映画『ジョーカー・ゲーム』あらすじとネタバレ感想

ジョーカー・ゲームの概要:「SR サイタマノラッパー」シリーズで知られる入江悠監督最新作。初めてとなるビッグバジェットのメジャー作品である。日本製のスパイ映画を目指して作製された。

ジョーカー・ゲーム あらすじ

ジョーカー・ゲーム
映画『ジョーカー・ゲーム』のあらすじを紹介します。

陸軍士官の嘉藤次郎(亀梨和也)は仲間を庇い、誤って上官を殺害してしまう。結果として、銃殺刑の判決が下るが、刑が執行される寸前に陸軍の結城中佐(伊勢谷友介)が嘉藤の身柄を引き取る。結城中佐はD機関と呼ばれるスパイ機関の人間で、嘉藤をD機関に所属させスパイへと仕立てあげる。

嘉藤がスパイの才能を開花させしばらくした頃、嘉藤は新型の爆弾の設計図であるブラックノートを奪還する命を受ける。ブラックノートの所有者であるグラハムに近づいた嘉藤であったが、グラハム邸でメイドとして働くリン(深田恭子)に心を奪われる。

グラハムの書斎からブラックノートのネガを発見した嘉藤はそれを手にその場を去ろうとする。そこに現れた英国諜報機関の追っ手から巧みに逃げ交わすものの、リンにブラックノートを奪われてしまう。彼女もまたスパイなのだった。

一旦は英国諜報機関から逃れた二人であったが、機関の術中にはまってしまい二人共捉えられてしまう。

ジョーカー・ゲーム 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2015年1月
  • 上映時間:108分
  • ジャンル:アクション
  • 監督:入江悠
  • キャスト:亀梨和也、深田恭子、伊勢谷友介、小澤征悦 etc

ジョーカー・ゲーム ネタバレ批評

映画『ジョーカー・ゲーム』について、感想批評です。※ネタバレあり

典型的なスパイ映画

本作のプロットそれ自体は非常に既視感のあるものである。典型的なスパイ映画である。しかしながら、なかなか日本映画ではお目にかかれないジャンルであったことも事実であろう。少し映画に詳しい人ならば、本作のいたるところに散りばめられた数々の作品のオマージュに気付くだろう。典型的なのは、英国の諜報機関の追っ手から嘉藤が逃れるシーンである。細い路地を走りぬけながら追っ手をまくのだが、そのシーンはさながらプロジェクトAである。こういった過去の作品から引用するという行為は2パターンの目的に大別される。ひとつは映画ファンに対するファンサービスであり、もうひとつはそのシーンで最も効果的な表現をするためである。前者は引用元の映画を知っている人のみを対象としているものであり、ややもすればライトな観客にはその意義が伝わらず単なる無駄なシーンに見えてしまうこともある。それに対して後者は、そのシーンで語ろうとしている内容を表現するにあたって最も効果的な手段として引用という行為が用いられるため、引用元の映画を知らない観客でも充分に画面の意図は伝わる。加えて、引用元の作品を知るファンであれば、なぜその映画からの引用が行われたのかを考察するなど深く掘り下げて楽しむこともできるという利点がある。本作では後者の目的で引用が行われている。

スパイものという、シリアス路線に振り切ることは得策とは考えにくいジャンルにおいて映画のケレン味を出すために、香港映画の演出を引用するというのはなかなか新鮮であった。

ご都合主義ととるか否か

本作ではご都合主義と言うべきストーリーテリングがかなり目につく。それを雑と取るか、多くのスパイ映画が孕んでいるキュートな部分と取るかで大きく感想は変わってしまうのではないだろうか。

もちろん、最終的には観客をあっと驚かせるような展開でミッションを達成するのが美しい様式であろう。その点では本作のラストは少し都合が良すぎるのではないかという感想がでてくるのも致し方無いだろう。

ジョーカー・ゲーム 感想まとめ

ラストに進んでいくに従って、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ルパン三世」などといった作品からの引用が目につくようになるのだが、そこの部分に引用の必然性があるかと問われれば少し疑問である。しかし、長年自主映画の世界で活躍してきた入江監督がやっと自分のやりたかったことを実現するだけの立場に立てるようになったということを鑑みれば、ロマンを形にすることが出来た男の姿として微笑ましく見逃せる点かもしれない。

作品の構成の仕方を考えれば、続編製作を視野に入れていることは確実であろう。原作も続きがあるので、ストーリー自体には困らないはずである。興収を考えれば、現実に続編が制作されるかは微妙なところであるが、こういった類の邦画がシリーズとして続いていくのであればそれはそれで面白いようにも思う。

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