映画『リバティーン』あらすじネタバレ結末と感想

リバティーンの概要:17世紀のロンドンを舞台に実在した放蕩詩人ロチェスターの生涯を描いた歴史劇。主演のジョニー・デップの怪演に注目。共演はサマンサ・モートン、ジョン・マルコビッチ、ロザムンド・パイク。2005年の英国映画。

リバティーン あらすじネタバレ

リバティーン
映画『リバティーン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

リバティーン あらすじ【起・承】

17世紀のロンドン。チャールズ1世の寵愛を受けた放蕩詩人こと第2代ロチェスター伯爵(ジョニー・デップ)。彼の奔放な人生には、3人の女がいた。妻エリザベス(ロザムンド・パイク)、女優のリジー(サマンサ・モートン)、そして娼婦。

ロチェスターは言う・・「男は嫉妬し、女は拒絶し、物語が進むにつれてどんどん私を嫌いになるだろう。淑女たちよ、私はところかまわず女を抱ける・・男もだ。私はジョン・ウィルモット。第2代ロチェスター伯爵だ。どうかこんな私を好きにならないでくれ」と。

ロチェスターは、王の御前で卑猥な詩を詠んだとして、謹慎させられていた。謹慎が解けると、彼は酒場に向かった。悪友たちの前で、”王は喜ばなかった、王政も同時に批判しているのに”とこぼす。ロチェスターは、酒を飲み女と遊ぶ毎日を送っていた。

ある日、ロチェスターは、2シリングを盗んだ使用人オールコックを助けた。服を新しくし、彼はロチェスターに仕えるため戻ってきた。その頃、ロチェスターの心を慰めるのは演劇だった。

劇場で、自信のない演技をし、客から非難を受けている女優リジーがいた。だが、ロチェスターは彼女に光る才能を見て、”私が鍛えれば君は5年で人気女優になれる!”と演技指導を申し出るのだった。

はじめは、ロチェスターを警戒していたリジーだったが、熱心な指導に心を動かされてゆく。リジーは、観客に愛される女優になりたいと夢を語った。そして、2人で作り上げたオフェーリアの演技は大好評を得たのだった。

一方、ロチェスターは、画家ホイズマンに妻エリザベスとの肖像画を描かせていた。しかし、2人と背景だけでは何かが物足りない。そこで、猿を描くのはどうかと提案した。妻は猿を嫌がり、絵に収まろうとしない。

妻に愛人と芝居について問い詰められるが、心は愛人で女優のリジーにあるのだった。

リバティーン あらすじ【転・結】

ロンドンの芝居小屋。演技指導の合間に彼の戯曲を読むリジー。ロチェスターは、王から知性溢れる戯曲を書いて欲しいと依頼されたのだ。はりきって筆を進めたが、出来上がった脚本は卑猥極まりない内容だった。

舞台公演当日。王とフランス大使を招き、劇が始まるが途中で王によって止められてしまう。”猥雑な宮廷批判か!”と王に怒られるが、王の御前でロチェスターは魔法のように消えてしまう。

数年後、ロチェスターは梅毒になり、痛々しい姿で酒場に現れた。酔っておしっこをかけてしまったり、あげくの果てに青年を刺殺してしまうなど狂っていた。使用人のオールコックに、”イエスのようだろ?”とふざけることもあった。

王は変わり果てたロチェスターに対して、無視することを選んだ。ロチェスターは、かつての愛人リジーと再会。リジーに”愛人生活に飽きたのではなく、あなたに飽きたのよ”と言われてしまう。2人の間には娘がいるらしい。

梅毒に冒されたロチェスターの看病を続ける、娼婦と使用人のオールコック。厳格な母に”病も神の思し召しだ”と言われ、次第に神への信仰心が芽生え始めます。

そして、杖をつきながら、議会で”王の血筋が重要だ!”と発言し、王政復古を唱えた。その後、33才の若さで妻エリザベスに看取られ、生涯を閉じた。

リバティーン 評価

  • 点数:55点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2004年
  • 上映時間:110分
  • ジャンル:時代劇、ラブストーリー
  • 監督:ローレンス・ダンモア
  • キャスト:ジョニー・デップ、サマンサ・モートン、ジョン・マルコヴィッチ、ロザムンド・パイク etc

リバティーン 批評・レビュー

映画『リバティーン』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

ジョニー・デップの破天荒な魅力が炸裂!

ジョニー・デッブが演じる、放蕩詩人ジョン・ウィルモットまたはロチェスター伯爵は、17世紀のイギリスに実在する人物です。王政への批判を詩に詠んだと言われていますが、内容は下ネタばかりだったと言われ、別名エロ詩人ともいう。

女遊びがたたり、梅毒になり33才の若さで亡くなります。映画の冒頭で述べる言葉が、彼自身をよく表しています。出来れば、イギリスの俳優に演じてもらいたかったとも思うのですが、ジョニー・デップもなかなか破天荒で面白い!

奇抜な衣装が本当によく似合います。ジョニー・デップといえば、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの海賊ジャック・スパロウや「チャーリーとチョコレート工場」の工場主ウィリー・ウォッカなど、強烈な個性を持った人物ばかり演じています。

台詞はぶっきらぼうなのに、不思議と彼が演じると役が生きてきます。この映画では、使用人オールコックを助けたり、女優リジーの演技指導をするところに優しさを感じます。彼の人間的魅力に注目して下さい。

キリスト教のシンボルから読み解く絵画

この映画では、ロチェスターが梅毒に罹ってからの恐ろしい形相と信仰心の発露が見どころです!本当にロチェスターが改心したかどうかは分かりませんが、とても興味深い。

彼が妻エリザベスと共に肖像画に描いてもらうシーンをみてゆこう。何か足りないと思ったロチェスターは、絵に猿を加えることを提案します。それを嫌がる妻。

キリスト教では、猿は”貪欲さ・好色・怠惰・堕落した人間”を象徴すると言われ、ロチェスター自身を表していると思います。猿の意味するところが、西洋と東洋では違うというのも面白い!

また猿が絵の中で、人間に繋がれた状態で描かれれば、猿に象徴される悪が信仰によって善に変えられたことを意味するそうです。

次に敬虔な母親から、”病も神の思し召しよ”と言われてからの彼の信仰への態度です。改宗者や信心深い放蕩者と名乗るようになります。ここには、信仰と自由への想いで揺れているのではないか。

放蕩者の一面だけでない、病と向き合う姿にもぜひ注目して下さい。

リバティーン 感想まとめ

歴史に翻弄されたのではなく、歴史を動かした17世紀の放蕩詩人ジョン・ウィルモットこと、第2代ロチェスター伯爵。私はこの映画ではじめて彼を知ったが、近年では優れた政治批判の詩を書いたとして評価が見直されています。

この映画では、愛欲にまみれた男の生涯をジョニー・デップが生き生きと演じています。決して、好きになれない人物ですが、女に甘く不器用な一面を覗かせたり、下ネタ満載の劇に政治批判とは別の照れ隠しの要素もあるように見えるのです。

彼をめぐる2人の女性にも注目して欲しい。妻エリザベスを演じる、ロザムンド・パイクは死の床まで献身的に尽くす様子を抑えた演技で見せ、彼のミューズになった女優リジーは離れがたい魅力を感じさせます。

最後まで、3人がどう動くかとても興味深かったが、やはりジョニー・デップ色が濃い。欲を言えば、イギリスの俳優に演じてもらいたかったとも思う。ジョニー・デップのファンにとっては、異色作として記憶に残るだろう。

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