映画『メビウス』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

2013年、『嘆きのピエタ』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した韓国の鬼才キム・ギドクの最新作。セリフは一切なく、登場人物の感情表現のみで物語が構成されている。

あらすじ

映画『メビウス』のあらすじを紹介します。

一見普通の家庭に見えるある一家。だが、夫(チョ・ジェヒョン)と妻(イ・ウヌ)の仲は冷め切っており、家庭は崩壊寸前だった。夫が近所に住む女と浮気していることをしった妻は、嫉妬心から夫の性器を切り取ろうとするも失敗する。代わりに息子の性器を切断し、家を出て行ってしまった。息子は生きていく自身をなくし、絶頂を知ることがないまま終わってしまう人生に絶望する。夫は自分のせいで傷つけられてしまった息子に罪悪感を抱き、彼のためにできることはなんでもしようと努力を重ねる。その中で次第に絆が芽生えていく二人だったが、突然妻が帰ってきたことで、再び家庭が崩壊へ突き進んでいくことになる。

評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2014年12月6日
  • 上映時間:83分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:キム・ギドク
  • キャスト:チョ・ジェヒョン、ソ・ヨンジュ、イ・ウヌ etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

映画『メビウス』について、2つ考察・解説します。※ネタバレあり

性器の旅行

キム・ギドクはどうかしてます。「性器の旅行」って……。ガロか!いやガロにも無いわ!どういう感性だとこんな話を思いつくんだろうか。キム・ギドクの映画はいつも観客をはっとさせる恐ろしさがあるんですけど、本作だと人間の狂気という一点張りなので、ちょっと物足りないかな。このレベルの狂気が物足りないっていうのもどうかと思うんですけど、なんたってキム・ギドクですから。『嘆きのピエタ』のキム・ギドク。この程度の監督ではないはずだ!アジアで最も狂気じみた人間の姿を描き出せる監督だからこそ、もっと高いレベルの映画を求めてしまうんです。次頑張ってください。ストーリーは見たまんま、性器の旅行です。愛情の旅行でもあるんだということで、これを解説とさせてください。

誰をターゲットにしているんだ

本作を映画館に見に行くような人は、イッちゃってる人かサブカルかクソ真面目な映画好きしかいないと思うんですけど、キム・ギドクは誰をターゲットに想定してこの映画を作ってるんでしょうね。性器の旅行って……。よく夫は家族の大黒柱だと言いますけど、それをこの映画では性器で現しているわけですよね。性器がないと家族は成り立たない。性器の使い方を間違えると家庭が崩壊してしまう。という関係がメビウスなのかなぁ……。こんなの誰が観に行くんだ!私が観に行ったよ!

まとめ

日本のキム・ギドクは誰かなぁと考えてみたんです。多分園子温ですね。海外映画祭で気に入られやすいという点では似たもの同士じゃないですかねー。某映画評論家が言ってましたけど、アメリカ人がアジアに求めるものは奇抜さだけなんですって。アメリカ人には作れない奇抜な映画を求めているんだそうで。だから園子温やキム・ギドクは海外映画祭で評価されやすいんでしょうね。ということは、以前『片腕マシンガール』というカルト映画を作った鬼才中の鬼才井口昇は、商業映画に迎合すれば日本を代表する巨匠になれる器だということになります。韓国はキム・ギドク、日本は井口昇だ!という時代が来るのか……。東宝ゴジラの復活が発表されましたが、もし監督に井口昇が指名されるようなことがあれば、ひょっとしたらひょっとするのかもしれませんね。頑張れ井口昇。園子温に負けるな。

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