映画『ふたりの男とひとりの女』あらすじとネタバレ感想

ふたりの男とひとりの女の概要:「ふたりの男とひとりの女」(原題:Me, Myself & Irene)は、2000年のアメリカ映画。監督は「ジム・キャリーはMr.ダマー」、「メリーに首ったけ」などのファレリー兄弟。主演は「ジム・キャリーはMr.ダマー」、「マスク」などのジム・キャリー。共演に「ライアー」、「ベティ・サイズモア」を経て本作出演後に「ブリジット・ジョーンズの日記」で大ブレイクした、オスカー女優のレネー・ゼルウィガー。他にトレイラー・ハワード、トニー・コックス、アンソニー・アンダーソンなど。

ふたりの男とひとりの女 あらすじ

ふたりの男とひとりの女
映画『ふたりの男とひとりの女』のあらすじを紹介します。

ロードアイランド州警察に勤めるベテランの白バイ警官チャーリー(ジム・キャリー)は、かつて将来を嘱望されたエリートだった。そして美人の恋人だったレイラ(トレイシー・ハワード)とめでたく結婚式を挙げ、幸せの絶頂を迎えていた二人だったが、式場から二人を送ったリムジンの黒人運転手と揉め事を起こしたことがチャーリーの人生を大きく狂わせてしまう。その黒人運転手と意気投合したレイラはやがて三つ子を出産したが、その子供たちは全て色が黒かった。しばらくは疑問を持ちながらも生活をしていたが、やがてレイラはその運転手と共にチャーリーの許から去っていった。残された子供たちはすくすくと育ち、下品なスラングでまくし立てるように喋ったが、成績は優秀でチャーリーはそんな息子たちが唯一の自慢であり、息子たちも彼を尊敬していた。しかしチャーリーは仕事で大きなストレスを抱え、スーパーのレジに並んでいるとき割り込みをされた瞬間に、彼の中で何かがはじけ飛んだ。街の住民にからかわれてばかりいたチャーリーは、人格が変わってしまったように野蛮な性格に変貌し、住民たちへ復讐をするように非常な取り締まりを始める。チャーリーの変貌振りを懸念した上司は精神鑑定を依頼するが、ストレスによる精神疾患であり医師から薬を投与され休暇を勧められた。そんな中で、チャーリーは署に連行されてきた女性アイリーン(レネー・ゼルウィガー)をニューヨークまで白バイで護送することになる。アイリーンはディッキー(ダニエル・グリーン)が経営するゴルフ場で芝生管理をしていたが、自分の悪事をアイリーンに知られたと思ったディッキーは彼女を殺そうと追いかけてきた。アイリーンはチャーリーに信頼を寄せ、チャーリーは彼女に惹かれて行くが、彼の中にいるもう一人の人格である”ハンク”が頻繁に現れるようになり、その豹変ぶりにアイリーンは仰天しながらもチャーリーと共に逃避行を続ける。そしてハンクもチャーリー同様に彼女に恋をするが、2つの人格が同じ体の中でアイリーンを巡り争うようになる。やがて追ってきたディッキーにアイリーンは誘拐されてしまったが、関わるなと言うハンクに対し、チャーリーは懸命に彼女を追いかけ、息子たちの協力もあって見事にアイリーンを救出する。その事件解決の手柄で警部補に昇進したチャーリーはアイリーンにプロポーズし、周囲の祝福に包まれながら二人はめでたく結ばれた。

ふたりの男とひとりの女 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2000年
  • 上映時間:117分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
  • キャスト:ジム・キャリー、レニー・ゼルウィガー、クリス・クーパー、ロバート・フォスター etc

ふたりの男とひとりの女 ネタバレ批評

映画『ふたりの男とひとりの女』について、感想批評です。※ネタバレあり

最高にクレイジーなサイココメディ

ファレリー兄弟監督作品であり、主演がジム・キャリーということでその下品さが倍増した抱腹絶倒のブラックコメディである。人種差別に児童虐待、セクハラ・パワハラ付きのエロティックナンセンスであり、主人公が警察官という設定もそのクレイジーさを強調する材料になっている。二重人格というキャラクターもジム・キャリーにピッタリの嵌り役であり、それに振り回されるレネー・ゼルウィガーの演技も見事である。ジム・キャリーの自虐的ギャグがここぞとばかりに炸裂しており、別人格のハンクになったときの豹変振りは天才としか言いようがない。そして三人の息子がそれぞれに何ともいい持ち味を発揮しており、ハンクにいじられる脇役の個性にも見所が多い、バラエティー感満載の抱腹絶倒痛快ストーリーである。

タブーのオンパレード

気の弱いチャーリーと無鉄砲なハンク。二つの人格に翻弄され、どこからが自分でどこからが自分でないのか解らない状況で、互いに一つの体の中で葛藤を続けるという精神状態は、当人にとっては耐え難い苦痛だろう。それをコメディとして表現するというのは、ある種の病人に対する差別であるのかも知れない。そして人種差別に女性差別など考えずに笑って観ている分にはいいのだが、ここまで差別が描かれているコメディは近年の映画でそう見られるものではない。その辺はアメリカ的なブラックジョークなのかも知れないが、日本ではとてもじゃないが作られる類の映画ではないだろう。

ふたりの男とひとりの女 感想まとめ

笑いというものの本質が日本とアメリカでは全く違う。天才ジム・キャリーの演技は別として、レネー・ゼルウィガーのここでの役が日本の女優に演じられるだろうか。胸を鷲づかみにされたり、卑猥な大人のおもちゃを振り回しながら敵と戦う姿は、ハリウッド女優の魂すら感じられるのだが、それでもチャーミングな部分は決して失われない。イメージにそぐわないとか言う理由で周囲から反対されても仕方がないような役柄でも、平然とこなす肝を据えた演技力はさすがにオスカー女優である。本作ではまだブレイク前の彼女だが、ジム・キャリーと互角に渡り合っているその演技がなければ、ここまでユニークな作品には仕上がっていなかっただろう。他の脇役も熱演を見せており、ジム・キャリーを中心に見事なチームワークで描かれたファレリー兄弟の会心作である。吹き替え版と字幕版を見比べるとブラックジョークの面白さが一層楽しめる。

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