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映画『ラストマン・スタンディング』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ラストマン・スタンディング』の概要:黒澤明監督の時代劇映画『用心棒』(61)を、ウォルター・ヒル監督がアメリカ風にリメイクしたアクション映画。三船敏郎が演じた椿三十郎に当たるキャラクターを、ブルース・ウィリスが演じている。主人公が女好きという設定が、いかにもアメリカらしい。

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映画『ラストマン・スタンディング』の作品情報

ラストマン・スタンディング

製作年:1996年
上映時間:101分
ジャンル:アクション、フィルムノワール
監督:ウォルター・ヒル
キャスト:ブルース・ウィリス、クリストファー・ウォーケン、ブルース・ダーン、ウィリアム・サンダーソン etc

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映画『ラストマン・スタンディング』の登場人物(キャスト)

ジョン・スミス(ブルース・ウィリス)
逃亡中のお尋ね者。二丁拳銃の使い手。メキシコへ逃げる途中に寄った町で、抗争中のギャングを利用して、金儲けしようとする。悪党には厳しいが、弱い立場の人には優しい。かわいそうな女性を放っておけない性分。
エド・ガルド保安官(ブルース・ダーン)
ギャングの抗争で廃れてしまった町の保安官。ギャングからの賄賂で私腹を肥やしており、町の治安には無関心。最終的には、スミスを助ける。
ヒッキー(クリストファー・ウォーケン)
ドイルの右腕。10歳の時に父親を殺害し、15歳の時には更生施設を全焼させた筋金入りの悪党。顔には大きな傷跡があり、声帯も潰れている。マシンガンを愛用している。スミスのことを疑っている。
ドイル(デヴィッド・パトリック・ケリー)
アイルランド系ギャングのボス。メキシコから高値で酒を仕入れ、それを密売している。町に居座り、ストロッジと酒をめぐる縄張り争いをしている。フェリーナという人妻にご執心で、彼女のことになると冷静さを失う。
ストロッジ(ネッド・アイゼンバーグ)
イタリア系ギャングのボス。シカゴでは小物だったが、この町では大物ぶっている。感情的で小心者。情婦のルーシーにも、酷い暴力を振るう。
ジョー(ウィリアム・サンダーソン)
町のホテルの店主。1階では酒場も開いている。町へやってきたスミスが、ジョーのホテルに滞在する。ギャング同士を煽り、自滅させようとしているスミスの作戦にいち早く気づき、何かと彼の力になる。
フェリーナ(カリーナ・ロンバード)
ドイルの情婦。ギャンブルで負けた夫に売り飛ばされたかわいそうな女。幼い娘と夫はメキシコにいる。廃墟となった教会で、毎日祈りを捧げている。常にドイルの部下に監視されている。
ルーシー(アレクサンドラ・パワーズ)
ストロッジの情婦。ストロッジに暴力を振るわれているが、なかなか別れることができない。スミスに口説かれ、ストロッジの情報を売る。そのせいで、ひどい目にあう。
ジョルジョ(マイケル・インペリオリ)
ストロッジのいとこ。高い金を出してスミスを用心棒に雇うことに反対する。ギャングとしては小物。

映画『ラストマン・スタンディング』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ラストマン・スタンディング』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ラストマン・スタンディング』のあらすじ【起】

禁酒法時代のアメリカ西部。お尋ね者のジョン・スミスは、メキシコへ逃げる途中で、テキサスのジェリコという町へ寄る。国境から80キロのこの町では、アイルランド系ギャングのドイルとイタリア系ギャングのストロッジが、密売酒をめぐる縄張り争いを続けていた。ギャングたちの抗争により町は廃れ、今ではゴーストタウンのようになっていた。

町へ入った途端、ドイルの一味が現れ、スミスの車を破壊する。この町の保安官のエドもギャングに買収されており、何もしようとしない。スミスは、ジョーの酒場へ入り、町の事情を聞く。ジョーの話によると、町全体がギャングに乗っ取られ、善良な町民はみんな追い出されてしまったらしい。スミスは、この状況を利用して、金儲けしようと企む。

スミスはドイル一家がアジトにしているホテルに乗り込み、車の修理代を出すよう迫る。腕に自信のある部下が向かってくるが、スミスはあっという間にそいつを撃ち殺す。そうして自分の凄腕を見せつけ、「腕の立つ用心棒を雇え」と忠告する。

スミスの噂を聞きつけたストロッジは、すぐに彼を用心棒に雇う。ストロッジは、シカゴでは雑魚扱いされている小物で、部下も使えない奴ばかりだった。前金を手に入れたスミスは、ジョーのホテルに滞在することにして、娼館へ女を買いにいく。

スミスが娼婦を抱いていると、ドイルの部下が乗り込んできて、銃撃戦となる。スミスはドイルの部下2名を撃ち殺し、娼婦を捕まえる。娼婦はドイルの部下に脅され、暗殺の手引きをしていた。事情を聞いたエドは、娼婦だけを牢屋に入れる。

ストロッジの情婦のルーシーが迎えにきたので、スミスはストロッジのアジトへ移動する。ストロッジは、明日メキシコからドイルの酒が届くという情報を仕入れており、その酒と密輸用のトラックを横取りする計画を立てていた。スミスは、その現場に立ち会う。

ストロッジは、メキシコ軍を買収しており、ドイルの部下は軍人に蜂の巣にされる。こうしてストロッジは、ドイルの酒とトラックを奪うことに成功する。スミスは、ドイルの酒が何者かに奪われたという情報をエドに流す。

自分の情報をドイルに売ったのもエドだと睨んでいたスミスは、娼婦に金を渡し、町から逃がしてやる。エドは、なかなか町を出ようとしないスミスに、「ヒッキーが帰る前に出ていけ」と忠告する。ヒッキーはドイルの右腕で、とんでもない悪党として、みんなから恐れられていた。ヒッキーが不在の間は、抗争も休戦する約束になっていた。

映画『ラストマン・スタンディング』のあらすじ【承】

スミスはルーシーに近づき、彼女を誘惑して協力を求める。ストロッジの横暴さに腹を立てていたルーシーは、週に100ドルの報酬で、内輪の情報を売ることにする。同時に2人は男女の関係にもなる。

ドイルもスミスが欲しくなり、高い報酬を提示して、こちらの用心棒に雇いたいと申し出る。ドイルは、酒やトラックを奪ったのがストロッジだと気づいていた。しかしスミスは即答を避け、ストロッジのところへ行く。

スミスはストロッジに用心棒をやめると告げ、ジョルジョに「臆病者」と罵られる。怒ったスミスはジョルジョをボコボコに殴り、ストロッジのことも威圧する。ストロッジと決別したスミスは、それをわざとエドに伝えておく。

ヒッキーが町へ帰ってきた。ストロッジが休戦の約束を破り、酒を奪ったことを知ったヒッキーは、ストロッジとジョルジョを始末するために動き出す。その情報を仕入れたスミスは、ジョルジョに電話をかけ、用心するよう告げる。自分の命が狙われていることを知ったジョルジョは、すぐに町を出る。

ルーシーがストロッジとヨリを戻す気になり、情報提供をやめると言い出す。スミスは最後の情報として、ジョルジョがメキシコ軍の指揮官と国境警備隊を買収するため、メキシコの町へ向かったことを聞き出す。スミスはこの情報を2000ドルでドイルに売る。

ジョルジョを暗殺するため、ヒッキーがメキシコへ向かう。ヒッキーは酒場でマシンガンをぶっ放し、ジョルジョの部下も軍の指揮官も国境警備隊の隊員も皆殺しにする。そしてジョルジョを拉致して、町へ戻る。

スミスは、町外れの廃墟となった教会へ行き、そこで毎日祈りを捧げているフェリーナという女と会う。フェリーナの夫はドイルとの賭けに負け、妻を手放す羽目になった。ドイルはこのフェリーナにご執心で、彼女を情婦にしていた。夫は娘を連れてメキシコへ帰ってしまい、娘と引き離されたフェリーナは、祈ることでなんとか正気を保っていた。

映画『ラストマン・スタンディング』のあらすじ【転】

メキシコでの射殺事件を知り、国境警備隊の隊長が町へやってくる。隊長は、保安所にスミスを呼び、事件について質問する。隊長は、スミスが抗争を利用して金を稼いでいることも、エドがギャングに買収されていることも知っていた。そのうえで、10日後、自分が部下を引き連れて戻ってくるまでに、どちらかのギャングを追い出していなければ、両方を抹殺すると宣言する。スミスは、町を去るよう忠告されるが、彼にはどうしてもやり遂げたいことがあった。

ジョルジョを人質にしたドイルは、ストロッジに10万ドルの身代金とトラックを要求する。十字路での取引の際、ヒッキーは金の入ったトランクを持つ男を射殺する。ヒッキーの予想通り、トランクの中身は紙切れだった。しかしストロッジは、事前にフェリーナを拉致しており、ジョルジョとの交換を迫る。フェリーナが泣き所のドイルは、怒り狂いながらもその要求をのみ、ジョルジョを解放する。

翌日、アザだらけの顔をしたルーシーが、スミスを訪ねてくる。ルーシーは、虫のいどころの悪かったストロッジに殴られ、感情的になってスミスのことを暴露してしまったらしい。ストロッジの命令で、ルーシーは片耳を切り落とされていた。スミスは彼女に大金を渡し、彼女を逃がしてくれるようエドに頼む。スミスは、ストロッジやドイルの卑劣さが許せなかった。そして、金目当てではない行動に出る。

スミスは用心棒になる条件で、ドイルから1000ドルの前金を受け取る。そして、ストロッジがフェリーナを狙っているので、護衛を強化するべきだとドイルを騙し、彼女の居場所を聞き出す。フェリーナは、町外れの隠れ家に軟禁されていた。

スミスは隠れ家へ行き、8人の護衛を皆殺しにする。そして、フェリーナにドイルからせしめた前金と車を渡し、メキシコにいる夫と娘のところへ逃がしてやる。フェリーナは感謝の証として、大事にしていた十字架をくれる。

スミスは「来た時にはみんな死んでいた」と嘘をつき、ストロッジが女を奪ったのだとドイルに信じ込ませる。ドイルは異常なほどフェリーナに執着しており、ストロッジとカタをつけると息巻く。しかしヒッキーは、スミスのことを疑っていた。

映画『ラストマン・スタンディング』の結末・ラスト(ネタバレ)

フェリーナが車を売り、バスを使ってメキシコへ逃げたという目撃情報が入り、ヒッキーが手下を連れてスミスのホテルへ乗り込んでくる。ちょうど風呂に入っていたスミスは、無抵抗のまま拉致される。

スミスは監禁されて半殺しの目にあうが、隙を見て脱出を図る。激怒したドイルは、スミスと親しかったジョーを疑い、一方的に彼を痛めつける。見かねたエドがドイルを止め、「スミスはスリムの店にいる」と嘘をつく。スリムの店とは、ストロッジがアジトにしているホテルのことだった。

ドイル一味はスリムの店に火を放ち、出てきた人間を全員撃ち殺す。この襲撃で、ストロッジ一家は全滅する。ドイルは、火が消えたらスミスの死体を探すよう命じる。

一方、ジョーの店の冷蔵庫に隠れていたスミスは、エドの協力で町外れの教会に身を隠す。スミスはかなりのケガを負っており、傷を癒す時間と銃が必要だった。スミスに食料と銃を調達する準備をしていたジョーは、ドイル一味に捕まってしまう。エドは、ジョーが拉致されたことをスミスに知らせ、自分の銃を渡してやる。

スミスは、ジョーが監禁されているホテルに乗り込み、何人もの敵を相手に激しい銃撃戦を繰り広げる。そしてドイルの部下を皆殺しにして、ジョーを救い出す。しかしスミスも、腹を撃たれていた。

スミスは、スリムの店の焼け跡にヒッキーへのメッセージを残し、教会へ戻る。ジョーも見届け人として、彼に同行する。フェリーナを捜しにメキシコまで行っていたドイルとヒッキーは、メッセージを見て、教会へやってくる。ドイルはスミスを味方に引き入れようとしていたが、ジョーに撃ち殺される。そしてスミスは、得意の早撃ちでヒッキーを仕留める。こうしてギャングたちは全滅し、町には平和が戻る。スミスはジョーに別れの挨拶をして、町を去っていくのだった。

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みんなの感想・レビュー

  1. トウシュ より:

    『荒野の用心棒』というが全然違う。ふらっと混乱した町に現れた凄腕の流れ者が町の悪党をやっつけるという大筋以外は全く別物で制作陣は特に黒沢明のフォロワーではなかったのだろう。それ自体は自由な考え方だと思う。しかし中盤を超えた辺りからストーリーが制御を失いご都合主義的な展開で急に風呂敷を畳みだしており慌ただしさがみっともない。つまらない映画ではないが、変に設定を流用しないで独自に構成するか素直に『用心棒』をもっと流用するかした方がよかったかもしれない。