映画『ミッドナイト・ガイズ』あらすじネタバレ結末と感想

ミッドナイト・ガイズの概要:28年ぶりに出所してきた老いたギャングの主人公とボスから彼を殺すことを命じられた元ギャングの親友がタイムリミットまでともに過ごし、昔の感覚と変わらぬ友情を取り戻していく。2013年公開のアメリカ映画。

ミッドナイト・ガイズ あらすじネタバレ

ミッドナイト・ガイズ
映画『ミッドナイト・ガイズ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ミッドナイト・ガイズ あらすじ【起・承】

ヴァル(アル・パチーノ)は今日刑務所から出所した。迎えに来ていたのは長年の親友のドク(クリストファー・ウォーケン)。ヴァルにとっては28年ぶりのシャバだった。

ヴァルの希望で売春宿へ行くが、ヴァルは調子が出ない。そこで2人はドラッグストアへ忍び込んであれこれ薬を盗む。ヴァルとドクは元ギャングで、一緒にあらゆる悪さをしてきた仲だった。ヴァルは精力剤を大量に飲み再び売春宿へ行き、久しぶりに楽しむ。

しかしドクはずっと憂鬱だった。彼はギャングのボス・クラップハンズから明朝10時までにヴァルを殺せと命じられていたのだ。ヴァルはあるアクシデントからクラップハンズの息子を殺してしまった。それは彼だけの責任ではなかったがヴァルは一人で罪をかぶって28年も服役した。

ドクはクラップハンズにヴァルは殺せないと言うが聞き入れてもらえない。さらに手下を使い、ドクを追いつめる。大量に飲んだ精力剤のせいでヴァルは体調がおかしくなり、車の中で意識をなくす。ドクは一瞬ヴァルを殺そうかと考えるが、病院へ連れていく。

偶然にも、ヴァルを運んだ病院の看護師・ニナは2人の昔の仲間ハーシュ(アラン・アーキン)の孫だった。彼女の話からハーシュが今老人ホームにいることがわかる。

ヴァルの体調は戻り、2人はドクがお気に入りのアレックスというウェイトレスのいるレストレンへ行く。そこでヴァルは“自分を殺るのはお前だろう?”とドクを問い詰める。そして、ドクも全てを白状する。ドクは逃げろと言うが、ヴァルは今のままでいいと言う。そして残された9時間を楽しもうと考える。

まずは路駐していた高級車を盗難し、2人はハーシュを迎えに行く。肺気腫を患い酸素マスクをしていたハーシュは、2人の姿を見て興奮し、迷うことなく施設を抜け出す。

ミッドナイト・ガイズ あらすじ【転・結】

車の運転が得意なハーシュは高級車をぶっ飛ばし、ハイウェイを暴走する。追ってきたパトカーと派手なカーチェイスを繰り広げ、見事に逃げ切る。

“ずっとやりたかったことは何だ?”というヴァルの問いにハーシュは“女2人とヤルこと”と答える。早速売春宿へ行き、ハーシュの希望を叶えてやる。

車に乗り込んだ3人はトランクに裸の女が積み込まれているのを見つける。彼女はシルヴィアと言い、この車の持ち主に拉致され男4人にレイプされたあげく、トランクに積まれ気を失っていたのだ。

アレックスのレストランで彼女の話を聞いた3人は、その男たちを懲らしめに行くことにする。ハーシュは車で待ち、ヴァルとドクは奴らの溜まり場へ乗り込み彼らを縛り上げる。警察に通報した上でシルヴィアを呼び、彼女に復讐させてやる。

ヴァルとドクが車へ戻ると運転席のハーシュは息絶えていた。2人はニナと一緒にそのままハーシュをお墓に埋めてやり、静かに友を弔う。

残り時間は4時間となり、2人はアレックスのレストランで朝食をとることにする。行方が分からないと言っていた孫はアレックスなのだろうとヴァルは言い当てる。ドクはそれを認め、再びクラップハンズに電話をしてヴァルは殺せないと言う。しかし、クラップハンズはアレックスの存在を知っており、彼女を使ってドクを脅す。ドクは店にアレックスへのメモと家の鍵を残しておく。

ヴァルは殺されるつもりで教会へ行き懺悔も済ませる。2人は洋品店に忍び込み、死装束のスーツを選んでいるところへクラップハンズの手下がやってくる。ドクはヴァルに銃を向けた手下を撃ち、自分の邪魔をするなと言う。

正装した2人は固く抱擁を交わす。ドクはアレックスと電話で話し、真実を伝える。そして2人は銃を手にクラップハンズの事務所を襲撃する。

ミッドナイト・ガイズ 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2012年
  • 上映時間:95分
  • ジャンル:コメディ、フィルムノワール、ヒューマンドラマ
  • 監督:フィッシャー・スティーヴンス
  • キャスト:アル・パチーノ、クリストファー・ウォーケン、アラン・アーキン、ジュリアナ・マルグリーズ etc

ミッドナイト・ガイズ 批評・レビュー

映画『ミッドナイト・ガイズ』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

渋々の男の世界

ヴァルが28年ぶりに出所してきて親友のドクと再会してからの濃厚な1日を描いた本作。ヴァルが羽目を外した末に病院送りになったり、老人ホームへ入れられた仲間のハーシュを助け出しパトカーと派手なカーチェイスを繰り広げたりと、あれこれいろんなことがあるのだが、物語の主軸は“ドクがヴァルを殺るのかどうか”にある。

ドクはヴァルがボスの息子を殺したことは事故であり、さらに自分を含めた仲間を彼がかばい続け一人で罪をかぶっていることも全て知っている。逆にヴァルはドクがボスに逆らったらどうなるか、そして彼がどんなに苦しんでいるか理解できるから素直に首を差し出している。もちろんボスへの忸怩たる思いはあるが、どうせ殺られるなら親友のドクに殺られるのが一番いいと思っている。

ドクは殺らないだろうとは思いつつ、裏の世界で生きてきた2人だけにそこが分からない。この世界には独特のルールと価値観がある。最後には孫のアレックスまで使って脅されるドクがどんな選択をするのか。ずっとわからないまま迎えた結末は…かっこよすぎるんですけど〜!くさいけどかっこいい。まさに渋々の男の世界。

不思議と共通点の多い2作品

2012年の撮影時。ヴァルを演じたアル・パチーノは72歳。ドクを演じたクリストファー・ウォーケンが69歳。ハーシュを演じたアラン・アーキンはなんと79歳。はっきり言って3人とも本物のおじいちゃんだ。本作では老いることのおかしさや悲しさと、変わらぬ男の友情をこのベテラン3人をキャスティングしてじっくりと見せている。

2013年11月に公開された「ラストベガス」にもマイケル・ダグラスやロバート・デ・ニーロといったベテラン俳優が集められ老いと友情がコメディちっくに描かれた。そして描き方は異なるが似たような企画の本作「ミッドナイト・ガイズ」の公開が2013年の2月とは、単なる偶然だろうか?

どちらの監督も1963年生まれであり、この名優たちが出演した映画を観て育ち、彼らに憧れてきた世代なのではないかと推測する。憧れの俳優を集結させた映画を撮りたいと思う監督の気持ちは映画ファンとしてよくわかる。自分が一人前になって憧れの人と仕事ができるというのは、どんな世界でも心ときめくことだろう。あくまで推測だが、この2作品がそんな理由でたまたま同時期に製作されたとしたら、夢があって楽しいではないか。

ミッドナイト・ガイズ 感想まとめ

アメリカ映画としてはこじんまりした印象だし絵面も地味だが、じわじわ面白くなってくる渋い作品だ。

アル・パチーノとクリストファー・ウォーケンの演技をじっくり見られる演出は個人的には好きだった。28年ぶりにシャバへ戻ったという設定なので、最初はテンションの高いアル・パチーノがストーリーの進行に合わせて少し疲れたようになり、落ち着いていく。この計算された演技によって時間経過がとてもリアルに伝わり、物語もどんどん面白くなる。クリストファー・ウォーケンの抑えた演技も心地いい。

ラストで銃をぶっ放す2人は渋すぎる。特にアル・パチーノはやっぱり最高。もっと観たい!と思うあたりで終わってしまうのも憎い演出だ。映画としての冷静な総合評価はそれほど高くはないが、個人的には枯れ気味のアル・パチーノを堪能できた萌える一本だった。

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