映画『彼女と彼(1963)』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「彼女と彼(1963)」のネタバレあらすじ結末

彼女と彼(1963)の概要:郊外の団地に住んでいた直子。目の前には柵で仕切られたバタヤ集落があった。直子は、城壁に囲まれた自身の生活と、目の前に広がる悲惨な光景との間で葛藤していた。羽仁進監督による社会派映画。

彼女と彼の作品概要

彼女と彼

公開日:1963年
上映時間:114分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:羽仁進
キャスト:左幸子、岡田英次、山下菊二、長谷川まりこ etc

彼女と彼の登場人物(キャスト)

石川直子(左幸子)
団地に住む主婦。差別が嫌いで、全ての人間を平等に愛したいという願望がある。目の前に住むバタヤ集落が気になり、特に英一の旧友である伊古奈というバタヤが気になる。平和主義者。
石川英一(岡田英次)
直子の夫で、伊古奈の旧友。安定的で、普通の幸せを強く望む男。伊古奈に執着する直子に対して、苛立ちを覚える。エリートで、仕事のできる男。
伊古奈(山下菊二)
英一の旧友で、バタヤ集落に住んでいる。かつてはエリート街道をまっしぐらだったが、いつのまにかバタヤになっていた。花子という盲目の少女を連れている。汚い風貌の男で、時々純粋な部分が垣間見える。
花子(五十嵐まりこ)
盲目の少女。両親がおらず、伊古奈と一緒に暮らしている。伊古奈のことを慕っており、お父さんと呼んでいる。素直で明るい性格の少女。

彼女と彼のネタバレあらすじ

映画『彼女と彼(1963)』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

彼女と彼のあらすじ【起】

東京の郊外にある団地アパート。そこに、石川直子と英一という夫婦が住んでいた。ある夜明け、直子は団地の目の前のバタヤ集落が火事になっているのを発見する。コンクリートの城壁に住む、直子のような団地の人とは対照的なバタヤ集落の人々。直子はそんな彼らの様子を見に行きたいと英一に言う。

ある日直子は、火事の跡地で土を掘り返している花子という名前の盲目の少女を見つける。

団地の子供達は、バタヤ集落の近くで遊ぶことがよくある。子供達は、そこで怪我することが度々あった。そこで、バタヤ集落と団地との間に柵が立てられるという話が持ち上がる。

英一が仕事に行ったあと、直子は幸せな主婦として時間を過ごしていた。そして、度々バタヤ集落の方へと足を運ぶことがあった。ある日、バタヤ集落の人間と警察が、不法建築に関して言い争いをしていた。そこで、直子はバタヤの伊古奈という男を発見する。伊古奈は英一の大学時代の友人だったのだ。以前に見かけたこともあって、直子は伊古奈のことを気にかけていたのだ。

彼女と彼のあらすじ【承】

直子は英一に、伊古奈がバタヤ集落にいることを教える。英一は、特に驚いた表情を見せることはなかった。

再びバタヤ集落を訪れ、伊古奈の部屋を訪れた直子。そこには花子がいた。花子には両親がおらず、伊古奈が引き取ったのだ。

団地の人達とバタヤの人達の間では、言い争いが絶えなかった。しかし、直子は決して彼らと争うことはなかった。直子は伊古奈を自宅の前まで連れてきて、水や食べ物を渡す。

翌日、家のものがなくなっていることに気づいた直子。その品物を、屑屋が持っていたのだ。屑屋は直子に、伊古奈から買い取ったと言う。伊古奈が直子の家から盗んでいたのだ。その夜、英一に伊古奈の話をする直子。英一は、伊古奈に会うために集落へ向かう。

英一は伊古奈を、それでも最高学部を卒業した人間かと非難する。伊古奈は英一に、帰れと突き返す。

伊古奈が直子の家を訪れる。あれは拾ったのだと言い張る伊古奈。もう大丈夫だと言う直子だが、言い訳がましい伊古奈に苛立ちを覚える。

彼女と彼のあらすじ【転】

しつこく家の前に居座る伊古奈を、直子はしょうがなく家に招き入れる。謝れば済む話だと伊古奈に言うも、伊古奈は聞く耳を持とうとしない。

直子は伊古奈のことが気になっていた。直子には、全ての人を平等に愛したいという思いがどこかにあった。彼女は英一に、伊古奈にはもっと良い仕事があるんじゃないかと言い出す。

英一と直子が、伊古奈のもとを訪れる。英一は伊古奈に、新しい仕事を紹介する。しかし伊古奈は、今の自分からバタヤを取り上げないで欲しいとそれを断る。

ある日、直子の洗濯物を拾った伊古奈が彼女の家を訪れる。しばらく長旅に出ていたという伊古奈。二人は世間話をして時間を過ごす。

その夜、英一と直子が語り合う。そろそろ子供が欲しいという英一は、団地での暮らしに満足していた。

英一が出張へと出掛ける。駅まで送りに出る直子。その後、彼女はバタヤ集落へと向かう。子供達が遊んでいる中に、花子の姿がなかった。心配した直子が伊古奈の部屋へ向かうと、花子が寝込んでいた。花子によると、伊古奈は一昨日出て行ってしまったのだった。

彼女と彼のあらすじ【結】

直子は部屋にメッセージを残し、病院へと花子を連れていく。肺炎を起こしていた花子は、直子の家で安静にしていた。するとそこへ、伊古奈が姿を現す。花子も伊古奈も再会を喜ぶ。

その後も、直子は花子の面倒をみる。伊古奈も度々直子の家を訪れる。そこへ、英一が出張から帰ってくる。伊古奈の世話をする直子に、英一は腹をたてる。

直子に、伊古奈達のようになることを望んでいるように見えると非難する英一。自分でもまだわからないのだと言う直子。英一は、普通の生活がしたいのだと嘆く。

翌日、英一の指示で花子は病院へと搬送される。そしてその頃、バタヤ集落の撤去工事が始まっていた。そこはゴルフ練習場になる予定で、集落の人達は立ち退きを余儀なくされていた。

ある日、近所の子供達に伊古奈の犬が拐われてしまう。伊古奈は必死で犬を探す。その声が、直子の耳にも聞こえてくる。しかし、英一は伊古奈のところへ行くことを許そうとはしない。英一の手を振り切り、直子は伊古奈のもとへ向かう。そして伊古奈と直子は、瀕死状態の犬を見つける。

花子の見舞いに病院へと行く直子。しかし、花子はすでに出て行ってしまったと看護婦は言う。

バタヤ集落の撤去作業が終了する。直子は、夜な夜な花子達のことを考えては眠れない日々が続いていた。

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