映画『ロブスター』あらすじネタバレ結末と感想

ロブスターの概要:独身者は45日以内にパートナーを見つけることが出来なければ動物の姿に変えられてしまうという不条理コメディ。出演はコリン・ファレル、レア・セドゥ、ベン・ウィショー。ヨルゴス・ランティモス監督2015年製作映画。

ロブスター あらすじネタバレ

ロブスター
映画『ロブスター』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ロブスター あらすじ【起・承】

近未来。妻と離婚した建築家のデヴィッド(コリン・ファレル)は、”独身者専用”のホテルに入れられた。ホテルに入り、45日間以内にパートナーが出来なければ、動物に姿を変えられてしまう。

デヴィッドの、犬に変えられてしまった”兄”と共にこの奇妙な生活が始まった。ここで、足の悪い男(ベン・ウィショー)と滑舌の悪い男(ジョン・C・ライリー)に出会う。

足の悪い男に何の動物になりたいか聞かれて、デヴィッドは”ロブスター”と答えた。
滑舌の悪い男は”オウム”になりたいと言う。

ホテルでは、滞在日数を増やすために森で”人間狩り”を行ったり、カップルを作るために性教育やダンスパーティなどが催された。

ホテルに来て2日目、足の悪い男は鼻血の出やすい女(ジェシカ・バーデン)とカップルが成立した。カップルが成立すると、ダブルベッドがある部屋に移り、2週間を過ごす。次に湾内にあるヨットで生活した後、問題がなければ街に戻ることが出来るのだ。

だが、足の悪い男は鼻血が出ないのに出ると偽ってカップルになったのだ。もし、この偽りがばれれば罰として、誰も望まない動物に変えられてしまう恐れがあるという。

デヴィッドは、共通点こそがカップルになる早道だと悟り、心のない女(アンゲリキ・パプーリア)にターゲットを決めた。冷徹なふりをして彼女に近づき、カップルを成立させた。

しかし、ダブルベッドのある部屋に移ったその夜、愛する”兄”を無残にも、心のない女に殺されてしまう。これに激怒したデヴィッドは、メイド(アリアーヌ・ラベド)と共に心のない女を麻酔銃で眠らせ、動物に変えてしまう。

その後、デヴィッドはホテルから森へ逃亡した。

ロブスター あらすじ【転・結】

森へ逃げ込んだデヴィッドは、”独身者たち”のリーダー(レア・セドゥ)に助けられた。しかし、この森では、”一生独身でいられるが、ナンパ目的で異性と話をしたりダンスをすることは出来ない”という掟があった。

デヴィッドは、森で近視の女(レイチェル・ワイズ)と出会い、初めて恋に落ちてしまう。そして近視の女に思いを伝えるため、彼女の好きなウサギを狩っては届けるのだった。

だが、イチャイチャしていることがばれた場合には罰として、”赤の接吻”が与えられるという。双方の唇を切ってキスさせるらしい。デヴィッドは、2人にしか分からないサインを作って会話をするのだった。

ある日、滞在日数があと2日になった、滑舌の悪い男が森にやってきた。デヴィッドに助けを求めるが、デヴィッドは拒否して森に置き去りにした。

数日後、”独身者たち”のリーダーの家に男女4人で同僚として”里帰り”することに。だが、デヴィッドと近視の女は必要以上にリーダーの親の前でキスを交わしてしまい、リーダーから恋人同士であると疑われてしまう。

リーダーはまず、近視の女を呼び出して近視を治すレーザー手術だと偽って、失明させてしまう。こうして光を失った彼女はショックを受けるが、デヴィッドは献身的に彼女を支え続けた。

次に”独身者たち”のリーダーは、”独身者”のホテルへ行き、復讐する計画を立てます。

標的は、”306”号室の支配人とそのパートナー、240号室の”スキーを愛するカップル”と282号室の”社会科学を専攻したカップル”。そして、湾内のヨットで2週間を過ごす、”鼻血の出やすいカップル”だ!

デヴィッドは、”鼻血の出やすいカップル”がいるヨットへ向かう。再会を喜ぶ暇はなく、デヴィッドは、”足の悪い男”が鼻血が出ないのに出ると言って嘘をついていることを暴露してしまう。

鼻血の出やすい女と娘は、その嘘を信じようとしない。一方、306号室、240号室と282号室では、リーダーとその仲間たちが互いを殺させるデス・マッチを行わせているのだった。

デヴィッドは、ついに失明した女と共に逃げることを決意した。リーダーの寝込みを襲い、体を拘束してリーダー自らが掘った墓へ放り込む。ここは夜になると、野犬が現れ人を襲うのだ。

失明した女と共に森から脱出し、街へ向かった。夫婦を装い、街のファミリーレストランに入った2人。店員にナイフとフォークを借りたデヴィッドは、トイレに行き、失明した女と同様に視力を失うため、自らの瞳にフォークを突き刺した。

ロブスター 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2015年
  • 上映時間:118分
  • ジャンル:コメディ、ラブストーリー、SF
  • 監督:ヨルゴス・ランティモス
  • キャスト:コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、ジェシカ・バーデン、オリヴィア・コールマン etc

ロブスター 批評・レビュー

映画『ロブスター』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

独身者(シングル)が生き残るためのサバイバル・ゲーム!

雑踏の中に1人、歩みを進める時。こんなに大勢の人がいるのになぜ、運命の人に出会えないのだろうと考えてしまいます。映画「ロブスター」では、独身者(シングル)では生き辛い社会をシュールな笑いと残酷さで浮彫りにしています。

もし、45日以内にパートナーが出来なければ、動物の姿に変えられてしまう。滞在日数を伸ばすためには、森に逃げ込んだ独身者を捕獲しなければならない。パートナーになり、子供を産むことを強制される現実は決して近未来の話ではないと痛感させられます。

ここで1つ疑問が浮かんできます。人間と動物、一体なにが違うのだろう?私達は、パスカルがいうように”考える葦”です。人間だけが”死”や”未来”を想像することが出来ると考えられています。それ以外は他の動物と同じ。

自然界では未熟に生まれ、大人になるまで20年もかかる人間なんてとても弱い存在なのに!知性を持ってしても乗り越えられない壁があるのではないか。人間の驕りや切なさが感じられる作品です。

やっぱり、犬が好き!パルム・ドック賞

パルムドール賞ではなく、パルム・ドック賞があるのを知っていますか?この映画では、主人公デヴィッドの”兄”を演じた、ボーダー・コリー犬がパルム・ドッグ賞、審査員特別賞を受賞しました。

途中で、心のない女に殺されてしまうんですが、死んだ演技もとても上手でした。人間の演技だけでなく、これからは動物の演技にも注目したい。

パルム・ドッグ賞は、「アラビアンナイト」のラッキー(マルチーズとミニチュア・プードルを交配した犬)です!真っ白でかわいい。日本でも、ソフトバンクのCMで人気の北海道犬のカイくんなど犬が活躍する場面が多いですね。

犬の知能はだいたい2~3才程度と言われ訓練次第で、色々なことが出来ます。将来的には犬だけの映画なんてのも作られるかも!

有名な映画では、2015年に受賞した、ゴダール監督の「さらば、愛の言葉よ」。ゴダールの愛犬ロキシーが審査員特別賞を受賞しています(ウェルシュ・シープ・ドッグ)。

ちなみにパルム・ドッグを取ったのは「ホワイトゴッド 少女と犬の狂詩曲」の250匹の犬で、特に主人公ハーゲンを演じたルークとボディの2匹のラブラドール・レトリバーのミックス犬に注目して下さい。

とても犬の表情が豊か。人間に反乱を起こす物語ですが、心に沁みますよ。

ロブスター 感想まとめ

「ロブスター」では、どの動物になりたいか必ず聞かれます。最も多いのが、”犬”だという。犬は人間の大切な友達だから。

この映画を観ると、将来の色々な不安が現実になりそうで怖くなります。そんな個性豊かな独身者を演じるのは、コリン・ファレルやベン・ウィショー、そしてレア・セドゥ。

特にベン・ウィショーに注目すると、彼は実に魅力的な男性を演じています。

母親が狼に変えられ、母に会いたくて動物園に毎日通ったというエピソードやパートナーについた嘘をデヴィッドに告白するシーンなど観ていると幸せになって欲しいと思います。

また前半と後半でがらりと物語の雰囲気が変わるのも面白い。デヴィッドと近視の女の、言葉を介さないシンプルな愛の表現が見どころです!

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