『ミスト』あらすじとネタバレ映画批評・評価

ミストの概要:2007年アメリカ製作のSFホラー作品(原題:The Mist)。原作は1980年代に発表されたスティーヴン・キングの霧でラストの15分間が話題となった映画である。

ミスト

ミスト あらすじ

映画『ミスト』のあらすじを紹介します。

大嵐が起こった次の日の町は、修理や修繕作業で追われている。
主人公デヴィッドも嵐で被害にあった自宅の修理用品を購入するため、息子ビリーと隣人と郊外のスーパーマーケットを訪れる。

冷蔵庫以外復旧されておらず薄暗かったが、店内はひとで賑わっていた。
デヴィッドが買い物をしていると店の外がサイレンで騒がしくなり、一人の血だらけの男性が店に飛び込んで来た。
その男性は「霧の中に何かいる!外に出るな!」と叫ぶのだった。
奇妙な事態に買い物客は霧が晴れるまで店内で待機しようということになったのだが、デヴィッドは変な物音を聞く。
その音を確かめるため数人で音の方向へ向かうが、一人の男性が忠告も聞かず排気口を調べ何者かに霧の中に連れ込まれてしまう。

同じく店内には終末論を掲げ人々を精神的に追い詰めていく狂信的な女性ミセス・カーモディがいた。
夜になりモンスターは徐々にその姿を現すように。
ミセス・カーモディの終末論で心は崩壊していく人々やモンスターから逃げるため、デヴ
ィッドたち5人は食料を積みガソリンがもつ限り逃げることを決意した。
その途中でデヴィッドの自宅に寄るが、留守番をしていたはずの妻は既に犠牲になっていたので一行はそのまま逃げることに。

街はどこも壊滅状態で一行は希望を失う、そんな時車がガス欠で止まってしまった。
目の前には巨大で恐ろしいモンスターの姿が。
化物に殺されるくらいならと銃自殺の選択を余儀なくされた一同5人だったが、銃弾は4発のみ。
デヴィッドは4発で息子を始め残りの3人を手にかけ、自分はモンスターに殺されようと外にでた。
その時、霧は晴れ生き残った生存者と救助の軍の姿が目に入った。

ミスト 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:2007年
  • 上映時間:125分
  • ジャンル:SF、ホラー
  • 監督:フランク・ダラボン
  • キャスト:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン、アンドレ・ブラウアー etc

ミスト 批評 ※ネタバレ

映画『ミスト』について、2つ批評します。※ネタバレあり

衝撃のラスト15分に不服

S・キング原作の映画は衝撃のラストを誰もが期待してしまう。
どんなにそれまで酷い内容だったとしても、その15分が才能溢れる素晴らしいものであるならば心に強く残り印象的なものになる。
「終わりよければすべてよし」という言葉があるように、映画もラストのシーンが1番大事なのだ。
どんなラストになるのか期待が高まったその時、霧が晴れて一人だけ生き残ってしまう。
もちろん主人公以外が死んでしまうというのは衝撃的なものである。

しかし見ているものはそんな絶望のまっ只中で悲しくないのだ、それくらい主人公と共感できるシーンが少ない。
諦めるのが早すぎてこちらの気持ちが付いていけなかった。
映像を想像しながら読む小説であればとても恐ろしく、恐怖にかられることだろう。
息子を殺すということは最後の最後の最後まで絶対に選択しないはずである。
そのどうしようもない絶望をもっと共感させてくれたらと思わざる追えない瞬間だった。

人間社会の理不尽さを描いた哲学的作品

ホラー映画は大体呪われるきっかけがある。
呪いをいたずらに解いてしまったり、遊び半分で廃墟を訪れたり写真を撮影したり。
しかしこの映画は全く理不尽な世界観を表現している。
化物を作ったのは人間のせいなのか、簡単に戦うことを諦める人間が悪いのか。人の弱い部分に刺さる狂信的な信者の終末論を解く女性もイライラするが、実際あの場面ではそういうことも起こりうるのかもしれない。
ラストも最後までどうなるのかわからない自分たちの行く末を、勝手に終わりにした結果が絶望的なものであった。
もう少し待っていれば、でも待っていても実は助からなかったのかもしれない。
何が正しいのか、間違っているのか観客にたくすストーリーである。

まとめ

感想としてはS・キング原作の映画化はやはり面白い。
ラスト15分をオリジナルなものにした監督のアイデアも斬新であり素晴らしい。
描き方はさておき、ストーリーはとても新しく絶望的なのだ。
ラストの感想にバラツキがあるのは映画製作者としてはシメシメといったところではないだろうか。
それだけ問題提起することが多く、観客は自分の頭で考え映画を見ているのだから。
ただのホラーで終わらせずに、精神的描写が多いのもキングならでは。
人間が1番恐れているのは視覚的ホラーよりも、実は追い詰められていく精神的な行き詰まりなのではないか。
これがただのモンスターホラーだったとしたなら、面白くない映画として決定づけられていたことであろう。

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