映画『ジョゼと虎と魚たち』あらすじネタバレ結末と感想

ジョゼと虎と魚たちの概要:大学生の恒夫は足が悪いジョゼと出会う。おいしい料理を作り、知識が豊富でユニークなジョゼに惹かれ、二人は恋人になる。しかし次第に恒夫にはジョゼの足になり続けなければいけない重圧が重くのしかかっていく。

ジョゼと虎と魚たち あらすじネタバレ

ジョゼと虎と魚たち
映画『ジョゼと虎と魚たち』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ジョゼと虎と魚たち あらすじ【起・承】

雀荘でバイトする恒夫は、乳母車を押す奇妙なおばあさんの話を聞く。明け方マスターの犬を散歩しているとその乳母車に出くわした。中には包丁を持った足の悪いジョゼがいた。足が悪くても外を見たがるジョゼのため、おばあさんは人に見られない朝方に散歩をしていた。恒夫はジョゼに朝ごはんをごちそうになる。その美味さに胃袋をつかまれる。ジョゼの部屋は女の子らしくメイク道具や料理の作り方のメモが飾ってあった。それに、たくさんの本がおいてあった。ジョゼにお礼を言うとジョゼは結構毒舌で話をする。恒夫はそんなところにも惹かれていった。

恒夫には香苗という気になる女性がいる。更にノリコというセックスフレンドもいた。

ジョゼの家に再び訪れると怪我を負ったジョゼがいる。恒夫は散歩を辞めるように言うが、ジョゼはいろんな世界を観たいという。そんな時、香苗といい感じになるのだがキスしただけで帰られてしまう。

恒夫は弟に実家からの届いた野菜もらいそれをジョゼにもっていき、一緒に料理をする。ジョゼはおばあさんがゴミ捨て場から拾ってきた本をたくさん読んでいる為とても博識だった。フランソワーズ・サガンの「一年ののち」という本の続編をジョゼは待ちわびていた。恒夫が古本屋で本を見つけジョゼは夢中になる。

ジョゼを昼間に外へ連れ出そうと、恒夫は乳母車にスケボーを付けた。河川敷を散歩するなどして昼間の世界を楽しむジョゼと恒夫。自動車工場で働く荒々しい性格の幸治と出会う。家に帰ると勝手にジョゼを外に出したことでおばあさんが怒っていて家から追い出される恒夫。

ホームセンターで買い物していると幸治と再会する。幸治とジョゼは施設育ちで一緒に施設を抜け出したという。

ジョゼの家に市の支援でバリアフリー工事の業者がやってくる。家を改装してくれる中、ジョゼは定位置の押し入れの中で本を読んでいた。恒夫の手がジョゼに触れてジョゼがとっさに引っ込める。そんなときに香苗がやってきた。

別の日恒夫はジョゼの家にたこ焼きをもって遊びに来る。しかし香苗の存在を知ってからジョゼは荒っぽくなってしまった。おばあさんにあんたみたいな人にジョゼはどうにもできない。もう来ないでと言われてしまう恒夫だった。

ジョゼと虎と魚たち あらすじ【転・結】

香苗を抱くのに本気になれない恒夫はジョゼのことが気になっていた。ラグビー部の飲み会でジョゼが拾った教科書の持ち主金井晴樹に出会い荒れる恒夫。就職活動中、ジョゼのおばあさんが亡くなったことを知り、就職活動そっちのけでジョゼの元へ向かう。

ジョゼは独りぼっちになってしまったけど、週に何度か福祉の人が来るので何とか生活していた。しかし、近所の変態なおっさんに乳を触らせてゴミ出しを頼んでいる。それに恒夫が干渉すると、ジョゼに帰れと言われる。しかし、言葉とは裏腹に帰ってほしくなさそうで泣くジョゼ。本当は帰ってほしくないとジョゼが素直に恒夫に告げると愛おしくジョゼにキスする恒夫。そのまま体を重ねる二人。

ジョゼと恒夫は一緒に生活をし始めた。近所の少女に散歩に連れて行ってもらう途中、ジョゼの前に立ちふさがる香苗。ジョゼと香苗はビンタし合う。

一年後。乳母車が壊れてしまった。キャンペーンガールをしている香苗に再会する恒夫。ジョゼは恒夫と恒夫の実家に出かけることになり幸治が車を貸してくれる。

ジョゼと恒夫は旅に出た。ジョゼはナビに驚いたり、初めての旅にはしゃぐ。ジョゼが楽しみにしていた水族館は休館。恒夫は途中で実家の法事に行けないことを連絡する。弟に兄ちゃんひるんだ?と言われる。愛しいジョゼの面倒を全てみなければならない大変さに屈する恒夫。恒夫はトイレで用を足すジョゼに抱きつきやり場のない思いをぶつける。

二人は行き先を変えて海へ行く。初めて海を見るジョゼは興奮気味。おんぶして海を楽しむふたり。それから魚の館というラブホで過ごす二人。電気を消すと魚が泳ぐ。二人は真珠貝のベッドに寝ていて、「いつかあんたがいなくなったら、独りぼっちの貝殻のように転がり続けるんだろう。」というジョゼ。

そのあと数カ月は一緒に暮らしたが恒夫が逃げ出したという理由で二人はあっさり別れた。香苗の隣で泣き出してしまう恒夫。ジョゼは電動車いすを乗りこなし、おいしい料理を作って一人でもたくましく生きている。

ジョゼと虎と魚たち 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2003年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:犬童一心
  • キャスト:妻夫木聡、池脇千鶴、新井浩文、上野樹里 etc

ジョゼと虎と魚たち 批評・レビュー

映画『ジョゼと虎と魚たち』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ジョゼと恒夫への同情

この物語に常に付きまとってくるのが、ジョゼと恒夫への同情だ。ジョゼは施設育ちで足が悪い。家から外へ自由に出ることもできず、ゴミ捨て場の本を読んで陽の目に当たることもなく生きてきた。そんな彼女に哀れみを感じずにはいられないのだが、作品冒頭から気高に生きるジョゼの姿はユーモアたっぷりに描かれているので幸いである。ところがジョゼと恒夫が恋人になった途端、見ていて辛くなるシーンが多い。例えば上半身裸になって身で奉仕するジョゼ。ジョゼにはそういうやり方しかできないのだ、と思うと切なさを感じずにはいられない。そしてジョゼを愛してしまったのに、ジョゼのやり方に辛さを感じてしまう恒夫という優しい男の心境も見ていて辛い。このようにジョゼという一風変わったキャラクターと普通の優しい男恒夫が恋することで生じる切なさがこの映画の見ものである。

恒夫のセックスシーン

ジョゼとの初めてのセックスシーンは愛に満ち溢れていた。恒夫のキスや優しい笑顔からわかるように恒夫がジョゼを愛しているのが伝わってくるシーンだった。

ジョゼに胃袋をつかまれた

恒夫はジョゼの家で、一番最初に胃袋をつかまれた。それは映画の観客も同じ。きっとジョゼの料理でまずハートをつかまれていると思う。ジョゼが作る朝食はどれも美味しそう。スクリーン越しに香ばしい焼き魚の匂いがしてきそうである。だし巻き玉子も、鍋をジュージュー言わせながら焼いているし、漬物も味噌汁もおいしそうである。ジョゼは本当に料理上手。それを食べて満足そうな表情を浮かべる恒夫の笑顔もいい。ジョゼの家にまた顔を出したくなる理由がこの美味しそうな食事にある。

ジョゼと虎と魚たち 感想まとめ

この映画は切ないラブストーリーなので、何度も見たくなるものではないのだが、私は関西弁を聞きたくなった時に見る。関西弁の映画だが、どぎつい印象はない。おばあさんやジョゼの関西弁がいい。標準語を話していたらこの映画の味わいはでないだろう。ジョゼが気高に生きていく姿が最後に見れるので、私は安心する。おばあさんも死んでしまい、一人では生きていけないのではないかとジョゼを見ていると不安になる。だけど、美味しい食事を作って電動車椅子で買い物をしているジョゼは強い。ジョゼは恒夫と恋人になっていたけど、いつかこの恋に終わりがあることを予想していた感じがする。たくましくて、人に寄りかかりたいのだけれど強制はしないジョゼが一人でも充分生きていけることを最後のシーンで表してくれて救われた気持ちになった。

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