映画『神様なんかくそくらえ』あらすじネタバレ結末と感想

神様なんかくそくらえの概要:路上生活をする少女ハーリーと恋人イリヤの歪な恋愛と、NYのホームレスの若者たちの生活をリアルに描いた。主演のアリエル・ホームズが、ホームレス生活をしていた頃に書いた体験談をもとにしている。

神様なんかくそくらえ あらすじネタバレ

神様なんかくそくらえ
映画『神様なんかくそくらえ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

神様なんかくそくらえ あらすじ【起・承】

ホームレスとして暮らす少女ハーリーにとって、同じホームレスで変わり者の恋人のイリヤがすべて。
ある日、イリヤから「愛しているなら死んで証明しろ」と言われたハーリーは、手首を切って病院に運ばれる。
イリヤは病院の前で姿を消した。

退院したハーリーは彼女を好きだというホームレス仲間のスカリーと再会し、同じホームレスでありドラッグの売人でもあるマイクからドラッグを手に入れる。
しつこくハーリーに迫るスカリーだったが、彼女に拒絶されて言い争いの末に去っていった。

やがて、イリヤと気まずい再会を果たしたハーリー。
ドラッグでハイになったマイクとハーリーが路上で抱き合っていると、それを見たイリヤは去っていった。

マイクと行動を共にするようになったハーリーは、彼から携帯電話とドラッグを与えられ、ホームレス専門の宿に泊まるようになる。
ハーリーは、宿代のお金を手に入れるという約束も守らず、支離滅裂な会話が続くように。

その後、路上で物乞いをしていたハーリーはイリヤに絡まれる。

神様なんかくそくらえ あらすじ【転・結】

マイクを殺すと息巻くイリヤと、嫉妬心に火のついたマイク。
殴り合いはマイクの勝ちだったが、イリヤが投げた手作りの手裏剣で怪我をしてしまう。

愛するイリヤのためなら死ねるという証拠に手首を切った、と語るハーリーに、その愛は間違っていると忠告するマイク。

その後、マイクも暮らしているホームレス専用の宿に戻るが、仲間のエリカからの電話でイリヤが死にそうだと連絡が入る。
駆け付けたハーリーは、意識を失っていたイリヤに人工呼吸器をして蘇生させる。
やがてハーリーとイリヤはヨリを戻し、マイクから連絡が来る携帯電話は捨てられてしまった。

そして2人は、フロリダに向かうバスに乗り込む。

だが、ハーリーが寝ている間にイリヤはバスを降り、隠れ家にしている場所へ。
ロウソクを明りにして眠りについたイリヤだったが、その火が原因で火事になり、彼は死んでしまった。

目覚めたハーリーは、イリヤの姿が無いことで半狂乱に陥る。
バスを追い出されたハーリーは、イリヤのいないニューヨークの路上に戻った。

神様なんかくそくらえ 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2014年
  • 上映時間:97分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:ジョシュア・サフディ、ベニー・サフディ
  • キャスト:アリエル・ホームズ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、バディ・デュレス、ロン・ブラウンスタイン etc

神様なんかくそくらえ 批評・レビュー

映画『神様なんかくそくらえ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ホームレスとして暮らす若者たちのリアル感

主演のアリエル・ホームズの実体験をもとにした作品で、アリエル自身が自分の分身ともいえるハーリーを演じている。
そのため、どんな映画よりも高いリアリティがある。

NYでホームレスとして生きる若者たちの暮らしや、ドラッグへの抵抗の無さなども濃い密度で描かれていて、フィクション映画というよりもノンフィクションに近いものが表現されている。
まるでPOV(主観映像)作品かドキュメンタリーを思わせる撮影方法も、濃い雰囲気作りに一役買っている。

序盤では路上で抱き合うハーリーとイリヤを近距離で映し、ラストではまるでそこにいないかのように扱われるハーリーを映すという、極端な演出が印象に残る。
そして作品が始まってすぐ喧嘩している2人だが、その原因を知らせるよりも謝るハーリーと罵倒するイリヤの姿を見せることで、異様な関係と印象付けることに成功している。

シンセサイザーで演奏されるクラシック音楽も、リアルであって現実ではないというちぐはぐな世界観にピッタリ。

ハーリーとイリヤの歪なラブストーリー

ハーリーとイリヤの恋愛関係を軸に進むストーリーだが、2人が付き合うようになったきっかけや、ホームレスになった原因などには触れられていない。

2人の「今」だけを切り取ったストーリーで、やや盛り上がりに欠けるのが残念。
また、周囲の人々との関係もどこか物足りない。

イリヤの存在に依存して、臆することなく手首も切って、その傷も愛の証だと言い切るハーリー。
そしてハーリーに慕われることに依存し、罵倒して愛しているなら死ねと言うイリヤ。
どこか歪んだ恋愛関係をハーリー視点で描いていて、それが時に純愛に映ったり、マイクから忠告されて奇妙に映るといった変化が印象的。

神様なんかくそくらえ 感想まとめ

2014年の東京国際映画祭でグランプリと監督賞を受賞し、注目を集めた作品。

主演のアリエル・ホームズは本作の原案をホームレス時代に書き上げ、自分自身を反映したハーリー役を自分で演じた。
また、本作で女優デビューして高い演技力が評価された。

ハーリーとイリヤの歪んだ形の恋愛、NYのホームレスの若者たちのドラッグにまみれた生活の濃い空気感の演出がとにかく上手い。
エンドロールで「イリヤとの思い出」とあり、アリエルが大切な人を失っていることを暗に示していて、描かれていたのが歪んだ恋愛だったとはいえ、胸が締め付けられる。

Amazon 映画『神様なんかくそくらえ』の商品を見てみる