映画『百瀬、こっちを向いて。』あらすじネタバレ結末と感想

百瀬、こっちを向いて。の概要:中田永一による同名小説を原作として、2014年に公開された今作。監督、耶雲哉治氏はCM監督として活躍していましたが、今作で長編映画監督としてデビューしました。主演に、人気アイドルグループ・ももいろクローバーの元メンバーである早見あかりを迎えた今作は、忘れられない初恋を描いた、切ないラブストーリーです。

百瀬、こっちを向いて。 あらすじネタバレ

百瀬、こっちを向いて。
映画『百瀬、こっちを向いて。』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

百瀬、こっちを向いて。 あらすじ【起・承】

主人公・相原ノボルは新人小説家です。処女作を刊行し文学賞を受賞した記念として、母校で講演を行うため15年ぶりに帰郷する道中、高校の先輩であり同校のマドンナであった神林先輩と再会します。
母になった神林先輩はノボルとの再会を喜び、「お茶でもどう?」と彼を誘い出します。
その古びた喫茶店でふたりは、同じ青春を過ごした季節の思い出話に花を咲かせます。

高校時代のノボルは、目立たない少年でした。神林先輩は学校中からもてはやされるマドンナであり、一見すると接点のない二人を結びつけたのは、神林先輩の恋人、宮崎先輩でした。
宮崎はバスケットボール部のエースであり、女子生徒から圧倒的な人気のある生徒です。そしてノボルは、そんな彼とは幼馴染でもありました。

ある日、宮崎から、神林のほかに親しく付き合っている女生徒がいることを明かされます。その女生徒との仲を神林に疑われているので、ノボルにその女生徒の恋人役を引き受けてほしいというのです。
彼女の名前は、百瀬陽。ノボルとは同学年の、ボーイッシュな、猫のような女の子でした。
彼女と話すうちに、ノボルには気付いてしまいます。百瀬は、宮崎先輩のことが好きなのだと。

百瀬、こっちを向いて。 あらすじ【転・結】

恋人のふり。そうはわかっていても、奔放で、思ったことを正直に言う素直な百瀬に惹かれていくノボルでしたが、宮崎先輩への彼女の一途な思いを知っている彼には、その想いを伝えることができませんでした。
「知ってる?45%のカップルは、一年以内に別れるんだって。」
宮崎先輩も、百瀬には特別な感情はないと言いながらも、アルバイト先にやってくる百瀬との秘密のデートを重ねていました。それを知ったノボルの中で、尊敬する幼馴染のはずの「しゅんにいちゃん」への不信感が募ります。

そんな中迎えたダブルデート当日、ノボルはさらに、神林の思いに気付きます。
帰り際、拾ったからあげる、と彼女が宮崎に渡したのは、ホオズキ。花言葉は、「裏切り」。

ついに宮崎先輩に問い詰めたノボルに、宮崎は死んだ父のため、家業を復興するために、名家のお嬢様である神林と付き合っていくことを明かします。そして、百瀬に渡してと託された手紙には、百瀬との決別が書かれていました。
手紙を読み、泣き崩れる百瀬を、慰めるしかできなかった高校生のノボル。

時は戻り、あの古びた喫茶店で、別れの挨拶をする二人。神林先輩に、ノボルは最後の質問を投げかけます。
「先輩は、ホオズキの花言葉を知っていたんですか?」
彼女は口元に指をたて、「内緒よ?」と優雅に微笑むのでした。

百瀬、こっちを向いて。 評価

  • 点数:35点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★☆☆☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

作品概要

  • 公開日:2013年
  • 上映時間:109分
  • ジャンル:ラブストーリー、青春
  • 監督:耶雲哉治
  • キャスト:早見あかり、竹内太郎、石橋杏奈、工藤阿須加 etc

百瀬、こっちを向いて。 批評・レビュー

映画『百瀬、こっちを向いて。』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

普遍的すぎる物語

まずこの映画は、とても王道なラブストーリーです。
そうなると、観客はどうしても既視感を感じてしまいます。「どこかで聞いたことのある物語だな。」そう思わせてしまうことほど、映画にとって怖いことはありません。
王道は悪いことではありません。しかし、これまでいくつも同じような物語があるということは、それだけ観客のハードルが上がっているということです。演技も演出も舞台も、完璧を目指さなくてはならなくなるのです。
そして、その捻りのない王道のラブストーリーを、捻らず正直に映像にして、捻らず正直に新人キャストで固めてしまっているのです。これでは、正直、映画の約二時間、観客に集中力を要求するほうが無理な話です。

稚拙な演技力、演出があってないようなもの

意図して新人ばかりをキャスティングしたそうですが、特に高校生のキャストの演技力が、とても見られないレベルです。セリフは棒読み、喋りながら体が動かないなど、根本的に演技ができていません。これでは「これは芝居です!」と言っているのと同じことです。
演出も、彼らは高校生のはずなのに、高校生にはとても見えない。体格は致し方ないとしても、化粧や持ち物でそれらしく見せる演出方法はいくらでもあるはずです。それなのに、真っ白でアイロンのきいたシャツを着て、眉毛を整えて、完璧な化粧を施して、スクリーンに登場する。これでは、ただただ教室に座っているだけの大人にしか見えません。

正直すぎる映像

前述した通り、王道過ぎる物語の場合、映像に凝るというのも一つの手です。
アニメーションを挟み込んだり、フィルターをかけて映像全体の色彩を調節したり、カメラワークにこだわったりと、方法はそれこそ、いくらでもあります。
ところが、この映画ではそういった変わった手法は一度として使われません。ただただ真正直に、登場人物全員を画角におさめ、物語は淀みなく進行していきます。

百瀬、こっちを向いて。 感想まとめ

はっきり言って、まったく癖のない恋愛映画です。癖といえば、キャストの演技力が見られたものではない、というくらい。
しかし、やはり王道、この物語に思わず自らの記憶を呼び起こしてしまう観客は、少なくないはずです。
好きだからこそ、言えない。好きだからこそ、理不尽も受け入れてしまう。好きだからこそ、という一途で純粋な感情は、10代だからこそ持てる、強く瑞々しい感情なのかもしれません。

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