映画『黒いチューリップ』あらすじ・ネタバレ結末と感想

黒いチューリップの概要:革命の嵐吹き荒れるフランスで義賊を続ける兄に呼ばれてやってきた、共和主義の弟。彼は顔に傷を負った兄に変わり・謎の義賊・黒いチューリップとして暗躍しろと言われる・・・。ドロン若かりし頃の傑作ついに4Kブルーレイ化!

黒いチューリップ あらすじ

黒いチューリップ
映画『黒いチューリップ』のあらすじを紹介します。

時は革命の嵐が吹き荒れる、18世紀のフランス。
王政が崩れるのも時間の問題だった当時のフランスでは、親族たちが身辺整理を行い、財産を持ってオーストリアなど近隣の国外越境を試みようとしていた。

美貌の三流貴族ながら、剣の達人でもあるジュリアン(アラン・ドロン)は、普段は貴族の女性にモテモテの堕落した生活を送り、
裏では、越境しようとする貴族たちを狙い金品を奪う義賊『黒いチューリップ』として暗躍していた。

しかし彼の活躍ぶりは、憲兵隊長に目をつけられ、ジュリアンは憲兵隊長との一騎打ちの末に顔に傷をつけられる。

ジュリアンは、自分と瓜二つの弟で革命に燃えるギヨーム(アラン・ドロン2役)を呼び寄せ、自分の身代わりを務めさせようとするのだが、、
ギヨームは、顔こそ似てはいるが、剣の腕もまだまだで、兄とは考えも全く違う。

ギヨームは、兄になりきる為に、男勝りな彼女カロリーヌ(ヴィルナ・リージ)から剣の手解きを受けるのだが、全く彼女に敵わない。
兄・ジュリアンからも、これで代役が務まるのかと、半ばため息をつかれるが、ギヨームは、あえて兄になりきろうとするのだが・・・。

黒いチューリップ ネタバレ結末・ラスト

弟ギヨームは、兄ジュリアンの代役が務まるようになり、黒いチューリップとして活躍できる様になった頃、憲兵隊長に捕まり、絞首刑を言い渡されてしまう。

しかし元々、弟を代役に呼んだのは兄ジュリアン。
ジュリアンは責任を感じ、刑執行前に弟と入れ替わり自分が刑を受ける。

勝ち誇ったかの様に演説する憲兵隊長の前に、派手に現れたのは、黒いチューリップの装束のジュリアン。
全てを兄になりきった上で、革命の闘士の頂点に立ったジュリアンは、憲兵隊長を愛馬ヴォルテールに追いかけさせ殺す。

そしてラストは、革命を影で支えてくれた僅かな王族、そして庶民とのダンスの中、ジュリアンとカロリーヌが踊る姿で幕を閉じる。

黒いチューリップ 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1963年
  • 上映時間:110分
  • ジャンル:アクション、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:クリスチャン=ジャック
  • キャスト:アラン・ドロン、ドーン・アダムス、ヴィルナ・リージ etc

黒いチューリップ 批評・レビュー

映画『黒いチューリップ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

幻の頓挫作品がなかったら、ありえなかった一作

この映画は、ドロンデビュー当時、欧米を股にかけた一大映画プロジェクト『マルコ・ポーロの大冒険』の代わりに作られた様なものだった。
『マルコ~』が企画、制作で混乱し、同作の主演のドロン、監督のクリスチャン・ジャックは早い段階で降板。

代わりに作ったのが『黒いチューリップ』であり、その選択は正解だったといえる。

後にドロンは、似た様な作品で『アラン・ドロンのゾロ』を演じている上、そちらの方が印象に残っている人も多いだろう。
だが、この作品はあえて『ゾロ』の土台になったというい意味でも貴重な一作である。

4K修復版により、公開当時より優れた映像技術の再現が可能に

この作品の、もう1つの持ち味といえば、ドロンの出世作『太陽がいっぱい』の撮影監督・アンリ・ドカエが関わっている事である。
にも関わらず、彼の画質を行かしたDVDリリースや、映画館での作品上映がなされていなかった話はあ非常に残念で、ファンの間で心待ちにされていた。

『黒いチューリップ』の4K化には、IMAXを含む70mmフィルムのデジタル化を適正価格で行なう事で欧州では知られている小さな工房・Arane Gulliver(アランヌ・ギュリヴェール)社の存在があった。
この工房が、フィルムスキャナを自社開発。『黒いチューリップ』のフィルム権利を持っている会社からフィルムの修復を依頼された事からプロジェクトはスタートした。

残念ながら、工房は経営難により、’14年末に閉鎖となったが、この会社の尽力により、私たちは、上映当時よりも優れているクオリティの優れた画質・音質で映画を観ることが出来るのである。
これから購入するならば、4Kブルーレイがお薦めだ。

ドロンの演じわけは観ていて爽快

ドロンが、劇中で演じるのは、顔こそ瓜二つとはいえ、性格も生き方も全く違う双子。
CGも発達しておらず、せいぜいあったとしてもよくできたフィルム合成という時代に、ドロンはここまでよく演じ分けたというのがあっぱれである。

しかもジュリアンとギヨームが別々に出てくるのなら判るが、2人が同時に出てくるシーンもあるのだ。

田舎から出てきたばかりのギヨームは、仕立てのいい茶色い服を着た生白い、本ばかり読んでいそうなお坊ちゃんである。
そんな弟をどやしつける兄ジュリアンは、日焼した肌に白いシャツを纏い、昼間はビシっと正装してマダムをたぶらかす有閑貴族だ。
兄と弟の対比を、ドロンが面白おかしく演じ、最後には弟が兄になりきってしまうまでをやり遂げるさまは観ていてスカっとする。

黒いチューリップ 感想まとめ

過去にもジェット・リーが、格闘技の腕のみ同じで、性格も生き様も全く違う異次元の人間という役柄を『ザ・ワン』で演じていたが、
ドロン程、瓜二つに演じる事はできなかった。

近年では、アーミ・ハマーや、トム・ハーディーなどが、CGを駆使して兄弟役を演じて居るが、
それでもドロンには敵わないだろう。
その要因は、内面を演じきり、弟が兄に成り代わるというハングリーさをドロンが演じきったからではないだろうか。

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コメント

  1. Χχzer より:

    「ラ・セーヌの星」に登場した義賊「黒いチューリップ」は、このアラン・ドロンの作品が元ネタだったのか。