映画『インサイド・ヘッド』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「インサイド・ヘッド」のネタバレあらすじ結末

インサイド・ヘッドの概要:頭の中の感情という非常に複雑なテーマを分かりやすく再現した、ピクサーによる話題作。ライリーと家族との諍い、そして再び気持ちを通い合わせる姿には涙を流さずにはいられない。

インサイド・ヘッドの作品概要

インサイド・ヘッド

公開日:2015年
上映時間:94分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ、アニメ
監督:ピート・ドクター
キャスト:エイミー・ポーラー、フィリス・スミス、ルイス・ブラック、ミンディ・カリング etc

インサイド・ヘッドの登場人物(キャスト)

ヨロコビ(エイミー・ポーラー)
ライリーに最初に生まれた感情で、5つの感情達の中でもリーダー的存在。ライリーを常に笑顔にするという目標がある。
カナシミ(フィリス・スミス)
2番目に生まれた感情で、彼女が触れるとライリーが涙するという事で感情の中でも虐げられている。
イカリ(ルイス・ブラック)
赤を司る感情で、短気な男。怒ると頭から火を噴く。
ムカムカ(ミンディ・カリング)
感情達のファッションリーダー。緑色を司る。
ビビリ(ビル・ヘイダー)
常に最悪の事態を考える、ビビリを司る感情。
ライリー(ケイトリン・ディアス)
中の良い両親達の間に生まれた可愛らしい女の子。5つの感情の持ち主。

インサイド・ヘッドのネタバレあらすじ

映画『インサイド・ヘッド』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

インサイド・ヘッドのあらすじ【起】

アメリカのミネソタ州のとある病院で、1人の少女が誕生しました。彼女の名前はライリー、仲の良い両親の元に望まれ生まれてきた可愛らしい女の子です。そして実は、その時誕生したのはライリーだけではありませんでした。それは、ライリーの心の中にある感情達です。

誕生したライリーは両親の姿を見つけ、「ヨロコビ」の感情が生まれます。そして成長と共にライリーは5つのベースとなる感情、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビりといった感情を手に入れるのでした。これら5つの感情達が協力しあい、ライリーという1人の人格が構成されて行きます。ライリーがその日に感じた感情は、それぞれの感情の色をした丸いボールとなり、次々と彼女の頭の中に整頓されて行きます。

その感情達の中でも、最も早く生まれ、そしてライリーを笑顔にする役割を持つヨロコビがリーダー的立場を務めています。彼女の目標は、ライリーの中に蓄積されるボールを全てヨロコビの色、黄色にする事でした。

インサイド・ヘッドのあらすじ【承】

黄色を司るヨロコビに対して、カナシミは青色、ムカムカは緑色、イカリは赤色、そしてビビりが紫色とそれぞれの感情が象徴する色を持っています。そんな彼女にとって、同じ感情の1人であるカナシミは厄介な存在でした。非常にネガティブであるカナシミが関わると、ライリーはヨロコビとは正反対の涙を浮かべてしまうからです。

しかし、今迄ヨロコビの奮闘もあって基本的にハッピーに過ごして来たライリーに、突然転機が訪れます。父親が独立し、自身の会社を立ち上げた為に長年住み慣れたミネソタ州を離れ、サンフランシスコに引越しをする事になったのでした。引越し生活は初日から散々、引越し先はまるで廃墟の様に薄汚れており、更に届くはずの荷物も手違いで一向に届きません。

それでもヨロコビの奮闘によって明るく振る舞うライリーでしたが、次の日の学校での自己紹介の際、カナシミがライリーの大切な記憶を司るボールに触れてしまいます。突然ライリーを悲しい感情が襲い、ライリーはクラスメイト達の前で涙してしまいます。慌ててカナシミを引き離そうとするヨロコビでしたが、2人は誤ってボールを整理するチューブに吸い込まれ司令室から飛ばされてしまうのでした。

インサイド・ヘッドのあらすじ【転】

ライリーを幸せな気持ちにする役目であるヨロコビが司令塔からいなくなってしまい、残されたイカリ、ビビり、ムカムカは何とかヨロコビの抜けた穴を埋めようと奮起します。しかし彼らの司る感情では物事を好転させることが出来ず、ライリーは新しいクラスメイト達、かつての親友、そして両親とさえも上手くいかず少しずつ溝が生まれて来ます。そんな中、ライリーという人格を形成する上で鍵になっている、「おふざけの島」「ホッケーの島」そして「友達の島」が機能を停止します。

一方、ヨロコビとカナシミは今迄ライリーが抱いた感情を記憶しておく、記憶貯蔵庫に飛ばされていました。ヨロコビは、何とかカナシミを連れて司令塔まで戻ろうと奮起します。知識が豊富なカナシミのナビゲーションのもと、広い記憶貯蔵庫を歩き回る2人。そんな時、2人はピンク色の像の様な姿をした生物に遭遇します。その生物は、かつてライリーが作った想像上の友達、ビンボンでした。ビンボンは司令部までの近道を知っているといい、一刻も早く戻りたいヨロコビは、カナシミの制止を振り切ってビンボンについて行きます。

インサイド・ヘッドのあらすじ【結】

どれだけ奮闘しても一向に好転しない現状に痺れを切らしたのはイカリでした。イカリは今の状況になったのは全て両親がサンフランシスコに引越しをしたからだと考え、ミネソタ州に戻れば全てがうまくいくと考えました。そして、ライリーに家出をおもいきらせる事にしたのです。そんな感情達に突き動かされ、ライリーはこっそりと母親のクレジットカードを盗み夜行バスに乗り込みました。

一方その頃、ヨロコビはカナシミの存在理由を理解しつつありました。ヨロコビとカナシミは決して正反対ではなく、実は表裏一体の存在で、カナシミがあるからヨロコビがあるのだということに気がつくのです。2人はビンボンの命を賭した手助けを受け、何とか司令室へと戻ります。

そして、その時の感情を託されたのは今まで虐げられて来たカナシミでした。カナシミはライリーに、今まで溜め込んでいた気持ちを両親に打ち明けさせ、そのライリーの涙ながらの訴えを受け家族は溝を飛び越え、再び家族一体となったのでした。それからライリーは新しい環境にも慣れ、再び彼女の感情の島を取り戻すのでした。

インサイド・ヘッドの解説・レビュー

ピクサー久々のオリジナル作品

アナと雪の女王」「ベイマックス」と大ヒットを続出させている本家ディズニー・アニメーション。一方のピクサー・スタジオはというと、近年は続編ばかりでお茶を濁しているような印象が強い。そんなピクサーが久々にオリジナルシナリオで挑んだのが今作の「インサイド・ヘッド」。長編20周年記念という事もあり、気合いの入った一作と言ってもいいだろう。

頭の中は可能性は無限大

ストーリーは、主人公少女の頭の中に存在する5つの感情が冒険を繰り広げるという奇想天外なもの。だがこれぐらいのアイディアなら誰でも考え着くことは可能だろう。現に日本の漫画にも似たようなアイディアの「脳内ポイズンベリー」という作品もあるくらいだ。しかしピクサーのすさまじい所は、ワン・アイディアから徹底的に世界観を構築する事である。これは「トイ・ストーリー」から「モンスターズ・インク」そして「カーズ」に至るまで貫かれている、いわばピクサーのパターンとさえ言えるだろう。

脳内には5つの感情だけではなく、潜在意識の貯蔵庫や、夢を見せるための映画スタジオが存在する。これらは当然管理する人間が必要であり、頭の中にはおよそ数千人もの人間が働いているという設定がまず驚き。加えて、人が成長するにあたって「経験(もしくは記憶)」というものがそれだけ大事かという事がシステムとして描かれていく。例えば両親に叱られた嫌な記憶があれば、それは後にその少女の人間形成に影響を与えるという仕組みである。しかも、その「記憶」が楽しい思い出なのか、悲しい思い出なのかで作用は変化してくるのだ。ここで重要になってくるのが前述の5つの感情である。感情のうちの一人、「悲しみ」は、なぜ自分が存在しているのかがわからない。自分が触った「記憶」はすべて悲しい思い出へと変化してしまう。ならば、自分は必要な存在なのだろうか。この自問自答こそがこの映画の一つのテーマと言えるだろう。

もちろん当然の如く、悲しみは人生において必要不可欠な感情である。悲しみを感じる事が出来るからこそ、人の痛みを分かり合えたり、他人に優しくする事が出来るからだ。

非行に走りそうだった主人公少女が、過去の「記憶」を元に、家族との絆を取り戻すラストシーンは涙なしには見れない。自分という人間が、どれだけの周りの人達に支えられて生きてきたのか、そういった事すら考えさせられてしまうほど、この映画は懐が大きいのだ。

インサイド・ヘッドの感想まとめ

ピクサー久々のオリジナル作品は、驚くほどのクオリティを誇る傑作アニメーションとして仕上がっている。誰もが経験した事のある思春期、反抗期、そして非行期。それらの仕組みを頭の中から描いている所は非常に意欲的である。まさかこんな5つの感情が人間の行動をコントロールしているとは誰も思いはしないだろうが、それでもこの映画が人の心を摑むのは、5つの感情の大切さを知っているからであろう。そしてこの映画は最も大切な事を観客に思い出させてくれる。それは人はいつだって一人ではないという事だ。

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