映画『ロング・グッドバイ』あらすじネタバレ結末と感想

ロング・グッドバイの概要:ロバート・アルトマン監督がレイモンド・チャンドラーの小説「長いお別れ」を映画化。探偵フリップ・マーロウの物語。出演はエリオット・グールド、スターリング・ヘイドン。1973年製作の米国映画。

ロング・グッドバイ あらすじネタバレ

ロング・グッドバイ
映画『ロング・グッドバイ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ロング・グッドバイ あらすじ【起・承】

探偵フィリップ・マーロウ(エリオット・グールド)は、親友のテリー・ノックス(ジム・バウトン)から、”妻とケンカをしたので、しばらくメキシコに行きたい。車に乗せてくれないか?”と頼まれます。

マーロウはメキシコまでテリーを送り、家に戻った。すると家の前で警察官が彼を待っていた。マーロウは、警察署に連れて行かれ、テリーに妻殺しの容疑がかかっていることを知った。

テリーは逃亡中のため、マーロウは一時的に留置場に入れられてしまうことに。だが、すぐに”テリーが自殺した”との情報が入り、マーロウは釈放された。

ある日、マーロウのもとに失踪した夫を探して欲しいと妻アイリーン(ニーナ・バン・パラント)から依頼がきた。失踪したのは、作家のロジャー・ウェイド(スターリング・ヘイドン)。

彼は、アルコール中毒で最近はまともに小説が書けていないらしい。マーロウは依頼を承諾し、作家探しを始めた。すると、ある精神科医のもとで、無事に作家を保護した。

その後、マフィアが”テリーが持ち逃げした金35万ドルを返せ!”と大勢で押しかけてきた。同じ頃、作家ロジャー・ウェイドが自殺したという知らせが入った。

その際、妻アイリーンから自殺の動機として、”ロジャーとテリーの妻が愛人関係にあった”という証言を聞いた。

ロング・グッドバイ あらすじ【転・結】

再び、マフィアの恐喝を受けるマーロウ。親友テリーのことが気がかりだ。ところが、マフィアの事務所にテリーが持ち逃げした金35万ドルが届いたらしい。

マーロウは、マフィアの事務所から帰る途中、親友テリー・ノックスの妻が運転する車を見た。急いで追いかけるが、車を見失ってしまう。

数日後、マーロウのもとにテリーからの手紙、5000ドルが入った郵便物が届いた。それを見て、全てを悟ったマーロウは、すぐにメキシコへ向かった。

テリー・ノックスが生きていることを確信したマーロウは、検死官に確かめると、テリーが自殺を偽装していたと判明した。

テリーは、ロジャーの金を奪い、ロジャーの妻アイリーンと一緒に暮らしているのだと。

数日後、マーロウはハンモックでのんびりとくつろいでいた、テリーの前に現れた。テリーも、マーロウが来ることを分かっていたようだ。

テリーに親友を裏切ったことを悔やむ素振りはない。”負け犬のお前に相応しいだろ?”と笑うテリー。その時、マーロウの銃口がテリーの体を貫いた。

帰り際、マーロウの車とロジャーの妻アイリーンの運転する車が、すれ違った。妻アイリーンの方は気が付いたようだったが、マーロウは無視して車を走らせた。

ロング・グッドバイ 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1973年
  • 上映時間:111分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:ロバート・アルトマン
  • キャスト:エリオット・グールド、ニーナ・ヴァン・パラント、スターリング・ヘイドン、ジム・バウトン etc

ロング・グッドバイ 批評・レビュー

映画『ロング・グッドバイ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

猫好きには堪らない!探偵は猫を愛す・・・

レイモンド・チャンドラー原作の「ロング・グッドバイ」(邦題は「長いお別れ」)を映画化した本作では、猫が愛らしい魅力を放っています。しかし、原作では猫は一切、登場しないらしい。

猫は自由気まま。エサが欲しいと言って主人を起こしたり、主人の出すエサが気に入らなくて食べないことも。気まぐれな猫に翻弄される楽しい毎日ですが・・。

やさぐれた、男やもめの探偵に生活感を出そうとして登場させたのだろう。しかし、46時中、煙草を吹かしつつ、猫に触れる姿はかっこよくないなぁ。原作を愛する読者がイメージと違う!と批判されたことに納得がゆきます。

またハード・ボイルド感が、少ない。親友に裏切られたことを知り、ハンモックでのんびりしているテリーを銃殺するシーンだけとは!うーん、「007」ばりの活躍を期待したのに。

ロバート・アルトマン監督は、型破りなインディペンデント系の映画監督として知られていますが、やはり原作への理解が足りないと思います。

音楽の使い方にしても悪くないのだが、ナレーションと被りすぎていたりと、全体的な完成度が低い。

ロバート・アルトマン監督はなぜ嫌われるのか?

ロバート・アルトマン監督は、自主製作映画から出発し、当時は製作側と衝突が多かったそうです。(それが嫌われた理由?)現在では、インディペンデント系映画作家として、映画史に名を残しています。

徹底的な現場主義で、社会批判と既存の概念を破壊しょうとする創造エネルギーに溢れた人物だったとか。その反面、俳優に対しては家族のように接していたというエピソードがあります。

本作も、ありきたりなフィルム・ノワールにしたくないという気持ちがあったのでしょう。それでも、作品の雰囲気とか主人公像については、もう少し原作に重ねても良かったんじゃないかと思います。

ロバート・アルトマン監督の代表作として、1作挙げるとすれば、「M★A★S★H」(70)でしょう。個人的には、「ショート・カッツ」(94)がおすすめです!

ロング・グッドバイ 感想まとめ

今回、猫映画の1作として取り上げたいと思いました。猫が存在感を魅せる映画としては、「猫が行方不明」や「子猫」といった作品から、「007は二度死ぬ」の白いペルシャ猫までたくさんあります。

主人公が猫に翻弄されるのがベストだと考えています。ロバート・アルトマン監督作品として、少し物足りない感はありますが、探偵フィリップ・マーロウの静かな狂気に触れてみるのもいいかもしれない。

私は原作のファンではありませんが、主人公のキャラクター云々よりもハードボイルドな雰囲気を重視するタイプです。万人受けする映画は作らない!そういった監督の主張を強く感じる作品です。

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コメント

  1. 麻亜郎 より:

    原作のファンではない、ということは原作者のレイモンド・チャンドラーのファンでもない、ということでしょうか?

    映画は映画としての世界、むしろ原作を読んでいないのなら、映画だけの感想に留め、監督と原作の関係に触れる必要はないのでは?

    原作と映画が違う点において、原作のファンの一部が原作と違う、とお怒りになるのは、原作を扱う映画の宿命なのでとやかく言うつもりはありません。嫌いな人の数だけ、反対に好きな人もいるでしょう。個人的には探偵映画として雰囲気のある作品だと思いますが。

    さて、比較的原作に対して忠実に再現しながら、原作では登場しない猫のシーンをあえて撮ったのは、原作者であるレイモンド・チャンドラーが「タキ」という猫を飼っていたことに対する、ロバート・アルトマンのリスペクトであるというのが定説です。

    けっしてロバート・アルトマンが原作に、あるいは原作者に対して理解が足りない、ということはないでしょう。

    ロング・グッドバイは原作も映画も好きな作品なので、取り上げてくれたことに感謝しつつも、ちょっと気になったのでコメントを残しておきます。

    ちなみに原作でもイアン・フレミングのような美食シーンや大活劇はありませんから(笑