『カルト』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

カルトの概要:白石晃士監督、脚本の2012年に製作されたフェイクドキュメンタリーのホラー映画。心霊現象に悩む家族の、密着ドキュメンタリー番組に出演する事になった3人のタレントが見た、恐ろしい真実を描いた。

カルト あらすじ

カルト
映画『カルト』のあらすじを紹介します。

自宅で起こる怪奇現象に悩む親子に密着取材をする事になった、タレントのあびる優、岩佐真悠子、入来茉里の3人。
霊能者の雲水と共に依頼者の金田朋絵、美保の母娘の住む自宅へ向かう。
雲水はお払いのために盛り塩をするのだが、そのひとつが奇妙な幾何学模様を残してはじけ飛ぶ。
そして、お払いは失敗に終わってしまう。

数日後、雲水の師匠の龍玄がお払いを行う事になるが、入来が異様な怖がり方をし、彼女は撮影から身を引く。
お払いは成功したかに思えたが、雲水は命を落としてしまう。
そして、龍玄も交通事故に合い、不吉な言葉を残したまま病院で息を引きとる。

龍玄の紹介で現れたのは、金髪にスーツ姿の若い男性だった。
彼は自分を”ネオ”という仮名で呼ぶように言い、粗暴な言葉使いだったが、特殊な力を持っていた。

金田親子抜きで自宅へ向かうネオ、あびる、岩佐、それからディレクターの4人だったが、そこで再び怪奇現象が起こる。
現象の原因を簡単に見つけたネオは、怪奇現象を仕掛けていた隣人を訪ね、二度と近づかないように約束させる。
その隣人の肌には、盛り塩と同じ幾何学模様のあざがあった。
なぜ隣人が金田家を狙ったのかは不明だったが、全て解決し、密着ロケも終了した。

そう思われたが、ネオの機転によって金田親子の秘密、そしてその裏にあった団体と大きな悪霊の存在が浮き彫りになっていく。

カルト 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:84分
  • ジャンル:ホラー
  • 監督:白石晃士
  • キャスト:あびる優、岩佐真悠子、入来茉里、三浦涼介 etc

カルト 批評 ※ネタバレ

映画『カルト』について、感想批評です。※ネタバレあり

有名どころと無名の役者の絶妙なコラボレーション

”カルト”と呼ばれる団体が呼び出そうとする神を、成り立ちが違う邪悪なもの、呼び出すべきではないと言い切る”ネオ”が戦いを挑んでいく。
その手前で終わるという、風呂敷きを広げただけで放り投げたようなエンディングのこの作品。

まず、密着ドキュメンタリー番組の打ち合わせに呼ばれた3人のタレントが、潜在的な力を持っている設定。
あびる優は霊能力を、岩佐真悠子は憑依体質、入来茉里は強力な超能力の持ち主。
そして、入来茉里は途中からカルトに力を見抜かれ、引き抜かれてしまう。

金田親子の娘の美保は、臨死体験を繰り返したことでカルトの神を呼び出すのに利用されており、母親と名乗っていた女性は、実は赤の他人という設定。
何よりも、無名の子役である美保役の演技力が素晴らしい。
正体がばれて豹変する朋絵役の女性も無名ながら、役者の三浦亮介や女優業もこなすタレント3人に引けを取らない。

前半と後半では別の作品

前半は密着ドキュメンタリーの展開にもかかわらず、後半になってネオが登場すると、別の映画になってしまう。
実は入来のファンで、金髪に全身黒のスーツ、まるでホストを連想させる容姿のネオというダークヒーロー的存在が、類稀なる能力を使って悪霊と戦う。
仕舞いには生霊として攻撃をしかけ、カルトに囚われている入来を助ける宣言までするのだ。

前半と後半で、全く別の映画を見ている気分にさせる。

しかし、前半のお払いのシーンが2回続くのは、少々飽きてしまう展開だろう。
そして霊能力者の雲水、師匠の龍玄のあっけない幕引きには驚きを隠せず、登場する意味があったのかすら考えさせられてしまう。
後半のいかにもフェイクと感じさせるストーリーは、フェイクドキュメンタリーホラーとしての面白味には欠ける。
どちらかと言えば、ホラーテイストのヒーローものと言った方が、しっくり来るだろう。

「戦いはこれからだ!」というネオの言葉で終わるストーリーには驚きを隠せないが、タレントの密着ドキュメンタリーを使った、フェイクドキュメンタリーとして引っ張るのは、そこが限界だったとも思える。

カルト 感想まとめ

風呂敷きを広げただけ、という表現がピッタリの「カルト」。
前半と後半では、展開のスピードやダークヒーロー的存在のネオという存在によって、全く別の作品を見ている気分にさせる。

現実でも知名度のある、あびる優と岩佐真悠子を知らないと言い切り、入来茉里さえいればいいと暴言を吐くネオの毒舌も、なかなかのものである。
仮名ならなんでもいい、と言う霊能者は派手な格好なので地味な苗字は似合わず、結局は映画「マトリックス」から”ネオ”という名前を出すシーンのやりとりは笑える。

綺麗に放り投げた形で終わった映画で、続編が製作される予定もないようだが、続きを見てみたいと思いつつもこの終わり方だからこその面白さが作中にはある、と考えさせられる作品になっている。

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