映画『キサラギ』あらすじとネタバレ感想

キサラギの概要:2007年に公開された密室推理映画で、監督は佐藤祐市、主演は小栗旬。自殺したマイナーアイドル如月ミキの一周忌にファンサイトを通じて集まった5人の男たちが、その死の謎を解き明かしていく。

キサラギ あらすじ

キサラギ
映画『キサラギ』のあらすじを紹介します。

自殺した無名のアイドル如月ミキの一周忌に、ファンサイトを通じて集まることになった、家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘。というハンドルネームの5人の男たち。
家元が借りたペイントハウスで初対面の挨拶を済ませると、オダ・ユージが「如月ミキは自殺ではない」と言い出す。

生前、如月ミキは悪質なストーカー被害にあっており、ストーカーが如月ミキを殺害したと語るオダ・ユージ。
自分だけが私服で気分が盛り上がらないと、喪服を買いに出た安男を置いて、4人は「誰が如月ミキを殺したのか」を推理し始める。
警察官である家元によって、オダ・ユージが指摘した犯人候補のいちご娘。の無実が証明される。
いちご娘。は如月ミキの自宅に忍び込んだ事はあったが、彼は如月ミキの生き別れの父で、過剰な心配をしていただけだった。

賞味期限の切れたアップルパイを食べて体調を崩した安男をよそに話は進み、如月ミキが通っていた雑貨屋の店員でもあるスネークに疑いがかかる。
すぐに彼のアリバイは証明されるが、オダ・ユージの正体が激痩せした如月ミキの生前のマネージャー、通称デブッチャーだとわかる。
そして、如月ミキと結婚の約束をしていた彼氏が安男だと判明する。
自殺の直前まで電話していたという安男は、ヌード写真集の仕事を如月ミキに強要しようとしていたマネージャーのせいで自殺に至ったとオダ・ユージを責め立てる。

如月ミキとの接点が無い、ただのファンが自分だけだと落ち込む家元。
やがて意外な事実から、如月ミキの死の真相が明らかになっていく。

キサラギ 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2007年
  • 上映時間:108分
  • ジャンル:ミステリー
  • 監督:佐藤祐市
  • キャスト:小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅 etc

キサラギ ネタバレ批評

映画『キサラギ』について、感想批評です。※ネタバレあり

万人向けのわかりやすいミステリー

重くなりがちな”自殺の真相を突き止める”とい内容だが、ギャグや個性の強いキャラクターを上手く使っていて、テンポ良く進むストーリー。
自分で作ったアップルパイでお腹を壊した安男役の芸人ドランクドラゴンの塚地が、推理が繰り広げられる部屋から出入りする事によって、男性5人が集まって密室で推理を繰り広げる、という展開での空気の入れ替えのような役割も果たしている。
また、専門用語や堅苦しい言葉を使って推理をする、オダ・ユージ役のユースケ・サンタマリアと家元役の小栗旬の会話を、軟派な雰囲気のスネーク役の小出恵介が簡単な言葉で何度も繰り返したり、出入りを繰り返す安男に簡単な説明をすることで、ミステリーが苦手でもわかりやすいストーリーになっている。

香川照之が演じたいちご娘。のように、姿が見えないネット上では女性のフリをする事も、適度な説明やスネークのオーバーリアクションによって、納得しやすいものになっている。
全員が和解した後、自殺ではなく不慮の事故死だったという結末になるのには、馴れ合いのような感覚を覚えてしまう。

エンディングで全て台無し

イケメンのアイドルオタクや、元肥満体系マネージャー、恰幅の良い幼馴染の彼氏、無職のアイドルの父親など、奇抜なキャラクターが見ていて飽きさせない動きをする。
「踊る大捜査線」シリーズで織田裕二と共演していたユースケ・サンタマリアが、その「踊る大捜査線」の織田裕二に憧れてオダ・ユージというハンドルネームをつけたという設定も面白い。

過去の出来事はぼかした画にしたり、ラストまでは如月ミキの顔を徹底して映さないなど、映像にも面白味がある。
しかしエンドロールでの5人の踊りに熱狂的なファンという印象が無く、映画の特典映像にも似たムードで行われているため、作品全体の雰囲気がまとまらなくなっている。
最後、その1年後に再び「如月ミキは殺害された」と繰り返されるシーンによって、まとまった推理が崩れるという残念な終わり方になってしまっている。

キサラギ 感想まとめ

万人受けはしないグラビアアイドルの世界や、馴染みの無い場合はわからないネット上で性別を偽る行為やオフ会など、マニアックな世界観を見やすく、そしてミステリーとしても嫌味が無い程度にわかりやすく説明を繰り返して、馴染みやすく仕上げた作品。
アイドルは虚像に過ぎないという結論にたどり着くまでを、タレントや俳優、芸人たちが演じるというメタフィクション要素も含んでおり、自殺の謎もハッキリと解明されずに終わるが、それを納得させるようなストーリー展開になっているのが面白い。

キャラクターの個性が強すぎて、「ママレモン」を「ファミリーピュア」と何度も訂正させたり、カチューシャをつける香川照之や、自分が作ったアップルパイでお腹を壊すドランクドラゴンの塚地などは、何度見ても笑ってしまう。

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