映画『刑務所の中』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「刑務所の中」のネタバレあらすじ結末

刑務所の中の概要:花輪和一による自伝的マンガを『マークスの山』『血と骨』などの崔洋一が映画化したヒューマンドラマ。山崎努、香川照之、松重豊、田口トモロヲなど個性的な俳優たちが共演する。

刑務所の中の作品概要

刑務所の中

公開日:2002年
上映時間:93分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:崔洋一
キャスト:山崎努、香川照之、田口トモロヲ、松重豊 etc

刑務所の中の登場人物(キャスト)

花輪(山崎努)
銃刀法違反の罪で服役している。戦争映画が好きで、趣味の模造銃造りが逮捕のきっかけとなった。
伊笠(香川照之)
大学出のエリート。几帳面な性格で、布団の畳み方一つ取ってもこだわりが強い。
田辺(田口トモロヲ)
薬物所持で拘留されている。獄中生活でも、薬物の魅力に惹かれている。
小屋(松重豊)
やくざ者に憧れ、腕に自作のタトゥーを彫り込もうと試みたが、痛みで途中で断念。漢字を間違え「仁議」と彫ってしまった。食べるのが異様に早い。
竹伏(村松利史)
飄々とした性格。花輪たちのいる独房のムードメーカー的な存在。

刑務所の中のネタバレあらすじ

映画『刑務所の中』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

刑務所の中のあらすじ【起】

花輪和一は戦争映画オタク。数々の映画作品に登場する銃を真似、自作の模造銃で仲間と自主制作映画を撮るのが趣味の一つだった。花輪の造る銃は特に精巧で、実弾を撃てるほどの完成度だった。しかしそれが災いし、花輪は銃刀法違反の罪で刑務所へ投獄される。

花輪のいる独房には全部で五人の囚人がいる。東大出身のエリート伊笠、やくざ者の小屋、薬中の田辺と竹伏。彼らと共に、花輪は刑務所内の判で押したようなルーティンワークに勤しんでいる。

刑務所の中だからといって暴動などは一切なく、穏やかな毎日を過ごしていた。独房内での彼らの話題といえば、掃除の際に拾った陰毛は誰のものか、今日の夕食の献立は何かなど、他愛もない話ばかりだった。

ある日、隣の独房から囚人が一人、懲罰房へと連れて行かれるのを花輪たちは目撃する。隣の独房に尋ねたところ、刑務所の所蔵であるクロスワードパズルの雑誌に、直接ボールペンで答えを書き込んだがために懲罰房行きとなったようだ。それが穏やかな日々での、たまに起こる大きな事件だった。

刑務所の中のあらすじ【承】

運動の時間の野球試合中に、ふと敵チームの囚人たちの会話が聞こえ立ち止まる花輪。そこには強盗事件で逮捕された岸田が暗い表情で座り込んでいた。聞けば彼は、穏やかな刑務所の暮らしから離れることが憂鬱だと言う。品の無い受刑者が多い刑務所内で、唯一と言っていいほど気品と憂いを持ち合わせている岸田に、花輪は以前から好意を持っていた。花輪は彼に、後悔の無い人生を送るようエールを送る。

刑務所の入浴日は二日に一回と決まりがあった。田辺から、受刑者の嶋田の乳首が小さいという情報を聞きつけていた花輪は、絶対に嶋田の乳首を見ようと意気込む。

入浴時間は15分と決められており、五分ごとにランプが点灯し残り時間を知らせる仕組みになっていた。花輪は二日に一度のこの時間を心待ちにしており、湯船に浸かり束の間の休息を得る。15分が経ち、一列になって独房へと戻る道中、そういえば嶋田の乳首を見忘れたと、花輪は後悔した。

独房でTVを見ているうちに盛り上がってしまった五人。騒ぎを聞きつけ刑務官に叱られ、二週間TVを没収されてしまう。

刑務所の中のあらすじ【転】

土日祝日は免業日となり、独房の中で各自自由な時間を与えられる。昼の二時間は昼寝も許されていた。

ある日、田辺が映画を観る時間が訪れる。月に数回、刑務所内で映画が上映されるのだ。上映中はお菓子と飲み物が与えられ、囚人たちは映画の内容よりも、むしろお菓子と飲み物の方がメインだった。

田辺が体育館に向かうと、アルフォートとコーラが与えられる。映画は『キッズ・リターン』が上映されたが、田辺の頭の中はお菓子のことだけで満たされていた。戻ってきた田辺に、四人はお菓子は何だったのかと問い詰める。アルフォートとコーラと聞いた四人は、羨ましさのあまりその場で悶絶する。

その夜、伊笠が昔吸った大麻の味について語り、四人は生唾を飲みながらその話に聞き入る。五人は出所したら全員で大麻を吸いに行こうと計画し、刑務官に見つからないよう各自の連絡先をメモし、ノートの間などに隠した。しかし抜き打ち点検の際にまんまと見つかり、五人は懲罰房行きとなる。

刑務所の中のあらすじ【結】

懲罰房は一人きりで入れられる。そこでは一日中、薬局の薬袋の作成を強制させられるのだった。花輪は黙々と作業を始めるが、始めてみると意外にも性に合っており、無心に薬袋を作り続ける。

花輪はいっそ、今この瞬間が独房生活で最も充実していると感じていた。廊下からは、おそらくほかの四人も懸命に薬袋を作成しているだろう音が響いており、その音を聴きながら花輪は来る日も来る日も黙々と作業を続けた。

作業が終わると回収係の囚人が小窓から「それじゃ」と言い、手を伸ばしてくるのだった。花輪は何度もその囚人の顔を見ようと試みるが、帽子を目深にかぶっているため、その表情は窺えない。花輪はいつしか彼のことを「それじゃ様」と親しみを込めて呼ぶようになる。

懲罰房で過ごす最後の一日、花輪は薬袋の作成を、自己ベスト200枚作製を更新することを目標に取り組んだ。これまで以上に作業に没頭する花輪。それじゃ様が来るまでの時間配分を考え、尿意を我慢しながらも懸命に作成を続けた。それじゃ様が小窓を開けたと同時に、花輪は自己ベストを更新する。満たされたような笑みで、花輪は薬袋を手渡した。

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