだろうが、なんだかもやっとした気持ちになった。(女性 30代)


まず、教師と教え子の恋愛という設定がどうしても理解できなくて苦手です。その教師を演じるのは仲村トオル。教師なので堅物そうに見えながら生徒に手を出してしまったことを正当化している感じがどうしても気持ち悪くて、最初から最後まで納得できない作品でした。
この作品でよかったのは本当にちょこっと出演している窪塚洋介。彼が出るシーンはこの作品にかなり重要な役割を果たしていると感じます。窪塚洋介はやっぱり演技がうまい。仲村トオルの役どころが気持ち悪さが目立ってしまったので、余計にそう感じたのかもしれません。(女性 30代)

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